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last letter

作者: わたし
掲載日:2018/01/17



「もう3年か...。久しぶりに書いてみよっかな。」



_________________________________________


彼とやり取りするようになったのは、今から...5年も前。


始めはめんどくさかったけれど、彼の文章に触れるたび、「もっと話してみたい!」って思った。


文通は2年にも続いて、だけど飽きる事も無く

気づけば、いつも郵便受けを気にしてて…笑


今何を見て、何を考えてるんだろう?って彼の事を考える度に、胸がドキドキワクワクしてた。


だけどそれは恋とかじゃなくて。


んーと、例えば、今年の運勢を占ってもらってその結果を待ってる時。みたいな感じ。


私も最初は恋だと思ってたけど、やり取りを重ねる度に、「あ、これ恋じゃないんだ。」って気づいた。



私たちの会話(あー文章だから会読?かな。)は、本当に他愛もなくって。


ただお互いが見たこととか考えたことなんかを教えあうだけだったり、お悩みを相談しあったり。


時には、便箋1枚に半分だけっていうのもあったけど、「書かない」っていう選択肢はなかった。


もしかしたら、あったのかもしれないけど、あったとしても多分選んでなかったと思う。ううん、絶対選んでない。


私にとって彼との文通はかけがえのないものだった。


学校に行くのが辛くて、泣きじゃくっていた時、


作文発表の一週間前。緊張で心臓バクバクの時、


好きなバンドのライブの当選に当たった時、


どんな時も彼は優しく笑わせてくれた。


______________ _







だけどある日、彼は突然逝ってしまった。


私には、何も言わなかった。


この前まで他愛もない話しして、お悩み相談もしてたのに。


彼は、 急にいなくなった。


今まで手紙っていう離れた距離にいたから、まだ彼はいるような気がして、そんな馬鹿な話があるかって。


私は手紙を書きつづけた。


でも、当たり前だけど、返事は返ってこなかった。

















私は明日で20歳になる。


あれから3年経つのに、彼に貰った手紙を捨てられないでいる。


だけどこの節目に捨ててみようと思う。


彼からもらった優しさも勇気も、2人しか知らない秘密も、手紙もろとも。


記憶の中にだけあればいい。


最後にもう一度彼宛てに手紙を書こう。




そうして私はレターセットを買いに家を出た。





〜fin〜









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