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九話. きょうこないってさ

一瞬彼の唇がひどく乾燥してるのかと思った。


最近乾燥してるからなぁ。リップクリームを勧めようかとも思った。


だけど、まるで人工物みたいにザラザラしてた。

違和感を覚えた。


目を開けると口にガムテープが貼ってあった。


(なんで?)


彼を見ると顔色も変わらず平常通りであった。

多少安心している感じさえもする。


「チクッとしますよ」


(いたい、いたい。なんで?)













ふぅ、うまくいってよかった。


最近、おばさんの血とか飲んだけどひどく味がなくてがっかりした。


なんというか旨味?みたいのがなくて乾いている水を飲んでいるかのようだった。これが、生命力といったものなのだろうか。魂の残滓が抜けているとこうなっちゃうのだろうか。


短剣を使うといいらしいので首元に傷をつけて……


「チクッとしますよ」


言わなきゃいけない気がした。ちょっとした遊び心ってやつだ。

首からおびただしい量の血が出てくる。頸動脈を傷つけちゃったのかなぁ。まるでチョコレートフォンデュみたいだ。ちょっと粘り気がないけど


、、、ペロ

うん、うまい。味がしっかりしている。垂れていくのがもったいないなぁ


「いただきます」


よし、ここからはいかに早く飲み切るかだ。頑張るぞー












げふっ。肉も多少食べたけど時間がないから後は埋めちゃおう。

骨とかも埋めて……



よし、こんなもんでいいかな。


急いで教室に戻るとそこにはニヤニヤした寺波美樹がいた。

すると彼女は僕の近くにきて耳に口をあてて言った。



「ちょっと血の匂いがする気がするなぁ。生気が抜けてる顔してるし。お楽しみでしたね」


「京子に来るように言ってくれてありがとう」


「いやいや、気にしなくていいって。親友のためになるし」


「あと京子はちょっとその場から動けないから遅れるって。授業でないかも。先生への言い訳よろしくって言ってた」


「へへー。そうなんだ〜。なんで動けないんだろうなぁ。わたし、わかんない。見に行ってこようかな」


「やめてあげろよ。あと、もし昼休みまで来なかったら救援よろしくってさ」


「あいー。了解」



よし。このまま計画通り進めればいいな。

次回は京子についての設定です。

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