GG18.
夕食には十分間に合ったようで、自室で風景の切り出しを始めた。
── へ?
その方向は深い森があり更に向こうには海が広がるという遠景画像の中、広々とした森の中頃になにか不自然な影がある。拡大してみると遠景で間の空気が邪魔をしてくっきり写っていないが集落にも見える。
これは確かめなきゃだよね。
前世で言うインクジェットプリンターみたいな魔道具で画像プリントしていく。
この機械も侍女長のコネでヲタ村の工房から手に入れたもの。
プリントアウト中にヲタ村の工房に意識を寄せた。
村には多くのマレビトが集い、テクノロジーの知識があるもの、知識はあるが技術を持っているものとかが混じり合いいくつかの工房を営んでいる。
予備の部数も含めて刷り上がった。いざゆかん夕食が並べられた食卓へ。
「でね・・・・」デザートとお茶にみんなが手を出し始めた頃合いでプレゼンを始めた。
今日行ってきたとこはザルツ領とザッハ領といい、迷惑動物の出現地の中間点はどちらの領にも組み込まれていない平原で隣接する森の奥に集落らしいのが見えるとまずは報告した。
そして発見した集落がフリーな存在ならサクラ家の領民にどうかと提案し、余裕ができればさらに左奥には海、右奥には山がありリゾート地へゆくゆくは仕上げたいと我は主張した。山はなんか火山ぽいシルエットだから麓で温泉のチャンスがあるかもとぽそっ。
父様が婆やに暇なご先祖様に確かめてきてもらえないかと相談を始めた。
とーっても後日のこと、予想してなかった形で実現することになった。
ではまたのご利用をお待ちしております。




