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魔法使いの妖精さん  作者: 白百合リーフ
25/25

第25話 「再会と別れ。また会う日まで」

フュインフュイン!フュイン!!(融合魔法)

……はぁ…はぁ…はぁ……はぁ…はぁ……はぁ

月「妖精の皆さん、少し休憩しません?

魔力供給を行いたいのですが〜………

しばらくじっとしてて貰ってよろしいですか?

すぐ、終わりますので♪リラックスしてて下さい」

えぇ〜そこまでしなくて良いのに(リーア)

「良いんですよ。遠慮しなくても♡

例え、減っていなくても満タンの方が

効率が良いと思うので♡」

は、はい。じゃあ…お願いします!

承知致しました。では、始めますね♪

アルテミス「月の恵みに祝福を

          ムーン・リカバリー!!」

銀色の魔法陣が3人の足元に現れて

金色の光のオーラが上へ展開された!

3人「まぁ〜とても素敵な力ですね♡

まぁっ!確かに凄い事は認めて差し上げますわ!

い、イーリスちゃん(汗)

なんかごめんなさい。

いつもこんな感じなので……アルテミス様」


イーリス「どうしてリーアが謝るのです!?

それに何で普段の精霊達なら

様付けなんかしないじゃない!!」

イーリス、そういう難しい方で

リーアちゃんは考えてはいないわ。

答えは単純♡

えっ、あなたにリーアの何が分かるのよ!

イーリスちゃん達こそ、落ち着いて〜(汗)

私は平気よ。私よりこ・っ・ち♪あぁ〜もう……

「あっ、動かないでじっとして下さい」

ふん!!

アポロン「おい、貴様。

少しはアルテミスの言い分にも耳を傾けぬか?

それが出来ないのなら上位妖精としての立場は

ないであろう!自分勝手な奴め!!」

ひぃっ!す、すすみません(焦)


月「こ〜ら、アポロン。威圧を使ってまで

妖精の子達を怖がらせてはいけませんよ。

貴方もじっとしてなさい」

ふん、分かっておる。

マイア(あら〜?この光景どこかで)

「何か言ったかマイア〜?(威圧)」

あらあら、聞こえてましたか。これは失礼♡

(ほのぼの目)

「でね、イーリスちゃん!!

私がアルテミス様って呼んでる理由はね〜

豊と若奈が口を揃えて「お月様」って

言ってたから付けただけだよ♪

お日様にも付けるからね!」

いや……我は別に…良いじゃないですか♡

私はどちらでも構いませんよ。

…アルテミスがそう言うなら我は何も言わぬ!

(月の精霊を見てから視線を誰も居ない所へ向ける)


さて、全回復した所で休憩は辞めだ

アポロン「貴様達にはやって貰わなくてはならない!

我らは憑依するだけで自ら力を使う事は

出来ないからな。

せいぜい、頑張ってくれたまえ」

何よ、偉そうに!!貴様なぁ〜…(汗)

アルテミス「わぁ〜(拍手)

あんなに威圧を至近距離から当てられたのに

めげずに自身を貫き通すのですね。

とっても素敵ですよイーリス♪」

えっ?まぁ…まぁ、私に掛かればこのくらい!

(足がガクブルに震えながら振る舞っていた)

「いやアルテミス、今はそこを褒める所じゃない

と思うんだけど〜……(目が点)」

あら、そうでしたか???

アルテミス「とまぁ〜張り切ってソウルエナジーを

作り出しましょうか。

今は10分の1、頑張って下さいね〜〜〜♡」

3人(グサッ!!)

アポロン(妙に刺さる所はちゃんと言うけどな(笑)


「あらゆる命の生命よ、形となりなさい!」

リーアは両手を使って手で花を作る、

マイアは片手で尽力(じんりょく)してもう片方の手で抑える。

イーリスは手が口元に触れないかぐらいの距離で

一気に前へ突き出した!(手の平を向けて)

3人「はぁっ!!」

銀色の球、マグマのような火炎球、冷気の球が

手の平から出て力を注いでいた。


アルテミス(良いですよ、先程は一気に

注ぎ過ぎた影響か〜体への負担が大きかった

ですが!

今はかなり良い調子で少しずつ、

ソウルエナジーが繊細に出来てきています!

アポロン(後はその調子を維持出来るか…だな

うむ。そこの2人!少し気が緩み始めている。

もっと落ち着いてやるのだ!!

焦れば、他の者との均衡がズレてしまう)


イーリス(あぁ〜もう、アイツが言ってる事は

正しいけど………本当の事だから悔しいわ。

落ち着いて、落ち着くのですわたくし

マイアとリーアの均衡と合わせないと。

少しずつ、ゆっくりと!)

マイア(アポロン様は流石ね〜

一心同体でありながらも私達のズレにも気付いて

指摘までしてくれたのですから!!

もう、あの人に恥じを掻く所は

もう見せたくはありませんでしたが……

またヘマをしました。

…ですが、私はその指摘をバネに飛ぶ!)

リーア(………2人共、凄いな〜

私は2人と同じ均衡を保てているのかな?

いえ、抜かされてはいけないのです!!

私がもっと…もっと〜力を注がなくては!)


セルシウス(はい、待って小さな妖精さん。

と背後から声が聞こえた!!

バッ!と反射的に振り返るが

そこには誰も居なかった。

えっ?(キョロキョロ)

「少しはあなたも頭を()やさなくては

なりませんね、君は一度休みなさい」

えっ!わ、私はまだ出来ます!?

違う。そうじゃないわ……ソウルエナジーという

のは片方が離脱しても他の人が注ぎ続ければ、

先に追われる。

後からあなたが注いでも間に合うのですよ?

で、でもっ!辞めて。は、はい(涙)


力を注ぐ事をやめるリーアを見て

2人の視線が向くがアポロンに「集中しろ!!」

と強く言われた。んっ!

アルテミス「少しだけ休みますか?

始めるのが早かったのでしょう。

自分の意志で自己管理が出来ている事は

大切ですから良い判断だと私は思いますよ♪

お気になさらず、休んでいて下さいな♡」

と優しく月の精霊に言われても

リーアにとっては強い劣等感を覚えていた。

(な、何で私…だけ休んでるんだろう???

私が足手纏いだったから?邪魔だったから?

セルシウスさんの意図が……読めない(涙)


余の意図を読んだ所で何が分かるのですか?

「だ、だって私だけ1人、休んであの2人は

力を注いでくれてるのに。

私が足手纏い…だから2人から遠ざけたんでしょ」

………(沈黙)すると、それが何だと言うの?

えっ!?

氷「余はあなたの暴走を止めようとしただけ。

君が1人で突っ走ろうとしたから

あのまま、何も考えずにやっていれば

2人と同じステージに立てていましたよ?」

…えっ、でも私は置いていかれるんじゃない

かって思って私……必死で!!

「それですよ。

2人はただ、君に合わせただけ!

あなたは勘違いしているのです。

そもそも…あの2人を超えて力を注ぐのではなく

2人と協力をして力を合わせるつもりで

やっていてくれていた。ただそれだけの事よ?」

でも、私の知らない所で2人を指導して

貰ってたんじゃないんですか?!

指導というより指摘をしただけじゃ。

だったら………!

「だから、あなたを止めたんです、

これでよく分かりましたか?

あなたは自分の過ちを勘違いしていただけ、

理解して貰えたかしら?」

あっ、はい!!


リーア(そっか〜……私は1人で

考え過ぎていたんだ。

2人に合わせるより先に行った方が良いと

ばかり思っていました(汗)

ホントに〜私は何を迷っていたのかな?

協力だって合わせる事だって私にも出来る事!

頭を()やして貰っただけでも感謝しなくちゃ)

「セルシウスさん、ありがとうございました。

休憩はここまでにします!!

私も2人と同じ場所に立たせて下さい?!」

氷の精霊(あっ……この子は(汗)

「えぇ〜良いでしょう。余が許可します」

やったーーー!うふふ♪

マイアとイーリスは一度、力を注ぐ事をやめ

「完全復活ですね♡(わね☆)」

よしっ!2人共、もう一度やろう!!うん。

リーア(豊、待ってて!私、頑張るから♪)


一方人間界・・・

(精霊一同は邪見に尋問していた)

火「で、さっきから何聞いても(かたく)なに言わない

お前は何がしたいんだよ!!

………もう一回、聞くぞ?

何でまた何百年振りに妖精界と人間界を

襲ったのか聞いてるんだ!」

火の精霊(怒)

海「落ち着きなさいよ、サラマンダー」

あぁ〜だってよ!!(駄々)海水……掛けるわよ?

はい、すみませんでした(汗)

ノーム「こっちは数の暴力で叩き留めしてでも

聞こうだなんて思ってない。

言いたくなければ、そのまま自らの身が滅びるか

牢屋に入れるかは邪見が考える事だ!

いつまでも待ってやる事は出来ないがな」

はぁ?!

そんなの永遠に口を閉ざすばかりに

決まってんだろう!

ノーム、お前お人好しにも程があるぞ!!

「俺がいつお人好しな所があるのかは知らないが

攻撃して話せなくなるよりは

マシだと言っているんだ。

あと……口を慎め、サラマンダー(怒)」

ひいぃぃぃ?!

ウンディーネ「うわ〜ダッサ(引き気味)」

お、お前も…アイツの恐ろしさを知ってれば

この恐怖が分かるよぉ〜〜〜(涙)

天と木「一生、私達には分からない事だわー」


はぁ…はぁ……はぁ…はぁ……はぁ…はぁ……

若奈「み、皆んな〜ここに居たんだね(汗)

それにノームもおかえりなさい♪

皆んな心配してたんだよ!」

あぁ……若奈か。

「とりあえず、ただいま」とだけ言っておくよ。

豊「お母さん、どこに行ってたの?

家で待ってるって…あっ。

お父さんの事、待ってたんだよね!

お父さんもこっちに居るよ♪」


(その光景を見ていた邪見が

目をギロと見開いて歯を立てた。

すると、拘束がなぜか解かれ邪見は

話に夢中になっている豊の背中に襲い掛かる!!)

邪見「くたばれえぇぇぇ〜〜〜人間(怒)」

(スローモーションになり若奈が被さった)

若奈「…んあっ!豊、危ない?!」えっ……?

良太と創太は口を揃えて「あっ」と言い、

豊から少し離れていた精霊も慌てて防ごうとした所

物凄いスピードで飛んで来る、

何かが邪見の目の前に落ちた!!

(少ししてから豊は目を開けて

若奈が豊を庇うように覆っていた。

その腕の隙間から覗くとカラスが居た!)

邪見「コレは……まさか!?」

カラスがシールドを張って豊を守った!!

豊「カラ…ス?でも、何で?」

んっ!コレってまさか、ソイル!うん(険しい顔)

カラス「皆の者、何を油断しておるのだ?

君らは妖精と人間が契約した精霊ばかりの者。

油断などあってはならない!!

いずれにせよ、拘束しているからとはいえ

逃げ出すか…襲撃する事ぐらい視野に入れておけ。

分かったか、我が後輩達よ」

後輩?私達……が?!一体あなたは何者!?


「我が名は太陽の精霊、アポロン。

こちらには同じく月の精霊、アルテミスや

氷の精霊、セルシウスが居る!!

この2人は我の精霊仲間だ。

今あの妖精らはソウルエナジーを破壊し、

新たな世界の核を作ろうと尽力(じんりょく)している!

少し、一段落したからいざ観に行こうと

思った矢先にこの有り様だ」

んっ!!精霊(汗)

「あと、そこのお嬢さんも話は後で頼もう。

我らが居るのはあくまで戦場だ!

人間も人間で油断してはならないぞ?」

あっ……はい。ありがとう…ございます

アポロン「さて、久しいな〜邪見よ(笑)」

何でお前が復活しているんだ!?

なぜ、私が初期の頃に封印した奴らが!!

「そうだな。我とアルテミスは

初期のお前には全く歯が立たなかったのは

……事実だ。

だが、今はどうだ?貴様は妖精から魔物に

変わったせいで力も体力も劣ってしまった。

コレに対してもまた事実に等しい(笑)」

それでも魔物でいたかった理由は明白….……だ

「うるさい、お前達なんかに何が分かる!?

私が妖精だろうが…魔物だろうが関係ない!

私のように無力な妖精にとっては魔法よりも

力の方が必要だったんだよ。

あの時の事を決して忘れるものか

貴様ら精霊も妖精も……人間もだアポロン!!」

ふぅ〜む?


2200年前の回想・・・


当時のアール(邪見)は根っからの優しい子で

魔法の為にいつも努力を欠かさなかった。

けれども、どんなに努力をしても

アールは魔法を使う事が出来ないでいた。

知識は沢山あってもそれを活かせないという

もどかしやさを抱きながら同年代の子達から

離さなていった。

(アールの姿は薄ピンクの毛先と白髪で

紫色の瞳をしていたが、同年代の子達に

離されていく事が日々ストレスを感じたのか

毛先が黒く変わってしまった。

ある日、ジュピターに城へ招待されて

聖闘士として活躍しないかと誘われた)


その時の僕は絶望や言葉にできない悲しさから

無意識の内に頷いていた

ジュピター「そうだな〜アールは剣術のコースで

良いかもな。

魔力や魔法をそこまで使わない方針で行くと

すると君には良いかもしれない」

と頭だけは追い付いていなかったが、

耳だけは反応したのだ!!

アール「い、いま…剣術に魔法を使わなくても

聖闘士になれると言いましたか?!

(僕は初めて誰かの役に立てる仕事、

そして自分の責務をずっと憧れていた

聖闘士(セイント)にもなれると知った時はとても嬉しかった)」

ジュピターは笑顔で「そういう事だ」と答えた。

(常日頃から魔法が扱えない事情を知っていた

王様は何か対策は出来ないかと思い、

夜も寝ずに考えていた。

そして、思い付いたのが聖闘士のコースだ!

この頃は剣術、魔導士、槍術、弓術(きゅうじゅつ)など

様々な得意分野のコースに行けるよう選択制も

あれば「王様、直々に誘う事も可能」

アールはジュピターから誘われたのだった!!


この日からアールは瞳が輝いていた。

他の妖精達は一癖や二癖あり、

魔法があまり扱えない者も居たが

聖闘士のコースではそれぞれの分野が違う為、

皆んなはそこを重視したのだ!!

中には王様に実際、誘われた事がある妖精は

見た目だけで分かりやすかった。

が、アールだけはその素質が無いという事が

バレないように口止めされている!

そして剣術コースに入って1ヶ月くらい経った。

(ある程度、戦えるようになったアールは

同学年と同じレベルには達せないが、

以下の人達とは良い戦いをしてる程に。

中にはもう聖闘士として活躍している妖精も

居るが、そんな事には気にしなかった!!

今は自分磨きと瞑想に集中する努力を重ねて

何種類かの剣術を見出して成績を上げていた。

聖闘士同士で戦う試験で勝てれば、

聖闘士になれるが負ければまた10年逃す事に

なるのだ!)

「現聖闘士と見習い聖闘士で3勝すれば勝ち、

2勝とあと一歩届かなかった者は敗者となる。


1回戦目:アールVSミディア・・・

片手で剣を持ち、右手を構える!!(アール)

白いゲートホールが左斜め上に出て

左手でそのゲートの前に手をやり、掴んだ!

掴んで引き抜くと禍々しい黒紫色の剣のモヤが

溢れて目を開ける。

(ミディアの外見は銀髪の青い瞳で

プリンセス風の髪型でつばの無い帽子を被る)

閃光のごとく、とてつもないスピードで

アールに襲い掛かる!!

(スピード型か……なら、一発勝負)

2人は左右に分かれて構えたまま止まった。

すると、ミディアの剣が折れて

被っていた帽子も吹っ飛んだ!

あっ…!?

勝者:アール!!・・・

ガッツポーズや喜んだりする素振りを見せずに

アールは1人、どこかへ向かった

ミディア「……あっ!待って〜(汗)」

城の裏に隠れて倒れ込んだ

「居た!大丈夫?!

ごめんね、試験とはいえ

生身に攻撃するんじゃなかったわ(汗)」

平気で………す、これくらい何とも。

いいえ!!こんな傷で大丈夫じゃないって

言う方がおかしいわよ(汗)

「あなたから殺気なんて感じられなかった時に

気が付くべきだったわ。

本当にごめんなさい!!」


良いんですよ……このくらい普通なんで。

「…もしかして君は自分で回復できない?」

んっ!………(目元が暗くなる)

「あぁ〜でも、気にしないで!!

魔法が使えなくても聖闘士としてなれない訳

じゃないの。

ただ同じような子が居るなんて

何だか嬉しくて♪」

同じ……同類???えっ?!

「私も魔法が使えないんだ(苦笑い)

だから、いつもこの小瓶を持ち歩いているの♪」

小瓶?

そう、コレが回復用の瓶でこれが素早さの瓶で〜

状態異常の瓶で色々あるよ♡

「だから私は魔法が無くてもこの道具があったから

こそ、聖闘士の成績も上がったの。

それにこの道具は魔法が使える人でも

よく使ってるから魔法なしでも気付かれない。

魔力切れとかで何とか誤魔化せるしね♪」

そ、それってどこに…あるんですか?!

うふふ!気になってくれてありがとう♡

それなら私の友達の家で売ってるわ。

コレが終わったら来る?はいっ!!

じゃあ、決まりね♪

アールくんも頑張ってね試験!

ありがとうございます。


2回戦目アールVSキール・・・

目の前には銀色のオーラを放つ剣が現れて

アールが触れると先程の剣に変化した。

対してキールは何も出さずに棒立ちしていた

(相手の動きを伺っているのか?

少し厄介だな、これじゃあスピード型か守備型も

分からない(汗)掛けてみるか)

剣の持ち方を内側ではなく外側に剣先を向け

走って相手に攻撃をした!!

すると、キールはアールの攻撃を簡単に弾き

背後に回されると同時に連続で攻撃をした!

だが、独特な避け方をして撹乱(かくらん)された。

避けるスピードは速いが、

移動した後のノロさが目立つ

やる気のないような感じにも取れた。

ふっ(アール)

地面に着地すると同時に相手の足を狙って

素早い足捌(あしさば)きで大勢を崩した。

大勢が崩れながらもキールは剣を握り締め、

剣が金色に光った!

が、それを読んでいたのか足で対抗して

魔法を使うタイミングのほんの一瞬、

弱まる瞬間を狙い、力強く足で武器を弾いた。

はっ!

相手が仰向けになりながら首元に剣を近付ける

勝者:アール、2本目!!・・・

はぁ……はぁ…という息を付きながら

瞳を輝かせた。


続いての勝負も特殊な剣術使いであったが、

苦戦を強いられながらも何とか勝ち取った!

ミディアが1人で盛大に(いわ)いられて

この試験は幕を閉じた。

聖闘士になる為の儀式が終わり、

灰色の正装(せいそう)と白いローブを装着して外へ

ミディアの所に向かうと白色の正装と

赤紫色のローブを付けて待っていた

「ちゃんとなれたんだね♪良かった♡

これでアールくんと一緒にまた頑張れるよ!!」

それじゃあ早速だけど、

聖闘士の役目について軽く………

ミディアの話を遮って聞きたい事を優先した

「あ、あの〜そのローブの色って

聖闘士としてのレベルか何かですか?」

んっ?あ〜コレね!

うん、確かにこのローブは

レベルというかランク差だね♪

「私は〜…これでも聖闘士としては

中位くらいなんだ。

それに上位クラスになると魔法の難易度も

凄まじくって上に行くには難しいし…

まぁ〜上には上がいるって事ね(汗)」

………そうなんだ。


でもでも!!

アールくんは凄い素質があると思う♪

僕に素質?まさか(汗)そんなもの僕には……

「だって私と対戦した後に戦った

あの2人は上位クラスなんだよ!

それに勝てたアールくんが凄いと私は思うよ。

だから、自信を持って2人で頑張ろうね♪

一番は無理かもしれないけど、

上位になら食い込めるようにね!!」

あっ………んっ?な〜に???

ま、まさか私の顔に何か付いてるの?!

あぁ〜いや…他人にそんな風に言われると

思わなくて、つい(汗)

ミディア「私はもう他人なんかじゃないんだよ!

同じ聖闘士の仲間……でしょ?」

うん。でも、何だか1人より多い方が良いのかもね

「それに1人じゃ駄目なら2人なら、だよ

王様みたいになれるか分からないけど、

私達に魔法が無くっても歴史に

名が残るくらいの大きな夢を叶えよう!」

そ、それは…流石に(汗)うふふ♪あはは(笑)

僕達は十数年間、聖闘士の過酷な訓練を

受けながらも成績を上げて僕が上位クラスに

入る直前にある時間。


僕達の夢はある日、粉々に砕け散った。 。 。

アール(これは王様の………日だ。

世界が綺麗に無くなってしまう程の

恐ろしい災いが降り掛かる事を

まだ誰も知らなかった……んだ!!)

「そ…らが赤い?どうして、こんな事に!?

精霊様は大丈夫かな?(汗)」

ミディア!(後ろを振り返る)アールくん!!

この空はいつからこんなに赤くなったの?

「分からない。けどマカナ(友達)から聞いた所、

今さっき起こった事らしいよ!」

……精霊は何をしてるんだ?!

それについても私も友達も分からない

日輪様(にちりん)月輪様(がちりん)が心配(汗)」

そうだな。


(僕達が聖闘士になってから最近作り終わった

エレメント・オブ・ドリームという

精霊が住み着く…いわば拠点のような建造物が

出来上がった!!

そして精霊について聖闘士になる前に教えられた

「今の所、フェアリータウンには2体の精霊が

この世界を見守っているらしい!

それが日輪様(にちりん)月輪様(がちりん)

現在でも大勢の精霊があの建物に住みついて

いるが、力を制御できる精霊が

あの2体しか居ないみたいなんだ。

僕らは前朝、精霊に祈り訓練を始める事が

日課になっている。

決してそう今願った所で空が赤くなろうが、

自然が朽ちようと…地面が崩れ去ろうと

天候が悪くなろうが収まる事すら叶わなかった!

精霊は僕らを裏切ったんだ)


空を見上げる事しか出来なかった妖精達は

次第に足元が奈落のように崩れていく光景を

目の当たりにして急いで地上から飛び立った。

何人か逃げ遅れて奈落の底へ落ちていく者も

いれば、羽を広げて飛んでくる者も居た!

そしてエレメント・オブ・ドリームの建物以外は

無事だったが、それ以外の民家の建物が

次々と崩れ去っていく。

その建物に押し潰されそうになりながらも

皆んなの魔法で建物の傾きを逸らし、

空高く飛んで行ったアールだった!!

「チッ。これじゃあらちがあかないじゃないか!

精霊は…精霊は一体何をしているんだ(汗)

妖精の世界を守るってその力で僕らをって……

ミディアは!?おーい、ミディア!まさか(焦)」

少し置いてけぼりになりながら低空飛行をして

飛んでいたその時!!

真っ赤な菱星(ひしぼし)から炎がアール目掛けて

飛んできた!

なっ!(まずい。避けられ……)

バーーーーーン!!!!!!・・・


んんっ?…あっ!

そこには薄淡色のシールドを張った、

既に限界のジュピターが立っていた

(菱星(ひしぼし(の近くに黒い人型の化け物が

ウヨウヨ浮いていてこちらを睨んでいる)

「王様!?(汗)どうしたんですか、その怪我!」

あはは………このくらいへっちゃらだよ。

それよりアール、平気かい?

何で…んっ?何で……僕なんかにそこまで!!

ジュピター「あっはは…酷いな〜君は。

そんなの簡単な事だよ、

私はただ国民の皆んなを守る義務が

あるからね。

そんな君達の為なら、命とか死なんて

惜しくないよ☆

ふん(笑)私が全てやって来た事は

決して無駄なんかじゃなかったんだ。

……はぁ…はぁ…あとは頼んだよ聖闘士さん♪」

アールに見せた最後の笑顔がとても嬉しげで

目の前の事に切り替えると真面目な表情を作り、

凄まじいスピードで真っ赤な菱星(ひしぼし)

突っ込んだ直後彼女の事を思い浮かべていた

(「マーキュリー、最後にもう一度だけ

           君に逢いたかったよ♡」)

家の大きなテーブルの上に座って外を見つめる

マーキュリー「……ジュピター?」

突っ込んだ波動が空一面に広がって

菱星(ひしぼし)ごと消滅したのだ!!

そして黒い雲を遮って綺麗な青空が見えた


他妖精「うおぉぉぉ!この世界は救われたぞ!!

やったぞ〜俺らの手で窮地(きゅうち)を脱出した」

………はっ……はっ…はっ……ま、待ってよ。

おゔざま…は……命まで張ってしっ、し…(涙)

う、ゔわあああぁぁぁ(泣)くそ…くそ〜!

王様…を守るのが聖闘士の………役目なのに

命を張ってまで戦う……役目…なのに何で(涙)

あああぁぁぁ(叫)

「あ、あいつ…どうしたんだ?さ、さぁ?」

アイツら………あっ。ミディア!!

ひび割れた地面を眺めたり、倒れた木の影や

少しだけめり込んでる民家の中を見るも

彼女は見つからなかった

「ミディア〜〜〜!おーい、どこだ返事しろ

はぁ…はぁ……どこに居るんだミディアは。

んっ?」

アールが見た先にはミディアの友達の2人が

何かを見て頭を抱える姿と口を手で覆う姿を

見た。


「あっ、あの!」と僕が声を掛けて

友達が振り返り、2人が見ていたものを見て

僕は絶句した。

彼女を見た時にはもう既に息がなく倒れていた。

ミディアの背中には大きな爪で深く斬られた跡が

生々しく残っていた!

背中に付いていた綺麗な白い羽も地面に

2枚散らばっている。

………アールくん、ミディアは…もう(涙)

グスン。はっ……はっ…ミディ……アァ〜!!


フラッシュバック・・・


(ミディアと初めて戦って怪我を心配された時)

「居た!大丈夫?!

ごめんね、試験とはいえ

生身に攻撃するんじゃなかったわ(汗)」


(魔法が無い僕を本気で嬉しそうにしてくれた時)

「ただ同じような子が居るなんて

何だか嬉しくて♪」


(僕の灰色の正装と白いのローブと

ミディアの白色の正装と赤紫色のローブで会う時)

「ちゃんとなれたんだね♪良かった♡

これでアールくんと一緒にまた頑張れるよ」


(僕が質問した聖闘士でのランクの時)

「私は〜……これでも聖闘士としては

中位くらいなんだ。

それに上位クラスになると魔法の難易度も

凄まじくって上に行くには難しいし…

まぁ〜上には上がいるって事ね(汗)」


(自分に素質が無いと言って励まされた時)

「だって私と対戦した後に戦った

あの2人は上位クラスなんだよ!

それに勝てたアールくんが凄いと私は思うよ

だから、自信持って2人で頑張ろうね♪

一番は無理かもしれないけど、

上位になら食い込めるようにね!!」


(ミディアとアールとの目的と夢)

「1人じゃ駄目なら2人なら、だよ。

王様みたいになれるか分からないけど、

私達に魔法が無くっても歴史に

名が残るくらいの大きな夢を叶えよう!」

そ、それは…流石に。うふふ♪あはは(笑)


フラッシュバック・・・


「全部……全部が無駄だったんじゃ…ないか(涙)」

(もう、恩人だった王様も

僕にこんな優しくしてくれたミディアも…

もう居ない!!

そんな世界…居てたまるかっ!

王様、自ら止めた事は周りの奴らは

見ていないのかよ?!

彼はあんなにも勇敢で戦っていたのに………

「僕はいや、私はこの世界を破壊させ

自分の行いを世の中に知らしめてやる!

私の責務を(まっと)うさせる為にも」

精霊も妖精も……皆んな皆んな!!

…そういえば、王様には王妃(おうひ)が居たはずだ。

それに彼女は「人間と関わっていたようだな

いっその事…いや。

あわよくば王妃(おうひ)を始末してからでも遅くない、

精々…私が手に掛けるまでは

人間と仲良くするんだな!)

「アハッハッハ(笑)」

アール…くん???

(彼はもうアールと呼ばれる事は無くなり、

いつの日か邪見としてある計画を練っていた)


そしてあの事件が起きてしまった!!

ルーナの母親、マーキュリーは建物の中に居た

聖闘士と妖精は城ごと落下させられたのだ!

(この日を境に若奈のお婆ちゃんからは

マーキュリーと過ごした時間の記憶が消え、

若奈にもう2度と話す事はなかった)

現在に至るまでアールこと邪見は魔物の力を

自身の体に植え付けて完全な魔物と化した!!

(1200年前で)


回想終了・・・


…………精霊と若奈を除いて沈黙した

「そんな事の為にルーナのお母さん…を!!

許さない。

いくら、ルーナのお母さんがその場に居なかった

とはいえ巻き添えにする事はなかったはず(怒)」

(鋭い目付きを邪見に向けて手を目一杯握り締める)

お、お母…さん???

コンジキはひっそりと空き地の隅に縮こまった。

邪見「……かる?人間のお前に何が分かる!

魔法も普通に無い人間にはこの気持ちが

分かるかっ!!

それに、私は彼女を…友達だけで済ませるような

仲でも無い………たった1人の家族に過ぎん」

その家族をルーナから奪ったんじゃない!

「お前は一度でも精霊に裏切られた事は

あるのか?!

私らの妖精のようなちっぽけな力とでは

精霊の力は全くの別物だ!!

その救いもすらなかったんだぞ。

それにだ!

もしあの時、王が止められなかったら

どっちにしろ貴様たちだって

会えない運命だったんだ。

それをどうこう王のやった事が間違ってると

でも思っているかっ!?」

……っ!!そ、それは(汗)

分かったか?私も確かに悪いかもしれないが、

この発端(ほったん)はあの黒い化け物達が元凶の始まりだ!

はぁ………他に異論はあるか精霊共?

くっ!!


アポロン「ふぅ〜む。なるほど〜

お前の言い分は分かった、邪見。

我から少し悪い知らせがあるんだが、聞くか?」

悪い知らせだ?別にいいぞ。

私には到底関係のない事だろうけどな!!

あぁ〜その通りだ。まぁ、結論から言うとだ

「我は元凶の事に関しては知らないのは

何故かと思ってな〜ずっと考えていたんだ。

はぁ……まさかその時代に

我が生まれていない事自体を知らないとはな」

「ふーん、お前が生まれた時なんか知るかよ。

………はぁ?」

ど、どういう事だよ!?(サラマンダー)

その頃は2200年前の事であろう。

であれば、我が生まれたのは「その300年後

」だ。

マーキュリーが絶った時は

我が生まれざっと500年後だろう。

(妖精の国は1400年前、人間界は1999年頃)

ほぼ同時刻に我とアルテミスは封印に付いた。

んじゃあ〜……マーキュリー…様?の時は

アポロンもアル…ある(汗)アルテミスな?(地)

はまだ居たのかよ!?

そうだ。

それと同じくセルシウスも誕生はしたものの

力不足という事で封印ではなく

眠りに付かせたのだろう…良太だったか?

あぁ〜そうだ。

僕がセルシウスを眠らせた事には変わりない!


人間界では1年が経とうが過ぎようが、

妖精の世界では10年もの歳月(さいげつ)が流れるように

精霊も人間をも変わっていくのだ!規則もな?

邪見、お前が考えていたこの2つの世界は

もうお前の力と考えだけでは通用しない!!

諦めて牢獄に入るのだな。

お前のやった事は無駄だったん………(落ち込む)

すると「無駄なんかじゃないよ!」と豊が言った

えっ?(邪見)豊ちゃん、何を言ってるなの?

相手は邪見なんだよ(汗)敵の味方をするの?!

「敵とか味方とかそんなんじゃないよ。

私はただアールさんの時が

一番楽しかったからなんじゃない…かな?

……っ!!

ミディア…さんはもう居ないし、

王様も皆んなを守る為……この世に居なくても

今の今まで生きていたじゃないですか!

それなのに世界を作り変えたい訳でもなく、

自分の存在ごと消したいんじゃないんですか!!

アールさんの事を思ってくれる

ミディアさんの事が好きだったんじゃないかな?

そういう感情を持ててる事だけでも

生きる価値が分かるのって凄く嬉しいですよね♪

きっと自分の求めていた物が無くなるのは

凄く悲しい事なのは私にも痛いほど分か……!」


「………そんなの誰でも普通に抱く事だろう。

君の言ってる事はただの…妄言じゃないか!!

(邪見が少し構えると精霊も油断せず構えた)

ふーむ(汗)「何をしてらっしゃるのですか、

邪見に精霊の皆さん?」

んっ!アルテミス、もう終わったのか?

「えぇ〜皆さんが邪見の時間稼ぎをしてくれた

お陰で無事、ソウルエナジーが復活しました」

そう言い終わると皆んなの視線がアルテミスに

行くが、姿はリーアだった。

えっ、リーア?!………リーアなの???


「うふ♪確かにあなた達が目にしているのは

リーアさんの姿でもあり、

私がこうして話せているのは彼女に

憑依(ひょうい)しているお陰でもありますね♡

憑依(ひょうい)……?(豊)

邪見、先程…あなたの過去について

話は聞かせて貰いました。

そして私からも謝らせて下さい!

アポロンには先程、伝えられていると思いますが

聞いて下さると嬉しいです。

私もその頃はまだ生まれていなかった

彼らがなぜ、精霊様が見守っていると朝の証言を

言った事に関してはヴァールシア遺跡に

立ち入った影響かと私はそう考えております。

アレが出来たのは2000年も前の話。

当時は精霊がフェアリータウンに来た頃と

合致(がっち)していましたからその影響もあり、

精霊が救ってくれると

その時から頼りっぱなしだった訳でしょう!!

昔の妖精達はとても哀れな子達ですね(残念がる)」


そうね、私達を(たた)えてくれるのは

とても嬉しい事だけど頼る事しか出来ない子達に

簡単に貸せるような生優しいものじゃないわ(氷)

「あなた達の代から精霊への態度を変えたのは

私達すらまだ生まれていないのに

聖闘士はすんなり受け入れ姿形も分からない。

守護する精霊を信じても尚、戦い続ける所にね?」

んっ?言ってる意味が分からないんだが?(邪見)

月「私は同年代の子達が聖闘士として戦っていた」

そんな訳がないだろう!!

「いいえ、これは本当の事ですよ♪

エレメント・オブ・ドリームの側まで

あなたはそこまで行けていなかったでしょ?

その場に居た精霊達が話してくれました♡

精霊様が力を貸してくれるまで…ではなく、

自分達の力で切る抜けなければならない事を

その当時のジュピター王が身を(てい)して

別の世界の魔物達を消滅した事は

タワーを守ってくれた聖闘士も知っている事です。

世の中には(おおやけ)にしたくない情報を

当時の聖闘士は隠す事が辛かったと思います。

それでもせめてこの真実だけは王妃(おうひ)に………

マーキュリー様には伝えたいとも仰っていたわ」

…で、それを私に伝えて何が変わるんだ月?

そんな事の為に昔話でもしに来たのですか。


「それもありますが、どうあなたに聞かせても

過去を変えた所で2人は救われない運命には

等しかった。

これは曲げられない運命だったのですから(汗)

でも、どうして別の世界からの魔物が

攻めて来た事に関してはまだ真相が

明らかになっていません」

それを…私にどうしろと言っているんだ?

「それは簡単な事です。

邪見、あなたはまた妖精に戻りたいと

思いますか?

(わたくし)なら、全ての万物を取り除ける事が

可能です♪

その事について信用してくれるのであれば、

私と一緒にその真相を探しませんか?」

待てよ!!流石に先輩だからと言って

アルテミスの意見には賛成でき………

サラマンダーの前に手が下ろされてノームが話す

「何か考えがあるのは分かりますが、

独壇場(どくだんじょう)で決める事は出来ません。

妖精の世界では僕らが今、活動中ですよ!

少し、身勝手過ぎます」

あぁ〜?貴様らが今の世界の精霊だから

と言って口を(つつし)みやがれ!!

ドスドスと足音を立てながらアルテミスを

横切ると「止まりなさい、アポロン。

その子達に手を出すのであれば、

私は許しませんよ?」と言った。

ふん、運が良かったな。

アルテミスに感謝するのだな虫けら共め!


はぁ………

サラマンダー(死ぬかと思ったぜ(汗)

「ごめんなさいね。(わたくし)の独壇場とはいえ

先程、アポロンが言った事は忘れて下さいな♪

邪見の話に戻るとして彼は確かに牢獄入りなのは

分かっています。

しばらくの間はそこでゆっくり時間を掛けて

から

調査の方を………するという方針を」

いや、私は一生牢獄に閉じ込めてた方が良いと

思いますけどね月の精霊!!

私がして来た非業(ひごう)の数々は切っても切れない

罪に等しいですよね?(苦笑い)

「あっ……(わたくし)はただ、どんなに罪が重なり合おうとも

いつかは自らの行いを(むく)い、牢獄を出る事を

私は願っているだけです!

罪は起こしていても元妖精だからこそ、

国民をいつまでも閉じ込める訳には

いかないのです!!

ソイル(アルテミスさんは優し過ぎる(汗)

それが彼らの為とはいえ、決して許される事

では無いと言うのに……)


豊「わ、私も月の精霊様に賛成…したいです!

えっ!?(精霊一同)

許される事じゃないのは自分でも分かっています。

だけど、魔法の力が無くっても

本当は上位クラスの聖闘士になれたんですよね

あの日!!」

あ…あぁ〜(汗)そ、そうだけどアレは……もう。

関係のない事だ!君の言い掛かりには…………

(豊は邪見に歩み寄った)

「いつか努力すれば報われる、

それがあなたの実力なら…私は凄いと思うよ♪

だから自信を持って下さい(涙)」

あっ!


フラッシュバック・・・


(自信を…勇気を僕に教えてくれたあの言葉)

でもでも!!

アールくんは凄い素質があると思う♪

僕に素質?まさか(汗)そんなもの僕には……

ミディア「だって私と対戦した後に戦った

あの2人は上位クラスなんだよ!

それに勝てたアールくんが凄いと私は思うよ♪

だから、自信持って2人で頑張ろうね。

一番は無理かもしれないけど、

上位になら食い込めるようにね!!」

(こんな言葉があったから、

僕は生きられた。その日から同じ毎日が楽しくて

彼女の事が好きになった日だったから、かな?

本当に………嬉しかった♪)


フラッシュバック終了・・・

アール(涙)

(目の前が豊からミディアの姿に変わった)

「あっ、うふ♪また、笑ってくれて嬉しいな。

荷が重くなったりしたらまた私に相談してね

アールくん♡」

(邪見は自分の胸辺りの服を強く握りしめた。

アルテミスがジュピターの姿に変わる)

「アール、君が誤った道へ進もうとも

それも運命だ。

変わらぬ未来に生きる価値があると言われたら

難しい…だけど、君が行った行為は

いつか償わなければならない事には変わりないな。

それでも生きる事だけは

もう一度、考えて欲しいんだ!

アールならまだその希望を掴み取れる

チャンスがあるはずだ(笑)

また人生をやり直してみないか、アール♪」


アール(涙が溢れる)

アルテミス「コレが偽りであろうとも

彼女と彼なら思っているはずだわ。

更生(こうせい)できれば、あなたもまた新たな人生を

歩める……ならきっと頑張れるわよ!!」

はっ…はっ………はいぃ(泣)

これで…良いかしら、精霊の皆さん。

地「俺らに拒否権はもうありませんよ(汗)

アルテミスとの約束を果たすまでは

牢獄に入って貰う、それで良いな邪見?」

あぁ……こんな僕に価値があるのか

分からないけど、そう誓うよノーム(涙)

ふん(微笑む)

「おい、待てノーム!

最初からそうするつもりだったのか!?」

いや、まさか?そんな訳がないだろう。

サラマンダー(カチン!カチン!カチン!!)

あぁ〜もう…またやられた(悔)

何に悔やんでいるんだサラマンダーは???

若奈「もう〜ノームったら、鈍感なんだから♪

それが良い所なんだ・け・ど」

鈍感に良いも悪いもあるの?!(ソイル)


うふふ♪賑やかな後輩ですね〜

アルテミス「豊…だったかしら?

えっ?あ、うん。そうですが……(汗)

ありがとう♡

あなたのお陰で地の精霊を説得できたわ♪

それに…我々は元の世界に帰らなければ、

なりませんから。

やっと決着が付きました。

この戦いを終わらせてくれて本当にありがとう♪」

えっ、待って待って!もう帰っちゃうんですか?

少しだけ………あともう少しだけここに

(とど)まれないのですか?

(アルテミスに豊が問い掛けている後ろで

アポロンのカラスがゲートを通り、

そのゲートからイーリスとマイアが来た。

見た目は2人の姿であるが、声はアポロンと

セルシウスであった)


月「はい。私達精霊は妖精の世界へ戻り、

3つの国を復活させなければなりません!

これは譲れない事なのです。

でも……でもっ!!皆んなが…(涙)

泣かないで下さい豊、(わたくし)達は帰るだけで

この子とあの2人には1日だけ猶予(ゆうよ)

与えます。

しばらくの間、妖精界と人間界は離れ離れになり

いつあなた達の前に現れるかまでは(わたくし)にも

分かりませんし、もう会わない運命でも………

ですが、これだけは覚えておいて下さいね。

(と豊に右手の指輪を薬指に通した)

こ、これは?

「あなたのお母様が腕に付けているのと

同じ物です。

いつか、会える日が来るのでしたら

また魔法や…精霊と契約をしなくても使える

「特別な贈り物」ですから♡

これを()って、()っていて下さいね。

(わたくし)ではなくこの子にまた会えると誓って♪」

………グスン。う、うん…ありがとう(涙)

うふふ♪


それでは気を取り直して

「また会う日を願って、お元気でいて下さい

人間の皆さん。さようなら〜♡」

手を揺ら揺ら横に振りながらリーアの体から

離脱(りだつ)して本来のアルテミスの姿へ戻った!

すると先程ゲートから出て来た2人も離脱(りだつ)し、

アルテミスの後に続いた!!

リーア「あれっ?」と言葉を漏らしながら

3人は周りを見渡す

「リーア!良かった〜戻ったんだね♪」

(豊の手で覆われる)

えっ、えっ?えぇ〜〜〜!?(困惑)

な〜に慌ててんだよ帰って来たんだし、

アルテミスの言う通りあと1日だけ

豊と一緒に過ごしたらどうだリーア?(笑)

俺らは先に帰ってここも妖精の世界、それと巨人。

リーア達が帰ってくる前に全部修復(しゅうふく)させて

おくからよ☆

……へっ?言ってる事がよく分からないんだけど

「まぁまぁ、後でアルテミス様が言ってた事を

伝えてあげるよリーアちゃん♡」

あぁ〜若奈、うん!!分かった♪


精霊達とのお別れ・・・

サラマンダー「んじゃあ、今度会った時は

若奈さんみたいに良い大人になってろよ!

豊、創太(笑)」

うん、ありがとう!またな、サラマンダー!!


ウンディーネ「しばらくの間でしたが、

お世話になりましたわ♡豊それに若奈。

お互いに良い未来を歩んで下さいな♪」

えぇ〜分かったわ(若奈)

こちらこそウンディーネさんにもお世話に

なりました。お元気で!(豊)


コンジキ「我も君達に会えて嬉しかったぞ。

退屈しない2人で良かった、感謝する!!

それと……若奈殿も達者でな(急に弱気)」

コンジキがそんな事を…珍しいな!

半分だけだったけど、ありがとな☆

私も楽しかったよコンジキさん♪ありがとう!

若奈「今度会ったらその態度も治ってると良いわね。

うふふ♪元気でね?(意味深)」

は、はい………次までには改心し…します!!

んっ?(2人)


シエル「コホン。(わたくし)もあなた達に偶然会った

とはいえ、とても感謝しているわ!

けど、次にまた(わたくし)の事を幼稚(ようち)と言ったら

許さないんだからね!!ふん」

あはは……それは本当にごめんなさいだから(汗)

シエルも良い精霊になれるよう願ってるね♪

「べ、別にあんたなんかに褒められる義理は

無いわ!

し、仕方がないから今度会ったら

()せてあげても良いんだからね(微笑む)

では、お元気で豊に創太、若奈さん!!」

バイバ〜イ♪


セイレーン「創太、そして良太。

再び君達に会えた事は妾も生涯(しょうがい)、忘れる事は

出来ないじゃなろうな♡

礼を言わせてくれないか。ありがとう主人(マスター)

あぁ〜君にもまた会えて良かったよ。

あの時の御守り、ちゃんと拾って創太くんに

引き継がれてて嬉しかった(笑)

そうじゃったな♡

「創太も妾と妾の力を信じてくれて嬉しかったぞ。

本当、似た親子同然じゃったわ〜

そうかい?(良太)

そうじゃ。妾がそう言うたらそうなんじゃ!

ふん♪本当、君らしい我儘(わがまま)だな〜

分かっておるじゃろうが。まぁ〜ね(笑)

うふっふっふ♡元気でな、主人(マスター)


ノーム「・・・」

んっ?(豊)………んっ?(創太)うふふ♪(若奈)

(3人の顔を見てから後ろを振り向く)

「……ありがとう、精霊使い」と言って

飛び立った!!

えっ、それだけ!?それだけなの?!(豊)

若奈「ノーム、あなたも元気でね〜♪」

(小さく手を振って微笑むとノームの手が

上がり止まった、すぐに手を引っ込める素振りも)

うふふ♪もう〜照れ屋さん、なんだから。

照れ屋かどうかは分かんないけど…まぁいっか(汗)


残ったのはあの2人だけだった

ドリアード「豊ちゃん、若奈ちゃん。

ありがとうなの♡

道端に倒れてた私を助けてくれて嬉しかったなの、

あの草原で迷子になってた豊ちゃんと

会えて良かったなの!

2人に出会えた事が何よりも大切な宝物、

でも…もうその時が終わりを迎えようと

してる。

あっという間だったけど、会えて嬉しかったよ!

人間ちゃんの事もいっぱい知れたし、

豊ちゃんと契約できて本当に良かった……なの(涙)

ソウちゃん………っ!!(涙)

また、会う日が来るなら豊ちゃんも

私も立派になってるよね?(泣)

また、いっぱい…い〜っぱい遊ぼうなの♪」

う…うん!また……一緒に(かんむり)、作ろうね(涙)

はあ♪うん!!私、頑張って立派な精霊に

ならないとだね…頑張るよ!」

ソウちゃん、出会ってくれて……契約してくれて…

ありがとう!!!!!!(泣)

(ドリアードは立って豊は座り込んで抱き合った)


若奈「ソイルもありがとね〜

これからもコンジキの面倒は見ていてよね♪

生まれたばかりの精霊達に

何するか分からないもの、私も楽しかったよ。

楽しかったし、嬉しかった!!

私を選んでくれてありがとうソイル♪

でも………どうせなら、ルーナにも

会いたかったな〜そう簡単に叶わない…よね。

あはは(苦笑い)」

うーん……んっ!ふん♪若奈、前を見てご覧。

んっ?前???…あっ!!


そこにはルーナとアイリス、ヘイデル3人が

一緒に並んで若奈を見つめていた。

る、ルーナ……?(涙)本当に…ルーナ……なの?!

「な〜に、私の事もう忘れちゃった?

そんな事ないか♪ただいま、若奈。

私もずっと会いたかったよ!」

片方の手を前に出して若奈がそっと手を

出そうとしたが、我慢(がまん)出来ずに

3人を腕で(おお)った!!

若奈「ルーナ、本当にルーナなんだよね♪」

だから最初から言ってるでしょう?

偽物だったら若奈が…気付いてくれるよね♡

うん!うん!!絶対に気付くよ。うふふ♪

(上からアルテミスの声が聞こえた)

「お2人さ〜ん!早く来ないと一緒に

妖精の世界に行けなくなりますよ〜!!」

あっ、はい!


ソイル「それじゃあ、若奈それと豊。

僕らはもう行かなくちゃ!!

ちょっぴり寂しい気持ちもあるけど、

今は押し通さないと。

また会う日を夢見てこれからも頑張るよ!

ルーナ様はまた後ほど、僕らはこれで失礼します。

えぇ〜分かっているわ。妖精界をお願いね♪

はいっ!ドリアード、行くよ」

分かった〜ソーちゃん♡待ってよ〜〜〜!!

豊「ソウちゃ………ううん。

ドリアードも元気でお互い、頑張ろうね〜!」

うん、豊ちゃんも私と一緒に頑張ろう♪

若奈(あっ。ソイル、もう一度だけ)ありがとう♡


ピンッ!!!!!!・・・

精霊が空から消えると故郷市の街は

完全に復活していて辺りは元通りになった

豊「あっ、街が……?直った?!

あんなに壊されてたのに…凄〜い♪」

それじゃあ私達は帰りましょうか若奈。

えぇ〜帰ろっか♡リーアちゃんも来て頂戴〜

あっ、うん(気まずいのは…なぜ?)

帰宅・・・

良太「はぁ〜久しぶりに家に帰って来られたよ♪

やっぱり家が一番、落ち着くよ〜」

そうだったねお父さん!お帰りなさい!!

うん、ただいま。

はい。皆んなはコレに座ってね♪

(と若奈がいつの間にかドールハウスから

ソファーを持って来ていた)


「うふ♪では、お言葉に甘えて」

(ルーナが座るソファーの隣にリーアが移動する)

リーア「お母様〜おかえりなさ〜〜〜い(涙)」

まぁ〜心配掛けてごめんなさいねリーア。

邪見のお許しのお陰で石化も早く解けたわ♪

頑張ってくれたのね〜

リーアもイーリスにマイアも今までお疲れ様♡」

はあ♡はい、ありがたいお言葉ですね(照)

当然の事をした…ま、までですよルーナ様(汗)

うふふ。ですってアイリス、ヘイデル♪

「えぇ〜しばらく見ない間、成長しましたね

お2人共!勿論、リーアもよ」

えへへ♡(久しぶりに頭を撫でられて嬉しい)

「それでアイリスとヘイデルは

なぜ、イーリスとマイアを置いて行ったのかに

ついて詳しく聞きたいのだけど………」

あ〜そうでした♪そうでした!!


「娘達をお城に留守番させた訳は他でもない、

マーキュリー様の代とヴァールシア遺跡に

ついてはあらかた、私達も調査済みの時でした。

結論的に太陽と月の精霊はどこに眠っているのか

見つけ出したかったのです!

妖精の世界ではシエルが天気、天候を操れますが、

それだけではいずれ限界が来ます!!

そう思った妾はアイリスにこの事を伝えて

身の回りにある情報を探ろうと

先に妾が動き始めました。

そして一通り調査を終えて

やっと本来の目的であるアイリスと一緒に

太陽と月の精霊を探しに行く旅が始まったのです

時間が掛かる事は分かっていたので

()えて娘達には何も伝えずに

書斎(しょさい)に分かりやすくメモを残しました。

それだけでマイアちゃんは気付いてくれると

信じて。

それに娘達も前々から何か作戦を練っていた事を

ルーナから聞かされていたので問題ないかと

散らばった精霊カードはこの子供達に

任せたのです!」


そ、それで太陽の精霊と月の精霊さんを

見つけたんですか?

「はい、いかにも。

結果は日輪(にちりん)の崖の下、月輪(がちりん)の森の光指す所に

封印されている事が確認できました。

見つけたは良いものの、呼び覚まし方は

妾達には出来なかった。

そう悩んでいると突然、光出したのです!!

彼らが立ち去る前にこう言っていました


月「私は願いの力で呼び覚まされた。

古き時から封印されたお陰かシールドを

壊さずに済んだわ♪」

太陽「そのようだな、願いとは時に人をも

強くする力でもあるからな。

しかし我らは十分に封印され過ぎたせいか……

自らの力を思い出さなければなるまい(汗)

少し時間が掛かるかもしれんが、

待ってはくれぬのだろう?」

はい、勿論。待てるはずがありませんわ!

一刻の猶予(ゆうよ)も無いのだから行きますよ♪

そうだ。あやつがあの後、どんな成果を

成し遂げたのか気になるからな〜(笑)

と言っていましたから。

マイア(私の事を言っていたのでしょうか???)


アポロンとアルテミスはそれで来たんだ!!

3人の脳裏(「聞こえましたよ。貴女達の願いが♪

友達を想い合う気持ちやその願いを力に

変えるという希望を抱いた事をね」)

なるほど、そういう事でしたか!

それなら納得がいきますね♡

ヘイデル………はい、何でしょうか?

あなた(ゆず)りだったんだね〜♪んっ???

ルーナ「それに汚染されたソウルエナジーの破壊に

まさか、新たなソウルエナジーを作り出したなんて

私達には到底、出来ない事を成し遂げましたね

リーア、イーリス、マイア、

あなた達は「女王になる素質があります!

王女を取り消しし、女王になりませんか?」

……んっ!?

そ、それ…本当なのお母様、それって本気?

「えぇ〜あなた達にどうこう言う資格は

私達にはありません!!」

あなた達は私達母親が居なくても力を合わせ、

共に戦い、精霊カードを取り戻し更には

太陽と月それに氷の精霊までが帰って来た。

その敬意を表して「女王の座に就く事を許します」

(2人もルーナに続いて頷いた)


はあ♪えっ、えっ?!まぁ〜大変です(汗)

あっ、でも………うーん。

どうしたのリーア?あなたは女王になる為に

今までこうして頑張って来たではありませんか?

「そ、それは…そうだけど、まだ私達には

程遠いというかまだ自分の納得がいく所まで

行けてないんです!!

どうか…いや、それまでは待って欲しいです」

わ、私もまだやり遂げて居ない使命があります!

(わたくし)も女王になる為に必要な事を

まだやっていません!!

なるほど……女王には就けないと…………

「えぇ〜そう来ると思っていましたよあなた達。

まだあなた方は自らの実力を理解する所から

ですね。

難しくは考えなくて良いんですよ?

同じルグナス家の妖精として家訓や女王の使命を

まだ教えていませんからね。

戻ったら追々(おいおい)、

それぞれの家訓を教えてあげましょう♪」

リーア(ふぅ〜…良かった!

お母様が分かってくれて。

でも本当に私にはまだ足りない物や

身に付ける事が多過ぎる……

それまでに身に付けなくてはならない!!)


豊「良かったね〜リーア。

すぐには無理かもしれないけど、

女王になれる権利が決まったんだね!

ずっと、リーアの夢だったんだもんね。

その夢の為にかなり近付けて私も嬉しいよ♪」

うん!やっぱり、まだ豊と一緒に居たいな〜

それは無理だよリーア。仕方がない事だから(汗)

うん…分かってるもん(しょんぼり)

「でもでも、明日まで猶予(ゆうよ)があるんだよね?

だったら〜今まで行った思い出の場所に

お出掛けしようよ♡」

はあ♪うん!!するする☆☆☆

お母様も若奈と話したり、遊んだりしたら〜?

そうね〜……しばらく仕事続きだったし、

帰ったら聖闘士から怒られちゃうからね〜

うん。若奈、明日は時間が空いてるかしら?

えぇ〜ルーナの為ならお仕事、休んででも

サボるよ!!

それは駄目よ!?うふふ♪冗談よ。

………ムッ!(リビング出て台所に行くルーナ)

ちょ、ちょっと待ってルーナ、気を確かに!!

良太(僕は…行かないよ?)

「あぁ〜駄目だって!!良太〜良太来てよ」

・・・お父さん、あっちで何が行われてるの?

うーん、蛇口粉砕(じゃぐちふんさい)になるかもな。

いや、止めないとじゃん!?お父さん!

「僕が言った所で火に油を注ぐのと同じくらいに

なる、僕は行かない方がマシだよ(汗)」

リーアも来て!!お母さんを止めて!

分かった〜☆


翌朝・・・

「じゃあ、そういう事だからお母さんも

早めに帰って来てね!

勿論、ルーナさんと心から楽しんで…!!」

えぇ〜分かっているわ♪

この為に準備して来たもんなんだから〜

アイリス達の面倒は良太と創太くんが

色々と付き合って貰えるらしいから平気よ。

豊も気を付けて行って来なさい♡

は〜い!

(フラフラと台所へ飛んで来たリーア)

「おはよう〜豊と若奈、何か話してた〜?」

ううん。今日について一番最後はあそこに

行きたいからお母さんと時間の打ち合わせを

うーーーん。そっか……!お出掛けだった!!

そうだよ、久しぶりに外でいっぱい遊ぼう♪

はあ♡うん、じゃあ準備しなきゃ

(ビュン!(部屋に行く)ビューーーン!!(戻る)

終わったよ♪はやっ!?

2人「それじゃあ、行ってきま〜〜〜す!」

いってらっしゃい♡

「ルーナ、私達も思い出の場所に向かいましょう」

えぇ〜お願いね若奈♪うふ。了解〜


まずはどこへ行くの豊〜?

「それは勿論、リーアと最初に会った

あの電柱からだよ!!」

へぇ〜私は特に知らないけど、豊はそうなんだね

うん!

それに昨日、お母様から聞いたんだけど〜

お母様と若奈があった所も電柱の側だってさ、

なんか運命共存体みたいだね♪うんうん!!

豊「ここにリーアは寝てたんだよ」

リーア(私は強風に吹き飛ばされて

気絶した所を豊が見つけてくれたんだ!

もし、豊じゃなくてお母様みたいに

犬さんだったり他の人間に見つかってたら……)

「でもねっ?リーア、私達は絶対に会う

運命だったと思うんだ♪

なぜなら、白い光がリーアの居るこの電柱まで

導いてくれたの!!あの笑い声が無かったら、

あの噂を聞いてなかったらきっと逃げてた。

(実際、逃げてた)

そのお陰でリーアと再びお母さんとも

再会、出来たと思うんだ♡」

はあ♪ふっ、ふーん。ドリアード…バカ(ボソ)

えっ?何か言った?あ、ううん。何でもない!


次は学校だね〜

(豊の胸ポケットに入って学校へ向かう)

「でも、豊〜?今日は学校がない日だって

言ってたけど……どうやって行くの?」

うんっ?

あぁ〜実はね(悪い笑)んっ?

学校のピロティに着いた豊は右端の扉へ行き、

呼び鈴を鳴らした。

すると職員室に居る先生の声が聞こえた

月比良(つきひら)高校の溝田です、ご用件は?」

あっ、溝田先生。2年C組の故園 豊です!

今日は昨日の忘れ物を取りに来ました

「あぁ〜故園さん、いや〜昨日は大変だったね。

色々と外で何か起こってたらしくて

皆んなもそれどころじゃなかったら

一斉に生徒達が荷物を取りに来てるんだ!!

良かった、忘れていなくて♪

外で立ち話するよりも忘れ物だね入って良いよ」

(ブーと音を鳴らしながら扉が解除された)


「そっか〜皆んなも取りに来てるのか…それだと

リーアをそのまま出す訳にはいかないよね。

少しだけ、我慢しててねリーアすぐ終わる」

うん!

あぁ〜おは♪豊!(美咲)おはようございます。

美咲に詩音もやっぱり来てるよね(汗)

「そりゃ来るわよ。昨日の授業が課題として

出されてるから皆んな大慌て〜って……

そういえば、豊。昨日、校庭に出てから

豊と蒼海の姿が見当たらなかったんだけど〜

どこか行ってた?」

えっ?あぁ〜その………


美咲「そんなの決まってるじゃん詩音!!

(ゴクリ)

あの変なバリアで私達が守られててかつ、

誰も出れないのよ?

そんなの校舎の中でかくれんぼしてたに

違いないわ!(探偵服に瞬時に変わった)」

……は?(豊)はぁ?(詩音)

だからあの状態の場を()らげようと2人で

かくれんぼしてたってわ・け☆(指チラチラ)

2人「・・・」

て言うのは冗談でどこに居たの?!(苦笑い)

「えっと〜…隠れてたのは正解だけど、

かくれんぼはしてないよ?

防災訓練みたいに自分の身を第一にね!!

(とは言ったものの危険地帯に行ってるけど(汗)

それに魔法が誤爆するなんて聞いてないし、

スタントマン並みにヤバいめに遭ったよ!)」

あぁ〜美咲のバカ推理のせいで

もうどうでもよくなっちゃった。バカ推理?!

疑ってごめんね、豊(汗)

あ、ううん。全然気にしてないから♪

そっか〜じゃあまた月曜日に会いましょう!

分かった。またね〜

ねぇ〜詩音、バカ推理って何よ!!

(2人は別れながらも片方は喧嘩、

片方は無視して帰って行った)


(家に荷物を置き、再度出発を始めた)

「次はショッピングモールだね!

リーア、外に出て自由に飛びなよ♪」

もう、良いの?うん!!

ポケットに入ってるの少し苦しかったでしょ?

あぁ〜ちょっとだけ……

「でも魔法は使うから安心して!

物を持ったりは出来るだけしないから

豊にだけは私の姿、見ていて欲しい…(照)」

うん、分かった♪

ふぇっ!

(ど、どうしよう。昨日の話について2人から

内緒にされてるのに…私、豊に隠し事なんて出来ない

ぐぬぬぬ!!ごめん、2人共。

やっぱり豊には本当の事を話すって決めてるの!

だ、だからぁ〜ゴクン)

「あ……あの、私。豊に話したい事があっ…!!」

わっ!?(ドン)

リーアが言い掛けた瞬間、豊は誰かにぶつかった

「豊!!豊、大丈夫?!怪我は…ない???」

イタタタ……あっ、ごめんなさい。

私よそ見してしまって(豊は尻餅をつく)

???「いえ、平気ですよ♪

あなたも怪我が無くて良かったです。

(手を取り合って豊を立ち上がらせた)」

あっ、はい!ありがとうございます!!

それでは失礼しますね(汗)

(豊とリーアはその人を置いて走り去った)

???「うふ♪元気な方でしたね。

私にもあんな風に明るい方と会ってみたいです!」

(彼女は紅桔梗の髪色をし、

ワンサイドアップ(右)で緑色の瞳をしている。

これはまた別のお話の主人公である)


豊「はぁ…はぁ……はぁ。つ、着いたぁ〜

家からここまで走って来るの…久しぶり(汗)」

本当に豊、さっきの人にぶつかって

大丈夫だった?!

えっ?!う、うん。平気だよ?

良かった〜お別れする前に怪我しちゃダメだよ?

あぁ……うん、ごめんね心配させちゃって(汗)

もう〜(プクゥ)

あはは…心配させちゃったお、お詫びに

リーアの好きな物何でも買ってあげるよ♪

えっ!良いの♡♡♡

(キラキラした眼差しで豊を見る)

「このお人形さんの洋服、全部買って♪」

(しかも1つずつではなく同じ洋服全部)

えっ!?

豊(待って待って。何でも買うとは言っても

私は今の(とし)的にコレを買う勇気は………)

「だ、ダメ…なの???(うるうる目)」

うっ……はい。

(とは言ったものの私が買わされ…買ったのは

お人形さんのお洋服だけだった。

「リーアに本当にコレだけで良いの?」

と言っても「良いの♪」しか言わなかった。

逆に遠慮されると何か気を遣わされたように

感じてしまい、買い物は……楽しくなかった。

だけど、何も言わなくても私はリーアに…!!)


ショッピングモールを終えて次は工場へ行く

突然、私が行ってもおじさんは

笑顔で出迎えてくれる(いつもの事である)

工場の廊下を歩いていると宗一が話し掛けて来た

「昨日、良太から聞いたけど。

何か色々と大変な事に巻き込まれたみたいだな〜

豊ちゃんは平気だったかい?」

はい。少し大変な目には遭いましたが、

元気にやっていますよ♪

……そうかい。それは良かった(笑)

んっ?


「そういや〜あの頑固なお爺さん精霊は

もう帰ったんかい?」

えっ、コンジキさんの事ですか?

はい。精霊の皆さんはリーアよりも

先に帰って行きました♪

そう…かい。

参ったな〜コレを差し上げようと思っていた

んだがな無理だったか…………

「だったら、私が渡しに行ってあげようか?」

おぉ〜それはありがた……ギギギィ(首の音)

「ほ、本当にこの目で妖精を…見る時が

来るとはな!?これはたまげた(笑)」

あれっ?創太か、お父さんに聞いてたから

精霊って言ったんじゃないんですか???

うんっ?

「あぁ〜昔から良太からは聞かされてたけど

俺は全然、聞く耳は持たなかったから

半信半疑だったんだ〜

精霊には直々に会ったけど、妖精はなかった。

だけど、ようやくお目に掛かれたぜ(笑)」

そうだったんですね♪

んなら、あんたにやるよ。持てるかい?

持てるというか……この(ゲート)

しまって欲しいな〜♪

宗一が3つの金の延べ棒を暗い部分に置くと

すぐさま、見えなくなった。

うおっ!?

「これで大丈夫♪コンジキに渡しておくね」

おぉ〜今のが魔法ってやつか?やっぱ良いな!!

「また来いよ!いつでも大歓迎だ〜〜〜(笑)」

は〜い♪お邪魔しました(豊)


「えっと次はサラマンダーが燃やし尽くした

数々の場所に行ってみよう!」

(1件目と2件目は一般的な一軒家で

既に建て直されているが、

2人は物陰に隠れて一礼(15°)した。

3件目は木造住宅はあの時は黒く焦げが

残っていたが今では無くなっている。

それでも2人は先程と同じように一礼した(15°)

4件目は中位の西田ビルが

今では高井不動産と名前が変わっていた)

「火事が起きる前は倒産寸前だったらしく

最終的にビルを売ろうとまでしていた矢先に

火事が起こったみたい!

今では何も知らない高井不動産社長が

運営しているってさ〜」

豊「お疲れ様でした」と一礼(90°)して

立ち去るぐらいにリーアが

「ねぇ〜倒産ってなに〜豊?お父さんって事?」


(他にも色々な場所に行った!!

セイレーンさんが居た海や少し面倒だったけど

初めてソイルさんに会った学校の体育館、

あと〜あの空き地にも立ち寄った)

豊「もう、いない事ぐらい分かってる。

だけど……ううん。

それでも!忘れられない毎日でした!!

ありがとうございます、精霊の皆さん(90°に)」

帰ろっかリーア♪

うん!あっ、帰る前にあそこに行きたい!

んっ?あそこ???


リーアが凄い速さで飛んで行って近くに来ると

急ブレーキを掛けた。

(遅れて走って来る豊)

「はぁ…はぁ……いきなり飛んで行かないでよ。

もう、疲れた(汗)」

豊にとっても丁度良いかもねっ?遊ぼ!!

(小さな手で目の前を指した)

そこは今まで来ていなかった…

いや通り過ぎて来た大きめの公園だった

「あっ、リーアずっとここで遊びたかったの?」

うん☆

そっか〜……気が付けなくてごめんね。

豊が謝らなくて良いよ!

私が遊びたいって思っただけだもん!!

うふふ♪そうだよね。

他の人の考えてる事なんて私にも他の人でも

分からない事だもん!

「でもリーア、時間は限られてるから

少しだけだよ?」

うん!ありがとう豊♡

もう夕方だから人通りが少なくなるはず、

魔法解いても良い頃合いなんじゃないかな?

ずっと発動させるのも何だか疲れちゃうよね♪

えへへ♡そうだった〜!!


公園にて・・・

大きな滑り台の上にちょこんとリーアを乗せて

先に豊は滑り台の先で待つ。

おぉ〜……うふ♪行くよ〜豊!!良いよ♡

それっ!(羽を勢いよく後ろにやった反動で

体が少し浮いて滑り台を滑り、豊に飛び込んだ)

えへへ♪

わっ!?そんな勢いよく来なくても(汗)

「だって豊に見せたかったんだも〜ん!!

高い所に行っても全然平気になった事を♪」

えぇ〜そうじゃん!?慣れたんだね!

うふふ♪(ドヤッ)あはは……(汗)


次々〜この遊具はな〜に?

「それは鉄棒って言って私達は腕の力だけで

この棒の周りを回るんだよ♪」

へぇ〜

他にもバランスを取ったり、逆さまになったりで

色々と出来るんだ(豊が実践中)

わぁ〜!?豊、運動神経いいね♪

これでも小さい頃は体操してたからね☆

凄〜い♪

でも私にも出来るかな〜???

支えありならリーアでも出来るよ♡

豊(マイアは1人で出来そうだけど(汗)

手の平にリーアを乗せて鉄棒を掴める高さに

調整して鉄棒を掴んだ(魔法で細くして)

腕をピンと伸ばしてから一回転して回れた!

リーア「わぁ〜やったやった♪回れた嬉しい」


次はあの鎖みたいなのが良い!!

豊(鎖?あぁ〜ブランコの事ね)

良いよ〜後ろから押して…いや魔法にしよっか。

小さくしたブランコと隣で漕いでいた豊は

話し始めた

豊「もう…この時間が終わりに近付いてるね。

こんな事、ずっと考えたくなかったけど

誰でも友達や親友といる時間が楽しいはず。

なのにいずれ……お別れは来ちゃうんだよね?

あはは…(苦笑い)

どんなに楽しく……ってもどんなに苦しくっても

運命には(あら)えないのはお約束だもんね(涙)

でも………でも、もう少しだけリーアと皆んなで

一緒に居たかったなぁ〜(涙)」

(ブランコの鎖を強く握り締める)


うん、私もだよ豊。

リーア「一緒に居たい気持ちは私も同じ!!

このまま同じ世界に居たいし、

妖精の世界に豊を持ち帰りしたいぐらい……♡

それは流石に…無理だよ(笑い泣き)

うふふ♪

そのくらい豊の事が大好きなんだよ!

豊のお陰で今まで…ここまで来れたんだよ☆

最初は右も左も分からず人間界に気付いたら居た。

それからお母様を助ける為に散らばった精霊達を

探しに色んな所に行ったよね♪

火事の現場とかね!

全く〜サラマンダーの件は後でお母様に

伝えておかないと。うふ♡

最後の最後まで付き合ってくれて

感謝しますよ、豊!!(王女らしく)」


………う、うん(泣)こちらこそ、だよリーア。

貴方(あなた)のお陰で私、普通の学生が

こんな…小さな妖精さんの役目に立てて

嬉しかったし、楽しかったよ。ありがとう!」

(涙を拭って落ち着いてから話題を変えた)

「そういえば、アリシアにはこの公園みたいに

遊具ってあるの?」

ううん、こんな物は妖精界には無いんだよ。

「じゃあじゃあ!!

大きいけど人間界でのお土産はこれじゃない

絶対、喜ぶよ皆んな!」

はあ♡確かにそれ、良いね豊。賛成!!

(公園にある遊具の片方だけ一度小さくさせて

コピーした。

コピーを終えると元の大きさに変え、

収納ゲートにしまった)


これでよしっ!はぁ〜……やっと終わったね(汗)

すると、青い車が公園の前に止まる

若奈「こんな所に居たの2人共!?

もう待ち合わせの時間に来ないから

心配したんだよ!!

あはは……ごめんなさい(汗)

もう〜見つかったから良いけど。

さっ!乗って急ぎましょう」

は〜い♪

(豊とリーア、若奈とルーナで月光の森へ行き

急いで山を登って夕陽が沈む前に間に合った)

「まっ、間に合った〜もう足パンパンだよ(汗)」

お疲れ様です、豊さん♪えっ…あ、はい(照)

くうぅぅぅ〜(ハンカチ)お母様まで〜〜〜!

???(ルーナ)あはは♪あはは♡


帰宅後フルーツパーティー・・・

(帰って来ると既にお父さんと創太が

用意してくれていた。

テーブルにはいちご、ぶどう、みかん、

りんご、ナシ、柿、ブルーベリーなどが

置いてあった)

「うわぁ〜お母さん、凄い奮発(ふんぱつ)してない?!

普段からこんなに買ってたから………(汗)」

うんうん、こんなに買ってなんだけど

金額は……うわあぁぁぁ〜それ以上は駄目!!

それは良いから早く食べないと時間になるよ。

はっ!そうだった(汗)

「という事で、再会とお別れを(しゅく)して

豊(それはいわ)ってるの?!)

いただきま〜〜〜す!!」


うさぎの形をしたりんごの背中に

かぶり付くリーアと

小さく切られたりんごを持っては座って

食べるルーナ。

ぶどうをペチペチ叩いてから

控えめにかぶり付くイーリスと

魔法で皮を器用に取り除いて少しずつ食べる

アイリス。

マイアとヘイデルはあまり大きな物は

食べずにブルーベリーを2人仲良く食べる。

いちごを頬張る豊とみかんの皮のタワー(6個)が

積み上がって既にいっぱい食べていた若奈!

ナシ大好き創太と柿をチマチマ食べる良太、

皆んな皆んな楽しくて幸せな時間を過ごした


そしてお別れの時間・・・

ルーナ「うふ♡

私は若奈と会えてとっても嬉しかったですよ。

昔は突然、別れてしまったけど…………

いつかこうやって短い時間でも長く入れる時間が

きっと来ると信じてたわ!!

また、若奈との楽しい時間を過ごせて良かった

ありがとう、若奈。

ハッピーバースデー♪(11月29日)」

あっ……私の誕生日、覚えてくれてたんだね?!

えぇ〜忘れるはずがありませんもの♡

大きな手の平に小さな手の平を合わせて

2人「お世話になりました〜うふふ♪」


豊「イーリスとマイアも精霊カード集めに

来てくれたお陰で本当に助かったよ!

ありがとう、2人共♪」

まぁ〜…別にそういう予定だったのですから

手伝わない訳がないじゃない!!

貴女(あなた)こそ最初よりはマシになった方だわ。

感謝するのね、(わたくし)が…コホン!

私達(わたしたち)が来てやったのだから当然ですよ☆

「あはは…相変わらず、厳しいねイーリス。

でも、本当にその通りだよ♪

もし2人が来なかったら〜

………今頃どうなってたんだろう」


「そうですね〜私もかなり多くの事を

学ばせて貰いました。

感謝しても仕切れない程にです♡

無事に母様達と再会できた事、

心からお()び申し上げますね♪(王女として)」

豊「いやいや、そこまで(かしこま)れると…

逆に照れちゃいますよ(汗)

でもでも、私からもお礼をさせて……

本当にありがとうございました!!」


イーリス「うふ♪それじゃあ私達は

これで人間の諸君!豊、若奈、創太、良太。

私達と協力して下さり心から感謝致します!!」

(豊達の方を向きながらバックしてゲートへ)

マイア「私もこれで失礼しますね。

豊、貴方も立派な大人…と言うものに

なっていて下さいね。

私も心から楽しみにしています♡」

あっ、はい!マイアも立派な女王様になってね〜

はい、承知しています♪

(ヘイデルと仲良く手を繋いで後ろを向いて入る)

ルーナとリーアはお互いに手を繋ぎ合って

皆んなにこう言った

2人「それでは、

親愛なる若奈様と豊様、良太様と創太様!

ご機嫌よう♪」

ばいばい、リーア(豊)

(2人はお互いの(マスター)を見つめて

ルーナは微笑む、リーアは瞳を輝かせて

入る直前にウィンクを豊に見せてゲートは消えた)


(あっ、最後のリーア。

私に何を伝えたかったんだろう?

他にやり残した事……とか???)

と豊は考えていると若奈は泣き崩れてしまった。

それを見た良太は(こら)えたような表情を

浮かべて優しく若奈の背中をゆすってあげる。

おんぶして家の中へ入って行った

創太「豊のお母さん、本当は悲しかったんだな。

なんか見てるとその気持ち、分かる(汗)

辛い事ぐらい俺にも分かるからな豊!!豊?」

あっ、何か言った創太?

「いや……豊は寂しくないのかよ?

豊のお母さんはお別れの際に

ずっと涙を堪えて話してたんだぜ!!

すげぇよな〜(汗)」

うん♪お母さんは強いからね!

いや…俺はそういう事を言った訳じゃ………

「それより早く戻ろうお母さんを(なぐさ)めよう♪」

創太(豊は我慢(がまん)してる……訳じゃなさそう。

何となくだけど、そういうのは随分と前に

終わらせたような感じがする。勘だけどな☆)

おぉ〜!!そうだな。


(お母さんを(なぐさ)めてから寝室で寝かし付けた。

お父さんはというとベランダで風に当たって

話し掛けても何も話してくれなくなった。

私はきちんとお別れしたから良かったけど、

全部が終わった後の平凡な日常に帰ると

やっぱり何かがおかしいよね(汗)はぁ〜………

私はため息を()いて部屋に戻った)

部屋の扉を開けると暗かった。

電気を付ける為に足を少し前にやると

(なに)かの物に当たった!

豊「えっ?何???(パチン)

ドールハウスのお風呂?どうしてこんな所に

(と持つと違和感を感じた)

あれっ?このお風呂、リーアが魔法を掛けた時は

もっと広かったはずなのに。

…もしかして、リーア達がこの世界を去ったら

魔法を掛けた物は全部元に戻っちゃうの?!

そんな……(涙)ううん、泣いちゃ駄目駄目!

んんっ?

(お風呂をドールハウスの横に置くと豊は気付いた)

こ、これって!!」

私が見たのはドールハウスの壁や床、家具、

シャンデリアなどが飾ってあった。

それは魔法ではなく紛れもなく手作りだった

………あわわわ(涙)

ドールハウスから視線を外すと

机の引き出しの取っ手にラメが付着していた事に

気付いた。

ラメ?(引く)あっ、お手紙だ!(開ける)


「       親愛なる豊へ


この手紙を読んでいるという事は

私はもうこの世界には居ないと思います。

そして私達が人間界から去る事で

今まで掛けてきた魔法は解けて全部元通りに

なっちゃうんだ。

だから、それに気付いて貰おうとお風呂を

床に置いたんだ!!踏んでないと良いけど〜

この事を豊に伝えたかったけど、

どうしても…2人がどうしてもサプライズに

したいって言ってたから内緒にしちゃった!

コレを書いたのは昨日の……よなか?

に書いたんだよ!!

お陰で寝不足♪(続きを朝に書いた)

豊へのプレゼントは見ての通り、

ドールハウスの模様替えだよ〜〜〜♪

邪見を持ってる間に家の模様替えと

両立して特訓してたからね?本当だよ!

イーリスちゃんとマイアと一緒に作ったの♡

かなり大掛かりだから2人を巻き込んじゃった。

テヘ☆

豊も色々と精霊カード探しや精霊使いとして

い〜っぱい努力してたもんね♪

だから、豊のプレゼントは

気持ちだけ貰っておくね!

それに良い思い出こそが

最高のプレゼントだと思うし!!

最後に私のお母様やイーリスとマイアのお母さん

に会わせてくれて…そして豊に会えて良かった。

それじゃあね、豊。リーア・ルグナスより〜」


はっ…はっ……私も…ありがとうだよリーア。

ええぇぇぇ〜(泣)

ありがどう………ありがとう(手紙を握り締める)

数分後・・・

「スゥ〜はぁ……でも、私からのプレゼント

ちゃんと気付いてくれるよね♪うふふ」


妖精界・・・

皆んな〜ただいま!

???「リーアちゃん、おかえり〜〜〜」

ただいま〜マリアちゃん!!


マリアの姿は明るい水色の髪で両耳の後ろに

お団子ヘアーがあり、エメラルドの瞳で

おっとりな妖精。


「待ってたわよ、リーア!!

今日こそ、勝負に勝つのはこの(あたし)なんだから!

「あっ、メリーちゃん。久しぶり〜元気にしてた?

マリアちゃんとこの世界の皆んなにまた会えて

嬉しいよ♪」

ぐぬぬぬ〜私との会話を無視するな?!

この、ほんわかお花畑!!

んっ???


メリーの見た目は真っピンク髪に青い瞳で

三つ編みストレートの負けず嫌いな妖精。


マイア「こ〜ら♪

私達は今帰ってきたばかりなんですよ。

勝負は今日ではなく、疲れが取れるまでは

おわづけです。

私達こそ、長旅でしたので♡」

イーリス「そうよ!メリー・ジェーン!!(名前)

休ませる権利くらい、こちらにもあるわよね?

くっ!

はは〜ん、もしかして疲労困憊(ひろうこんぱい)

こっちは大変だっていうのにそれでもリーア

勝とうとしてるの?!

相変わらず、卑怯(ひきょう)極まりないわね!」

メリー(バチバチ)イーリス

その様子を伺っていたマリアは2人の間に割って

入って来た

「うんうん。今回は場違いだと私は思うよメリー、

仕方がないです。ここは引きましょう」

なっ、トルマリンまでアイツらの味方をするの(汗)

この不届(ふとど)き者め!!

誰が不届(ふとど)き者よ?!

卑怯(ひきょう)者はあなたじゃない!!

何をっ!ぐぬぬぬ〜〜〜


ルーナ「はいはい、喧嘩はおやめになって下さい。

メリー・ジェーン、マリア・トルベクアンさんも

言っていますよ。

後日ではなくお相手の回復を待つまでは…ですよ?

……わ、分かりました(汗)今日は諦めます!

行くよトルマリン!!

は〜い♪じゃあね〜リーアちゃーん。

バイバーイ!

イーリス「全く〜毎度のように懲りないわね(汗)」

それでは、リーア行きましょうか♪(ルーナ)

分かった!お母様☆

2人「それじゃあリーア、また今度会いましょう!

私もここで失礼致しますね〜リーアちゃん」

うん、2人共〜ありがとね!!


あっ、お母様。

少し待って人間界から持ってきた公園の遊具

今ここに出して良い?

良いわよ、これからも妖精達が

気長に過ごせるなら私はそれで良いのでね。

やった♪

(滑り台、鉄棒、シーソー、リトルポップ、

ブランコなどを妖精サイズに変えた)

これでよしっ!

……んっ?まだ何か入ってる。何だろう?

と収納ゲートの中から出した物は

「フルーツバスケット」だった。

カゴの口辺りに白いレースが付いており、

持ち手の両脇には紫色のリボンが結び付け

蓋付きのカゴがそこにはあった

あっ…豊。

うふ♪(ルーナ)

「ちゃんとプレゼント用意してたんだね(涙)

(じゃあ、あの時。公園の遊具の収納する時に

こっそり入れられてたんだ。やられたな〜♡)

「うふふ♪ありがとう豊!」


リーアとルーナは空を見上げ、虹を見つめた。


10年後・・・

すっかり大人になった豊と同じ髪色の小さい子が

隣に寄り添っていた。

すると、ベランダにあった木の根っこが

ウヨウヨと動く出す!!

豊「んっ?何だろうね花〜♪」

こ、怖い……(汗)そっか〜そっか〜

と花の背中をゆすってあげていると

木の根っこから勢いよく顔の近くまで

飛んで来た!

わぁっ!………うわぁ〜〜〜♪ここが人間界!!

凄〜い。何もかもが大っきいよママ!?

(勢いよく出た反動で木の根っこが顔に当たった)

???「アタタタ…もうそんなに早く出て

知らない人間に会ったらどうするのって〜……

えっ?(2人)………豊?豊だ〜!?

              わぁーーーい!!」

り、リーア?!

えっ?それじゃあ…その子はもしかして!

「うん、私の娘のディアナだよ♪」

(リーアと同じ髪色で短いツインテール、

ターコイズブルーの瞳をしている妖精の子だった)

このお話を最後まで読んで下さり、

ありがとうございます♪

「魔法使いの妖精さん」のメインストーリーは

これで終わります。

その後、サブストーリーも投稿する予定なので

そちらの方も見て貰えると嬉しいです!

(※投稿予定なので、まだありません)

かなり時間が空きましたが「第2作目」も

投稿しましたのでお知らせとして載せました。

「白百合リーフ」と検索欄に記入して頂ければ、

見れると思うので見て下さると嬉しいです!!

これからもよろしくお願いします。

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