一話. 話し合い(改)
キンコーン、カンコーン
「よし、授業は以上だ。休み時間にしてよし。」
授業もすべて終わり、後は帰りの挨拶をやって学校は終わる。単語テストは90/100点だった。まぁ、許容範囲だろうと考えている。
「よーし、全員いるな。テスト返すぞ〜」
「!?」
テスト返しだと!?
後はなにもないと思って油断した。
「ほい芝田。もうちょっと頑張れよ」
終わった。特に悲惨なのが数学。100点満点中23点って。こんな点数……
「全員渡ったな。なにか不備があったら今日中に担当の先生のところにいけよ。では、解散」
「なによ!この点数!」
また始まった。
「こんなんじゃ、医学部なんて到底行けないわ!あなたは何になりたいのよ、精神科医でしょ!こんな点数でいけると思ったら大間違いよ!」
しってる
「どうしてもっと勉強しないのよ!313/500点じゃ中堅大学が関の山よ!」
「でも、、、」
「甘えんじゃないわよ!」
「っ───」
どうして叩くんだい。君の子どもなんだろう、大切にしろよ
「勉強もせずのらいくらりと生きて、なんのために生まれたのよ!」
「はぁ」
結局、お小言は夜8時まで続いた。
「もう、嫌になっちゃう」
勉強しなくちゃいけないのはわかってる。でも、やる気がでないんだ。
将来の夢は精神科医。これが悪いのもわかってる。やる気が無いやつなんて目指しちゃいけないんだろ。
だけど、、、AIに盗られなさそうだし、金もがっぽり稼げる。なにより僕がやってみたいんだ。
辛い。つらい。つら
「ふーん。こんな感じね。」
「!?」
まて。現状を整理しよう。俺はベッドで横になってる。そして、男の声が聞こえた。
親は台所で話し合い中だ。きっと、俺のことでも話しているんだろう。そして、家族は両親しかいない。ということは、今話しかけたやつは俺の父親ではない誰かだ。
「どこにいるの?」
「見えてないのか?それとも試しているのか?」
探せ!どこかにいるはず……
あっ
「気づいたか。さすがにそこまで馬鹿じゃないな」
夜がいた。暗闇、その奥にある両目。両目が淡く白く光る。ひどく暗く、輪郭もあやふやで吸い込まれる。目の前に確実にいる。
「さて、私の話を聴いてくれないか?」
怪しい。いや、妖しいともいえる。誘拐や殺人じゃない限り外見は隠したいはずなのに堂々と姿を見せて、話しかけてきた。目が慣れてないから大丈夫などという甘えた考えは持っていないだろうし、そもそも話しかけなければ侵入されていたことにも気づかなかった。ということは俺は死ぬか、どこかに連れて行かれるというわけだ。なら、
「いいですよ」
話し合いで時間稼ぎ。家族が気づくことを祈る。叫んで助けを呼んでもいいが、口止めで無理やり俺を殺そうとする可能性や人質にされて結局誘拐される場合もある。なにより相手の狙いを知りたい。
「従順ですね、美徳ですよ、そういうところは。さっさと目的を達成しましょう。私があなたに望むのは、、、
人殺しです」
「!!」
ふぅ、良かった。
ということは誘拐か。俺を誘拐して暗殺者かなにかに育て上げるつもりなのか。そういう話は聞いたことがある。これなら5体満足で誘拐かな。
「見た目ほど驚いていませんね。まぁいいでしょう。ただ、あなたが殺人鬼になって包丁持って暴れ回るとかは難しいでしょう。そんなので人殺しになっても二桁殺せればいいほうですからね。もちろん、新しい兵器を生み出すとかそっち方面で伸ばしてもいいのですが、、、」
何をいってるんだ、こいつ。
「でも、それはもうやりました。芸がないでしょう。おんなじことをやるなんて。」
冷や汗が流れる。何を言っているのかわからない。こいつは狂っているのかもしれない。その場合、突然殺しにくる可能性もある。まともに取り合わない方がいいのだろう。やつの目的は誘拐。相手が冷静であれば俺が殺されるのは計画に沿わない行動、イレギュラーが発生したときだけだろう。
「私はね、絶望がほしいんですよ。銃や剣をもって勇猛果敢に死んだり、宗教を信じているやつはそれがめっきりない。誰かを守るんだー、後で救われるんだーってそればっかり。」
妄言を吐きはじめた。今が助けを呼ぶチャンスか?相手は自分が喋ることに夢中だ。相手の返事や相槌を求めていないのがよく分かる
「よって、私はあなたに力を与えます。摩訶不思議な力を。そしてあなたは勧んで人を殺し、絶望を集める」
「!?」




