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人嫌いと現実逃避  作者: 見崎志念
人間嫌いに叶わぬ恋
2/20

なぜかこうなった……

 今俺は、女子と一緒に下校している。

普通に考えれば、高校生的に考えれば、一般的には嬉しい部類なのだろう。

女好きだと自負している奴ではなくとも、男好きでもない限り、この状況が嫌いな奴はいないはずだ。

 俺を除いて。

 何度も言うように、俺は人間が嫌いだ。男で女であれ、誰かが傍にいるという状況が嫌いだ。

 それなのに、

「それでね、昨日も話したと思うんだけど、優子のやつが毎度文句ばっかり言うわけよ。ここのパフェは甘さが足りない~とか、水少し少ない~とか。どうでもいいっての!」

 先ほどからどうでもいい話を延々と俺の横で、俺のほうを向きながら、楽しげに話している。聞く気もない話というのは、こうも耳障りなのか……。

「ねえ、聞いてる?」

「あ、ああ、聞いてる」

「あっそ、ならいいんだけどさ。一回もこっち見ないからさぁ。あ、それとも……」

 思案顔で俺の顔から視線をずらし、フ攻めがちに鳴った。ようやく気が付いたか。そう、お前が傍に居ると迷惑なのだ。

「照れてる?」

「違う!」

 なぜその発想にいたったのか……。これだから高校生の思考回路は嫌いだ。なんでもかんでも恋愛に結び付けたがる。

「そうかぁ……。残念……」

 本当に残念そうに、唇を尖らせて下を向いた。

「照れてるのは私だけなんだ……」

 頬を真っ赤にしながら、聞こえるか聞こえないかのぎりぎりのラインでそんなことを呟きやがった。

 本当に、何がしたいのだろうか……

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