第4話 「リーアとショッピング」
7時になって1時間過ぎても起きなかった2人は、
まだ寝たままだった。
玄関のドアが何回も開いたり閉じたり
する音が続いた。
9時・・・
はぁ〜……おはよう♪と言った最初に起きたのは
リーアだった。
(まだ豊は起きていない様子)
「あれ?時間は…1、2、3、4……9、9時だ!
もう9時だよ〜起きて!!ねぇ〜(汗)」
う〜ん……今日は休みなんだからゆっくりさせてよ
寝返りをしてリーアはベッドの外へ追い出された。
ぐへっ!痛たぁ(汗)起きてってば〜〜〜!!
(もう、羽を広げて豊の部屋を呆れて台所に向かった)
あれっ?こっちじゃないのかな?こっちか?
若奈は〜どこに行ったの(涙)
リビングにも行くが若奈はどの部屋にも居なかった。
あれあれ〜(汗)
まさか事故に遭って………急いで豊の部屋に行こうと
廊下を飛び出した時に玄関の方からガチャと閉まる音
「あら♪リーアちゃん、おはよう♪」
お、おはよう…ございます?
(そうだ!)若奈、若奈〜豊をどうやったら起こせる?
そうね、休みの日はあの子も全然起きないのよね〜
そんな〜じゃあ起きるまで待った方が良いのかな?
まぁ、待っててもあと2時間くらいは平気で
起きないと思うからアレを使ってみましょう☆
リーア(あれって???)
さ〜ぁ、リーアちゃんコレを持って豊の前に
行ってみよう!!
「私がさっき言った通りに豊に見せてきな♪」
……じっと箱を眺めていると中身を聞きた過ぎて
「何が入ってるの?」と尋ねながら箱を開こうとした
ので若奈の危険信号のアンテナが立った。
あ〜ぁ!?ここでは、開かないでねぇ〜?!
んっ?リーアちゃんも開けるまでのお・楽・し・み♪
豊が寝返った所で「ほら、行って来なさい」
と笑いが堪えきれていなかった。
豊がこの箱を開ける瞬間にタイミング良くよ?
わ、分かった。………コホン!
「豊!豊〜見てみて!!若奈に教えて貰って
一緒に作ったんだ〜」
んんっ?……朝から何を作ったのリーアさん?
まぁ、見てよ♪んっ?どれどれ………
リーアが少し大きめの箱を持っていた。
箱の外側を眺めて再度確認して
「この箱、作ったの?」うん♪へぇ〜凄いね!?
ちょっと見て良い♡良いよ(若奈はニヤリと笑う)
リーアが魔法をかけるといきなり箱が開いて
そこから出て来たのは…!?
(首がビヨンビヨン伸び縮みする紙で出来た
アホずらな顔が飛び出してきた!!)
リーア「うふふ♪ねぇ、起きた豊?ねぇ〜あれ?」
豊は寝起きという事もあり、あまり頭が追い付いて
いなかったが気絶したように後から後ろに倒れた。
ちょっと起きてよ〜!どうしたの?!
「若菜どうしよう、また豊が寝ちゃったよ(汗)
びっくり箱作戦は失敗だったのかな〜?」
ありゃ〜やり過ぎちゃったかな?
リーアちゃん豊はね、寝てるんじゃなくて
気絶しちゃったの(汗)き、気絶?
(少しだけ放心状態だったが理解してから慌て出した)
私が豊を起こそうとしたからだよね?!
起きてよ〜!!豊、帰ってきて(汗)
数分後・・・
もうお母さん!何リーアさんに教えてんの?!
私がびっくり系が苦手で昔、気絶したの覚えてる
でしょ!!
ごめんごめん。うっかり(汗)うっかりって〜………
でも全然起きない豊の方も罪はあるでしょう♪
「それは…私が悪いのは分かるけど、
びっくり箱は使用禁止、2度と使わないで!!」
あはは……永久に押し入れに入れておきます(汗)
えぇ〜作るの凄い、楽しかったのにぃ〜
リーアさんには悪いけどこの事は忘れて。お願い!
…う〜ん、分かった!もう使わないよ。はあ……♪
でも、また起きなかったら容赦なく使うからね!!
えぇ〜(汗)リーアさんまでお母さんの味方をするの
リーアちゃん、今度は別の物にしましょうね(汗)
……は〜い♪
で豊、今日はどこか出掛けに行くのよね?
あ,そうだった!!
「お母さん、私リーアさんを連れて
買い物しようと思うの♪」
あら、良いわね〜行って来なさいけど
注意して行くのよ?うん。
「あっ、そうだわ!豊、今日って確か
洋服コーナーでバーゲンセールの日よね?
私好みのお洋服があったら買って頂戴♪」
えぇ〜何で私が………(汗)
豊は2着くらい買って良いからさ。
「よ〜し♡頑張って買って来るぞ〜!!」
ガンバ♪朝食を済ませて私服に着替えると
すぐに家の中まで響き渡るくらいの声で
「行ってきま〜す!」と張り切って言った。
いってらっしゃい♪
バーゲンセールの為に自宅から目的地の近くまで
走って向かいながらリーアが話すした。
はぁっ…はぁっ……!買い物って何するの?
「私達が日常生活に欠かせない物がた〜くさん、
売ってて欲しい物が買える場所なんだよ!!
これから行くのはショッピングモールていう場所」
ショッピ…グモール?あはは……(汗)
「洋服とか雑貨とかがとにかく多くてね
とっても楽しい所だよ♪
可愛い物も多いから見てみよ。
商品が月1で変わるコーナーもあるから
行ける日とかに確認してるんだ〜
前から欲しい洋服があったから今日買えるかも
リーア(う〜ん、豊なんだか楽しそう♪
私の欲しい物って何だろう?)
ほら、見えて来たよリーアさん♪
んっ?うわ〜!おっきい!!中も広〜い。
そうだよ(リーアはポシェットの隙間から
顔を出している)
豊!今これ何に乗ってるの?エスカレーター
って言って自動で動く乗り物だよ♪凄〜い!?
(少しだけリーアに見せてあげようと2階に寄った)
見て見て〜ここが雑貨屋さんでアクセサリー売り場
可愛いでしょ!!宝石みたいでキレイ♪
アレもコレも。そういう反応だよね〜
リーアさんに合うアクセサリーってあるかな
このくらいの大きさは〜合わないか(汗)
「ねぇ豊、少しだけ見比べて欲しいな〜………」
と外に出して欲しそうに言った。
その声が伝わったのかカバンから出してあげた。
どう、似合う?(不安気に)うん、とっても!はあ♪
でも黄緑のイメージが湧かないな〜
ねぇ?リーアさんは何色が好き?えっ?色……か。
あんまり考えた事なかったかも!?
うーん。紫が好き♪へぇ〜意外と大人っぽいんだね
そ、そうかな?……うん!
あっ、そうだった?!お洋服も買わないと!!
後で雑貨屋さん、もう一回来るからその時で
良いかなリーアさん!?えっ、あうん(汗)
本当にごめんね!!エレベーターではなく、
階段から走って駆け上がる。
(当然、カバンの中で打ち付けられる)
あっ!少しだけの辛抱だからね(汗)
バーゲンセールはこちらで〜す!!(店員)
はぁ…はぁ……ま、まずい。もう始まってる!
えっと〜(お母さんが欲しかった洋服は………
あっ、あそこだわ♪流石に届かないか〜
位置を変えて再度チャレンジ!!)
ゴソゴソ…モソモソ…ドン!!(飛ばされる)
痛ぁ〜ま、負けないんだから。
締め付けられる程、押し込まれるが
気合いで押し退けて目当ての洋服に
手を伸ばした。
取れた洋服をカゴに入れて自分の洋服を
探し始めた。
(春物と夏物が欲しいから…手短に取りたい)
あそこら辺が良いかも♪
場所を変えて今度は体ごとねじ込むように
割っては入らず、手だけを伸ばして
手当たり次第で取って見てを繰り返していた。
すると、あっ!これ良いじゃん♪
とカーディガンを引っ張り出すと掴んでいた服と
一緒に白いワンピースが付いてきた。
……んっ?可愛い♪なんかラッキー!
レジで会計を済ませてルンルン気分で
階段を降りてさっきの雑貨屋へ戻った。
アクセサリー売り場に行って品を見比べた。
ふむふむ♪これが一番良いかも!!
大勢の声がなくなり静けさから顔を出した。
……?豊が持っていた紫一色だけの細いリボン
を見て目を輝かせた!
う〜ん?「でもこのリボンは違うかも」と言って
リーアが手をバタつかせる姿に豊は気付かず
品を戻してしまった。
あっ…(汗)んっ?どうしたの?さっきの……
視線がリーアから流れて他のアクセサリーに
目を付け、ああぁ〜これも可愛いこれとこれも!?
はしゃぎ出してポシェットが揺れてカバンの奥に
転倒してしまった?!
「もう〜何よ!私の事なんて全然気にかけて
くれない」と涙が溢れる。
(豊だけ楽しそうで……私は(涙)何も楽しくない!)
リーアが泣いてる声は豊には届かなかった。
これが良いかな、いやこっちの四葉のクローバーも
良いかも!!うふふ♪あと、これも可愛いから買おう
「ねぇ、リーアさんもそう思うでしょ♪」
あれっ?ポシェットを傾けずに横の隙間から
少し覗くとリーアが泣いてる事に気付いた。
豊(私、何かリーアさんにした?!…そっか(汗)
私だけ一人で勝手に盛り上がって
舞い上がり過ぎたんだ。相手の事を考えないで、
無視して楽しんで………最低だ)
カゴの商品を覗いた。
(よし!)カゴから取り出して同じデザインだけど
色を確認した。
これじゃなくてこっちの方が合うかも!!
カゴの中には同じような物ばかり入っていたので
いくつか戻した。
お願いします!!はい、合計で389円です!
ありがとうございました♪
次はこっちのお店!!
(私がリーアさんに謝るきっかけが出来るなら
色んなお店から材料を調達するんだ!)
こっちかな〜それともこっち?!う〜ん(汗)
再びリーアがポシェットの隙間から覗いた。
(あれ?さっきより真剣に考えてる…ような?
何してるんだろう。じっと見つめていた)
251円です!354円です。これで完了♪
ポシェットから外へ姿を見せると
豊は「選ぶのに夢中になってごめんなさい。
暇だったと思うからスーパーでお菓子買おっか♪
はあ〜♪うん!!
リーアさん、今日は特別に好き物選んで良いよ。
えっ、良いの?!
このカラフルなボールみたいなのは何?
「それはポイラルって言うんだよ♪」
この〜さっきより小さい茶色のお菓子は?
「それはチョコって言って食べると甘くて美味しいよ
他にも板チョコとかアイスにもなってるんだ〜」
えぇ〜!どれにしよう♪
チョコも食べたいけど、ポイラルなお菓子で!!
分かった!じゃあ私がチョコ買ってあげる。んっ?
これで2つ食べれるでしょ♪はあ……うん!
(他のお菓子も買って1000円近く買っちゃった(汗)
お母さんの好きなお菓子が高くて〜)
「そういえば、前にお母さんがお砂糖切らしてる
って言ってたから買っておこう♪」
926円になります〜!!私は渋々お金を出した。
(今月のお小遣い終わった(汗)
スーパーを出ると夕陽に照らされたリーアが
「豊〜早く帰ろうよ♡うん♪チョコが溶けちゃうね
お母さん、ただいま〜おかえりなさい♪
「はい!お母さんに頼まれた洋服とお菓子と
あと、お砂糖切らしてたって前に言ってたから
買って来たよ♪」
あら〜ありがとう♡
丁度買いに行こうかと思ってた所だったの〜
良かった♪行き違いにならなくて。
豊、豊〜!お菓子食べたい♪あっ!そうだった(汗)
どうやら大量に買ってきちゃった感じ豊?
ま、まぁね〜あはは………
じゃあ今日の分のりんごは要らなそうね♡
うん。ありがとうお母さん!!
(ルンルン気分で豊の部屋へ飛んで行った)
「お部屋♪お部屋♪」
はいはい。焦らなくて良いから(汗)
お菓子を開けてリーアに渡して豊も食べた。
うぅ〜ん♪(豊)美味しい♡(リーア)うふふ♪
何個か食べてから自分の机に向かった。
お菓子に気を取られている内に
豊は何か作業を始めた。
「この紫の味が好きかな〜♡」豊は何が好き?
と尋ね初めて気付いた。
……んっ?何作ってるの?うわっ!?
作ってからのお楽しみだよ。
えぇ〜教えてよ!少し待っててね♪
ちなみに私は緑が好きかな♡
「何色が好きじゃなくてポイラルの色だよ(汗)」
えっ?あぁ〜そうだった。テヘ(笑)
豊(やっぱり私は間違ってなかったんだ!!
昨日の夜にお母さんが教えてくれたように
少しだけ大きめに作れば私なりの手作りが)
黙々と作ったパーツをくっ付けたりして
白い紙をハイビスカス型に切り取ってから
紫色のリボンの真ん中に一緒に取り付けた。
出来た〜♪ねぇリーアさんみ………!?
スゥ…スゥ〜……リーアは眠っていた。
(あれ?私そんなに夢中でやってた?
でもまだ7時だ〜疲れちゃったんだね♪
豊はある物を裁縫で作り出した)
しばらく縫う段階にまで作り上げて
途中、物音を立てた「ガタン!!」(あっ!)
すぐに後ろを振り向いて心配した。
う〜ん…ムニャムニャ……
(はぁ〜セーフ。ハサミ、掴み損ねちゃった(汗)
作り終わってリーアにかけた(布団)
うぅ〜……んんっ?目を擦って「寝てた〜?」
起こしちゃったかな?ごめんね〜(笑)
良いよ、あぁ〜布団だ♪使ってくれたの!?
今までドールハウスのベッドで絹掛けてて
寒いかなって思って〜♡
(実を言うとベッドはあるものの肝心の布団を
今無くしてまして(恥)
「じゃあさっき作ってたのってこれだったの♪」
ううん、布団じゃないよ。
布団はその後に作ったんだ〜
リーアさんが見てたのはこっち!!
「麦わら帽子だよ♪」んっ!?
これがリーアさんの好きな紫色のリボンにして
帽子だったら似合うかなって♪
ど、どうかな?(恥ずかしがる豊)
帽子を手に取ってみると
「あぁ〜軽い!触り心地もなんか良い?!」
ありがとう〜♪そう言って貰えると嬉しいな。
良かった(ほっとする)小さい物作るの上手いね!!
そ、そうかな。まだまだだよ〜でも可愛い♡
「それと買い物の時に一人で盛り上がったり
リーアさんにとっては全然楽しくなかったよね……
本当にごめんなさい!!」
(あっ)うふ、良いよ(笑)
「学校の時も散々、私が迷惑かけちゃったから(汗)
今回は豊が1人で楽しんじゃってその代わりに
コレを作ってくれたんだよね?
私こそ、ありがとう♡大切に使うから♪」
全部……お見通しだった訳か〜(汗)
じゃあじゃあ仲直りの印にお風呂、一緒に入ろう
うん!昨日はのぼせちゃったから話せなかったけど
今日はい〜っぱい話そうね!!
そうだね。またゆだったら看病してあげるね♪
いいよ、そんな事しなくても(照)あはは(笑)