三話. カエルの子はカエル
「は?」
何を言ってるのかわからなかった。なんで僕がこんなことを聴いてるのかわからなかった。
「あれ、憎いんじゃないんですか?ご両親。テストが返ってくると話し合いという名の拷問。正座でいることを強要され、頷くことを求められ」
「でも───」
「はぁ、こんなことで時間を使いたくないんですよ。だれもあなたのことなんか見てない。考えてない。当たり前でしょう。自分を創るために変なことを言って、」
違う
「変なことを言えばみんなが僕のことを見てくれる。一瞬でも考えてくれる……はぁ、甘いんですよ。こんなかまってちゃんもいたんですね」
ちがう
「自分勝手で相手が迷惑してるのも考えず、
チがう
「あっ、そういうところが
チガう
「両親にそっくりですね」
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「あら、どうしたの。こんな真夜中に。お母さんに謝りに来たの?」
もう、何も考えたくない。
「お母さんね、言いすぎちゃったみたい。ゴメンね。現実を突きつけても何も変わらないし、もう何も言わないわ」
何度も聴いたよ
「あら。抱きついてきちゃって、、、」
冷たい。つめたい。あたたかさもない
「もう。心配しなくていいのよ」
「そうだね、母さん。」