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第52話(最終回・FINALStory)大好きだよ!

「もしかして私に勉強を教えるのが、嫌になったとか」



「それは無いから大丈夫だよ」



 すると急に彩奈が立ち止まって左手でお腹を押さえる。



「勇人先輩、ちょっとヤバイかも… 」



「彩奈、大丈夫? 」



「お腹の調子が悪くて出そう! 」



「それはすごく大変じゃない! 」



 僕がそう言うと彩奈が、恥ずかしそうにしながらこう言ってくる。



「勇人、家まで抱っこしてくれない? 」



「それって僕が彩奈をここから家まで、抱っこしてほしいって事かな? 」



「うん。ダメかな… 」



「ううん、もちろん良いよ」



 それから僕は、彩奈を抱っこしながら、彩奈の家まで移動していく。


 そして彩奈の家の入り口周辺で、彩奈を降ろすと小さなおならをしながら、こう言ってくる。



「勇人先輩、もう出ちゃいそうだから鍵渡すね」



「僕が彩奈の家の鍵を開けて良いの? 」



「うん。お願いするね」


 そして預かった鍵で、僕が彩奈の家の鍵を開けていくと、先に彩奈が慌てて玄関の入り口で、靴を脱いでから急に立ち止まる。



「彩奈、どうしたの? 」


 すると彩奈は、前屈みになりながら泣き出す。


 そして彩奈の後ろにいた僕は、彩奈のスカートが大きく捲れた時に茶色い物体が、ピンク色の綿のパンツから見えてしまったため、泣いてる理由が分かった。


「出ちゃった… もう私、お嫁にいけない」



「彩奈、勝手に決めつけられると困るんだけど… 」



「だって勇人先輩に嫌われたもん! あっ、どんどん出ちゃう… 」



 僕は、彩奈の右手をゆっくり引っ張りながらトイレまで連れていく。

「立ち止まってる場合じゃないでしょ! 」



「先輩… 私、うんち女なんだよ」



「彩奈、そんなこと言わないの。彩奈は最高の美少女なんだから」



 すると彩奈は、泣きながらこう言う。



「ううん。それは違うよ。私は、大好きな勇人先輩の前で、うんちを漏らしちゃったんだよ」



「彩奈、泣くのは辞めよう。僕も彩奈のこと大好きだし、お嫁なら僕がもらっていいかな? 」



僕は、思わず告白を超えるような事を言ってしまった。


 すると彩奈は、泣きながらも顔を真っ赤にしてこう言ってくる。



「それって先輩、こんな私をもらってくれてるの? 」



「うん。彩奈が僕で良かったらだけど… 」



「でも私、すぐおならしちゃうし下品だよ。それに先輩なら他にもっと良い人がいると思うよ」



「彩奈は、下品じゃないよ。だって僕以外の前では、おならする時ある? 」


「ううん。それは間違ってもしないよ。おならする時は、トイレの中で一人でするか、勇人先輩の前でしかしない。だって恥ずかしいもん」



「彩奈… 」



「それに勇人先輩といると、ありのままの私を出せる上にリラックス出来るから、おならとかも出ちゃうんだと思う」

「僕も彩奈の前では、リラックス出来てありのままの自分が出せるんだよ。あとは彩奈を放っておけないって思う自分が強くいるから」



「本当に私なんかで良いの? 」



 僕は、思っていることをそのまま伝える。



「僕は、彩奈が良い。彩奈がほしい! 甘えてきてくれたりしてくれるところも大好き」



 すると彩奈が、恥ずかしそうにしながらこう言ってくる。



「勇人先輩、私も先輩のこと大好きだよ!こんな私をいつも優しくしてくれて甘えさせてくれるし、私が落ち込んでる時でも慰めてくるから私、勇人先輩じゃないとダメなの」



「彩奈… 」



「実は、たまにお漏らししてしまうのは、私が身体弱いからなの」



 僕は、深刻そうな表情をしながらこう言ってあげる。



「でもこれからは気にしなくて良いよ。僕が彩奈の傍にいるから」



「勇人先輩、キスしてくれない? 」



「うん、良いよ」



 僕は、彩奈を抱き締めながら唇にキスをしていくと彩奈はすごく幸せそうな表情をしてくれた。


 こうして僕は、彩奈と付き合うことになり決着がついた。


 もちろん杏先輩や結衣先輩や心美の気持ちを考えるとこの判断は、決して簡単ではない。


 そして僕は、この先何があったとしても彩奈とずっと一緒に人生を歩んで行くことを決めたのであった。

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