第9話 作家部
僕が顔を赤くしながらそう言うと戸松さんは、こう言ってくれた。
「だって作家部に行きたいんでしょ?私が案内してあげるから、ちゃんと私の手を握っててよね」
「ありがとう!戸松さん」
それから僕は、戸松さんに手を繋がれながら作家部までたどり着く。
「ここが作家部だよ! 」
「すごく良さそうな感じじゃない! 」
「本当は、このまま桜井くんの手を離したく無いんだけど、部長に怒られても嫌だからちょっとだけ離すね」
「うん、分かった」
この時、僕には戸松さんは寂しそうな表情をしてるように見えた。
そして戸松さんが、扉を開けていくと結衣先輩が、何故か冷たそうに迎えられる。
「あっ、勇人ちゃんと来たんだね」
「うん。今日は見学させてもらいたいと思ってるから」
すると結衣先輩が、部員の人たちに向かって指示を出す。
「今日は、勇人が見学したいそうだから自己紹介だけしてあげて」
結衣先輩がそう言うとおっぱいが大きそうな女の子が、自己紹介くれる。
「私は、3年の小倉 杏。小説はあまり書かない変わりに、えっちなイラストを描くのが好きです」
「僕は、2年の桜井 勇人と言います。小倉先輩よろしくお願いします」
僕が頭を下げながら話していくと、小倉先輩が顔を赤くしながらいきなり僕を見つめてくる。
「すごく真面目な感じじゃない!これは久々に良い実験台になるかも! 」
「小倉先輩、変なこと言わないでくださいよ」
すると中学生入りたてくらいに見える女の子が、声のトーンを高くして自己紹介をしてくれる。
「桜井先輩、私は1年の竹内 彩奈と言います。よろしくお願いします」
「僕の方こそ、よろしくお願いします」
するとここで結衣先輩が、不思議そうにしながら僕に質問してくる。
「勇人、戸松とは知り合いなのか? 」
「今日、同じクラスで知り合ったんです」
「あっ、勇人と戸松はそう言えば2年だったね。勇人、戸松にえっちな事とかしてないよねっ? 」
ここで結衣先輩が、ツンツンしながら質問をしてきたため、僕は普通に答える。
「戸松さんとえっちな事なんて、一切していませんから安心してください」
「勇人がそこまで言うなら信じてあげても良いわよ」
「ありがとうございます! 」
僕がそう言うと結衣先輩が、部員のみんなに指示を出していく。
「それでは今からいつも通り、創作活動をしてください」
すると結衣先輩も自分の席に座って、部員のみんなは、それぞれ作品を作り出していく。
しかしその中で、小倉先輩が隣にいる戸松さんに話しかける。
「心美ちゃん、ちょっとで良いから上半身裸になってくれない? 」
「上半身裸は、さすがに恥ずかしいよ… 」
戸松さんがすごく恥ずかしそうにしてるが、小倉先輩は、それでもお願いを続ける。




