表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/4

ここはどこだ。ラブホテルでした。

初投稿になります。

面白かった、つまらなかった、どんな内容でも構いません。

ぜひ、感想をいただけたら嬉しいです。

「伊織さん、どこにいますか?」


 少し舌足らずのような甘いトーンの声が扉の外からした。

 恐らくラブホテルだろう場所のトイレの中で、伊織はすぐに返事をするか躊躇った。

 どんな顔をして、なんの話をすればいいのか。

 爽やかに「今日はいい天気ですね」とでも言えばいいのか。まだ、外が晴れかどうかも確認してないのに。

 はたまた「昨日は楽しかったね」と照れくさそうに笑えばいいのか。昨日のことは、ほとんど覚えてないのに。


「伊織さん、大丈夫ですか? 気分が悪いのですか」


 扉のすぐ外から奈倉が問いかけてくる。

 慌ててメガネを直し、便器の水を流す。


「だ、大丈夫です! すぐ出ますよ」


 酒焼けか、掠れた声でそう告げてから、ドアノブに手をかけると、力も入れてないのに自然と扉が開いた。

 同時に、飛び込んでくるように奈倉が伊織の胸板にぶつかってきた。


「うわっ、……ふぅー、びっくりしました。おはようございます、伊織さん。気分はいかがですか?」


 温かな体温、柔らかな感触。たまらず息を飲む。

 奈倉の肩を掴み、ゆっくりと離れながら、辛うじて「おはようございます」とだけ言うことが出来たが、心臓は飛び出しそうなほどバクバクと脈打っていた。

 ぎこちない作り笑いを浮かべながら、伊織は奈倉を促すようにトイレから離れていく。

 部屋に戻るとテレビの前に置かれたソファーに腰を下ろし、静かに奈倉からの言葉を待った。

 なにかを察したのか、奈倉はどこか視線を宙に漂わせながら、やりにくそうに伊織の横に座る。


「さて、今後の話をしましょうか。ね?」


 頭一つ分は背の小さい奈倉が伊織の顔を覗き込む。


「こ、今後の話って、なんです」


「モチロン、吸血鬼退治の話です!」


 朝一番、奈倉さんの大変いい笑顔頂きました!







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ