表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/7

1

 前作にブックマークをして下さった方や、評価を下さった方がいらっしゃった事を知り、調子に乗ってみることにしました。楽しんでいただければ幸いです。

 -1-

 カバンの中を確かめる。よし、オッケー。天気を確かめる。うん、飴は降ら無さそう。


 ……。飴は降らないかなぁ……。



 -2-

 鳥の声に夢中になって、上ばかり見上げていた純花は前から歩いてきた男の存在に気付かず、勢いよくぶつかった。こてんとひっくり返った純花はそのまま、視線を上げて相手を視界に写し。


「……ひぃっ」


 一拍置いて、短い悲鳴を上げた。目の前に立った男は長身かつ、妙な迫力があった。なお悪いことに、その顔にはでかでかと不機嫌と書いていたのだ。実際はそうでもないのだが、恐慌状態の純花には、とんでもない凶悪な顔に見えた。一気に血の気が下がる。


 「……」


 顔色を無くしかたかた震える純花を一瞥した男は、にやりと意地悪く笑うと、胸のあたりを押さえた。


 「いってぇなぁ」


 「へ?」


 急に男が発した言葉に、純花がきょとんとする。言葉の内容自体は理解が出来るのだが、なぜ、笑いながら言うのか。……M説⁈Mなのか、この人⁈


 カーーーーーーーーーット!!!! 違う、断じて違うよ純花ちゃん!!!!






 -3-

 「どうしてここが分かったんですか?」


 すると男はにやりと笑う。


 「何でだと思う?赤井純花、さん?」


 男の口から出てきた自分の名前に、純花が固まる。え、どうして、何で知ってるんでしょう?私名乗りましたっけ?名乗ってないですよね?ってことは…なに?この人超能力者⁈


 カ――――――ット!!!!!! 落ち着いて純花ちゃん!!それは無いっての!!!






 -4-

 「私の生徒手帳⁈」


 叫ぶと同時に無意識に手を伸ばす。しかし、あともう少しの所で、ひょいっとその手を避けられる。我に返った純花が慌ててカバンの中を漁る。そして、再び叫ぶ。


 「無い⁈」


 「そりゃそうだろ、ここにあんだから。何してんのお前?」


 心底あきれ果てたと言わんばかりの男である。わたわたとする純花を見て、笑いの発作をどうにか堪えているようだ。


 なんで、どうして?なんでこの人が持ってるの?まさか…この人のポケットって4次元ポケット⁈


 カ――――――ット!!!! ちゃうねん!そんな訳あるかーい!!!


 え、じゃあ、やっぱり超能力者⁈


 カ――――――ット!!!!カ――――――ット!!!! だから違う言うてるやろが!!!!!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ