GG16.角兎狩り②
ぢゃ、ちょっくら場所を移動します。
はい、ご想像の通りティナ運転のあのトライク風の四輪の後部座席に姉様と揺られていますです。
距離は少し離れていて似た個別依頼が出ていて被害を受けているのは双方が向かい合う側となっているから確認のため両方へ足を運ぶことにした。
も一度言うと隣合う領の相手に一番近い集落から同じ時期に同じような農作物への被害が出ている。こりゃなんかあるよねっと考えた次第。
行ってみた。依頼主か代理人とも話しした。で、現場に案内してもらうとどっちも角兎の足跡と他にも見つかった。害獣よけの柵はあっても壊されるか穴をほって侵入するとかしている。効果なかったんだね。
さっ狩るぞ。といってもあっちからこっちに来る途中で見つけた角兎と巣穴はプチッと潰してきたけど、念の為それぞれの集落からほど近い位置でも依頼数をクリアしときましょ。
既に以来の討伐数は超えているけど中間地点までやってきた。
「やっぱ多いわー」
「ええ、普通の兎の姿も見えますし、被害にあった畑には猪の足跡もありましたね」
「捕食してた森狼の現象が影響してるのかな」
「おそらく」「だね」
背中のランドセルを開き簡易AI搭載の探査ドローンを飛ばした。
姉様とティナはドコからどうみても冒険者な格好してるけど、あーしは上下の薄い帽子にブレザーとスカート、革靴にターコイズのランドセルな姿だ。「なぜに小学生の恰好なの」と着せたメイド隊に問えば『こっちの現生でも初等科ですし、学校の規定で〝お出かけ時には制服で〟となっております』とか言いやがる。これこっちの制服じゃないっしょ。
ごていねいにランドセルには30センチのアクリル定規とソプラノの笛が挿されてて、これダガーとメイスになるんだよ。
はぁー、ちょっち周辺を調べてみますか。
ではまたのご利用をお待ちしております。




