表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

赤西アイフォン

作者: らいか
掲載日:2025/10/12

「中学生の赤西雄也あかにしゆうやは、周りがアイフォンを使っている中、自分だけアンドロイドを使っているのを恥ずかしがっている」


「赤西、まだアンドロイドなんか?」

そうからかったのは、同級生の鈴屋だった。

「うん」

私はうつむいて答える。

「はよアイフォンにかえや、周りと違うの、なんか変やぞ」

やはり、俺はみんなと違うらしい。

小さい頃からそうだった。俺は昔から、みんなと違う遊びをし、みんなと違う服装を好む。そのせいで、いじめられることも多かったし、嫌われることも多かった。

そんなことを考えていると、先輩の秋月が声をかけてくれた。

「なんや赤西、悩み事か?」

「はい...」

俺は下を向きながら答えた。秋月先輩もアイフォンで、性格は俺とは対照的にみんなの模範のような先輩だ。

「みんな、俺がアイフォンなのをからかってきて、俺、辛いです。」

「なんで辛いんや」

「俺、小さい頃から人と違って、嫌われやすかったんです。そんな過去を、自分がアンドロイドで、周りと違うことで思い出してしまって...」

雄也がそう言った後に、秋月がかばんの中から何かを取り出し、雄也にそれを渡した。

「この詩、知ってるか」

「なんですか?これ」

「金子みすずさんの、私と小鳥と鈴と、っていう作品が書かれた詩集や、家帰ったら読んでみい」

私は秋月から渡された詩集を、学生カバンに入れて、帰宅した。

(どうせ読んだって、俺の心には響かないし...)

家に帰って、俺は大好きなゲームをし、夕飯を食べ、風呂に入った後、明日の準備をしようと学生カバンの中身を確認しようとした時、秋月からもらった詩集を見つけた。詩集の存在を完全に忘れていた。

(まぁ読んでみるか...)

俺は詩集を読んだ、

―みんなちがって、みんないい―

この言葉を見た瞬間、自分の心が晴れたような気持ちになった。

翌日、俺は秋月に詩集を返した。

「本を貸してくれてありがとう、色々なことに気づかされたよ。」

と、雄也は言った。

その日の放課後、家に帰る準備をしていると、

「赤西アイフォン?」

鈴屋が、からかうように話しかけた。

「いや、違います。自分アンドロイドです。」

俺は自信を持って言うことができた。


―みんなちがって、みんないい―

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ