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魔法使いの妖精さん  作者: 白百合リーフ
21/25

第21話  「それぞれの想い」

風邪を引いて2日で治ったある日の事。

(私達は邪見に対抗する為に

会議の真っ最中だ!!

近い内に邪見が人間界に来るとマイアさんが

教えてくれたので緊急で私の家に集まって

創太も精霊も可能な人数で作戦を練り始めた)


まず最初に話したのは金の精霊だった

コンジキ「では、邪見と我らが対抗する為には

月と太陽の精霊は別として

まず先にやる事は邪見と幹部から精霊カードを

取り戻す所からが重要そのものだ!

この2つが手に入れば形勢は逆転する。

ノームと氷の精霊は何としてでも取り返す

必要がある!

確実に取り返したかったら幹部と戦う奴と

邪見と直接戦う奴と別れなくてはならない。

そこでだ、ここで別れる奴を今決める時だ」

今ここで決めなきゃならないの?(リーア)

そうだ。これだけは絶対だ!!いくらリーア様でも


リーア(だとしても邪見は普通には倒せない。

けれどそれは幹部も同じ!

最初に会ったシェアは海の精霊を所持して

私達を迎え撃ってた。

その時にもしかしたら金の精霊カードの在処(ありか)

分かっていたとしたら辻褄(つじつま)が会う!!

邪見たちは何らかの方法で精霊カードの場所を

特定してるからね。

そしてカレンという女性の本当の名は

「フィロス」

かつてアリシアの聖闘士(セイント)として

活躍していたフィロスだ。

(※聖闘士は妖精のみが成れる称号)

彼女がどうやって見つけ出したかは

分からないけど、氷の精霊を所持している。

どっち道………2人を1人で相手するような

簡単な相手じゃない。

任せるような事も出来ないし、

イーリスちゃん…には出来ない)


と考えているとイーリスが挙手した

「2人の内、シェアの相手をするのはこの(わたくし)

任せて貰ってもよろしいですか?」

えっ?本当に……言ってるの???(焦)

シェアとだよ!?本当に任せちゃって良いの?

「リーアにまで心配させてしまったのは

情けない事ですが、

はいっ!!これは(わたくし)の仕事です!

必ずやシェアを取り戻してみせますわ」

うーーーん。

(本人がやる気なのには

何か秘策があるからでしょうか?

そうならば、私に拒否権はありません……ね)

う、うん…分かったよ。シェアをお願い!


うふ♪(マイア)

イーリスに続いて口を開いたのは創太だった

「俺はあの時のリベンジとして

カレン先生の相手をするよ!!

前は全然歯が立たなかったけど、

相手の戦法が分かった以上は勝てる勝機が

きっとあると思うんだ!

なっ?頼むよ、リーアなっ?なっ!!」

………あぁ〜もうゴチャゴチャうるさいよ(汗)

「いい?あくまでもあなたは人間なの!

邪見の幹部をそう甘く見ないで。

1人でやれるような相手じゃない事を

分かって言ってるの〜?!」

その2人の会話を割って入るかのように

創太とリーアの前に手を通す

マイア「それじゃあリーアちゃんが心配なら

私は坊やと同行させて貰うわね♡

勝機があるとはいえ、坊やだけに任せるのも

悪い気がしますしね!

いざという時に精霊様のお2人居た方が

頼もしいと思うので♪」

うん!それなら大賛成!!

て事は〜…豊は私と行動になるね♪良かった☆

そ、そうなるの………かな???

うん!絶対そう、お願い豊(眩しい眼差し)

分かった分かった。

一緒に頑張ろうねリーア!!うん♡


分かれたな?

若奈殿はどうする、戦場に出るのは勝手だが…

いつピンチに陥っても分からない状況で

駆け付けられると思わないで頂きたい!

若奈「そうね〜……私は家に残ろうかしら♪

ソイルもいる事だし、あの人も来るから(笑顔)」

あの人???うふふ♡

「それとコンジキに後でお話があります。

今後とも私に逆らわない事をオススメします♡」

(寒気)ううぅぅぅ〜…わ、分かった。行くよ……(汗)

んっ?

土の精霊が分かれたなチームをもう一度整理した

ソイル「つまり、イーリスはシエルと一緒に

シェアと戦い。マイア&コンジキ、創太と

セイレーンはカレンという女性。

そして最後にリーアと豊さんで

邪見を打ちに行くでいいんだね?」

うんうん!は〜い♪


まぁ、どこのペアも心配はないけどよ。

邪見本人を倒しに行く俺たちは

気を引き締めないとだな!!

そうだね。私が持てる精霊カードを

上手く扱えるようにもしたい!

お願い、力を貸してね?

ウンディーネ、サラマンダー!!

「えぇ〜今度こそは邪見を倒しましょうね。

リーア、私達精霊は契約したあなたに

従うのみですわ!」

サラマンダー「ったく〜言いたい事、全部

ウンディーネに言われちまったじゃねぇかよ!

はぁ…てな訳で、俺の力を使い切れなかったら

承知しないからなリーア!!」

ふん!望む所よ☆


機嫌が良くなかった所で豊は質問した

「そういえば邪見って元はどんな人だったの?」

豊の問いに答えたのは若奈だ!

「元々はリーアちゃん達と同じ妖精さんで

聖闘士(セイント)っていう騎士として

勤めていたそうよ。

でもある日、ドス黒い感情に呑まれてしまい

邪見は魔物として姿が変化していた。

どういう訳でそうなったのかは

今でも私には分からないままだけど、

妖精さんの国と私達人間の世界にだけ

強い憎しみだけがあるのは確かだって

ルーナが言っていたわ!

そのせいか、邪見は何百年間も幹部を集めては

退治されて邪見だけが逃げ延びる事が

ほとんどだった………」


仲間を犠牲にしてでも逃げる奴の気がしれねぇよ

そ、それ…サラマンダーが言うセリフ(汗)

あぁ?!んだよ!俺が言って何が悪いんだよ!!

(火の精霊と水の精霊は不仲である)

「それより邪見が元聖闘士(セイント)って聞いたの初めて

なんだけど!?」

それに幹部はどうやって招集されてるのか

最近までは分からなかった。

でもフィロスだけはアリシアの聖闘士だったから

現在の聖闘士から引き入れられている

と私は思うよ!(リーア)

かなり優秀だったし、幹部になるまでは

割と最近まで居たもの(汗)

豊「えっ!じゃあ、先生もあのご老人の人も

元妖精さんでそれに元騎士さんでもあるって事!」

何だよ、そのズル賢い手口は!!(創太)


セイレーン「なるほどね。よ〜く分かったわ!

それじゃあ邪見の行く手を

今度こそはくい止める時が来たわね♪

その為にも会議はしっかりしないとねぇ〜」

そうそう!セイレーンの言う通りだぜ!!(創太)

若奈「でも、油断は禁物よ。

そう簡単に倒せる相手でもないんだし、

やるなら確実によ。分かった、皆んな?」

はいっ!うん♪

私もソウちゃんの力を使いこなさないと!!

(木の精霊カードをリビングの光に照らして見る)

「そうね〜詠唱もいいけれど、発想も大切よ♪」

発想…ですか???

ウンディーネ「どんな風に使いたいのか、

どんな風に自分の身を守れるかによって

戦略の幅は間違いなく変わるわ。

でも、コレもそう簡単には使いこなすのに

時間と技術が必要になる。

その為にもいつ邪見が襲って来ても

おかしくはないの!!

今からでも十分な猶予はあるからやりましょ♡」

はあ♪……はい!ありがとうございます。

それから私達は精霊カードを使った

自分が思う想像通りいくよう毎日のように

練習を重ねた


(私は故山でソウちゃんと猛特訓しました!

故山しか自然が残ってなかったので

練習する場所も限られていますが何とか出来ます。

創太は海でセイレーンさんと励んでます!!

珍しく練習する姿をこの目でようやく見れました♪

それだけは余計だぞ、豊(汗)

マイアさんとイーリスさんは練習が必要ないのか

リビングで休んでいました!

リーアも特にしてなくてドールハウスの家具とか

壁とかの模様替えをしていました。

豊(お母さんは少し練習するくらいで

土の精霊さんを肌身離さず肩に乗せてたよ!

あの光景は何だか、可愛かったです♡)

私も毎日練習を繰り返すつもりでいます♪

自然が壊れないようにするのも

かなり大変でした(汗)

ドリアード「豊ちゃん、所々壊さないで!!」

(ソウちゃんに怒られちゃった☆うふふ)


若奈サイド・・・

ドコーン!(土の壁)ふぅ〜………これで大丈夫そう

「久しぶりにしては上出来だと思うよ若奈」

そうね、ソイルだけは使いこなせるわね♡

良かった。足手纏いにならなくて(安心)

庭の地面は僕が直しておくから休憩してなよ若奈。

は〜い♪

休憩の合間に大きいコップと同じ大きさのコップから

ストローを添える!

麦茶を分けてテラスに座った

「はい、ソイル♪直してくれてありがとう」

んっ?…構わないよ、このくらい。

それでもありがとう若奈!

2人は一口飲んでから喋り始めた


若奈「ねぇ〜この戦いが終わったら

もう2度とソイル達と会えないのかな………

同じ過ちを繰り返さないとはいえ、

会えなくなるのは凄く寂しいよ(暗)

皆んなとお別れする前にルーナに

もう一度だけ…会えたらいいのに(涙を抑える)」

そうだね。邪見を抹消する場合だと

そういう運命を辿るだろうね。

これは今に始まった事じゃないし、

昔からの行いだから………

「それでも僕はずっと願ってて欲しいって

思うよ若奈。

願い、叶えたい気持ちと負けない強さは

人間が持つ最大の魅力の一つだからさ♪」

……っ!!

うふふ(涙)そう言って貰えると嬉しいよ〜(泣)


フラッシュバック・・・

これはまだ私が豊と同じ高校生になって

間もない時のことでした。

ルーナと初めて会った

かけがえのない思い出の1つでもあるわ!

(ルーナ視点から)

この時から既に自然は枯れて水は濁り汚れた

大地を見て最善を尽くす当時の女王様が居た

???「黒き者がすぐ側まで来ているわ!?

……大変!何か手を打たなければ、この世界は…

フェアリータウンは壊滅してしますわ(ガチャ)

んっ?」

おはよう〜母上。朝からどうされましたか?

(右側にワンサイドアップのストレート髪をした

幼いルーナが目を擦りながら来た)

「黒き者が段々とアリシアに近付いているのよ!!

ここ最近までは、レーダーには反応がなかったの。

でも…もう逃げる訳にもいけなくなったわ!」

ど、どうなさるおつもりですか母上!?

マーキュリー「(わたくし)はね、アリシアの国民とルーナを

守ると決めているの。

聖闘士(セイント)の総力を上げて(わたくし)も戦う」

…でも、聖闘士の数と母上だけでは

とても歯が立ちません!!

「それでも……それでも(わたくし)はやるわ。

やらなければいけない事なの!

分かって頂戴、ルーナ(覚悟を決めた顔付き)」

そ、そんな………(涙)


ルーナ(私も出来る事なら手伝いたい。

けれど、見習いが戦いに参加するような

相手じゃない。

でも、どうしたら母上のお力になれるので

しょうか?

黒き者は私達の世界と人間の世界への

強い憎しみで覆い尽くされた魔物!!

そんな力の奴が2つの世界を破壊する理由が

私には分からない。

一体……どうすれば(汗)

あっ、そうだわ!

人間界に行けば、精霊様の力が

借りられるかもしれない!?

私達を支えてくれる精霊様ならきっと魔物の邪見に

打ち勝つ事が出来るかも!

アリシアにも平和が戻れば精霊様が

2つの世界の均衡を保てるはず!!)


「母上、私精霊様の力を貸して貰う為にも

人間界に行って探しに行ってきますね♪」

えっ?ちょっとルーナ!?

マーキュリー「あの子ったら。

まぁ〜国の為にあなたが出来る限りの事を

させるのが(わたくし)の義務ですからね♡」

グラグラグラグラ………んっ!この揺れは!?

聖闘士「女王陛下!!黒き者がこちらに急接近

しております。直ちに戦闘の準備を……!」

何ですって?!

予定より早すぎませんか(汗)

そう言われてましても突然レーダーが

反応してこちらに物凄い速さで近付いてる事が

分かりまして……

ガッガッガッガッ!!ドーーーン!(地面の壁)

はっ!城を空高く上に上げられてから

迫り上がる地面が突然無くなり、

急降下して城は地面に打ち付けられてしまった!


この時には既にルーナは妖精の世界から出ており、

何も知らずに行ってしまった!!

建物と城にいた全員は…………全滅した。

人間界・・・

(若奈のこの頃の髪は肩ぐらいのハーフアップだ)

「良太〜おはよう♪」……おはよう(汗)

ど、どうしたの顔が真っ青だよ?!

「はぁ…朝から兄さんの機嫌が悪くて

止めようとしたらこの有様だよ」

と頬に貼っていた絆創膏に指を差す。

うわ〜それ、本当に大丈夫なの?(心配)

うん!もう大分、引いてきたから平気だよ(恥)

(じっと見つめる若奈)

そ…そんなに見つめなくても大丈夫だから(焦)

んっ?そ、そう?

(手に持っている裁縫セットを揺らす)

「そういえば…今日、家庭科だね!!

早く家庭科の時間にならないかな〜♪」

良太(ギクッ!)

「あ、あぁ〜ちょっと僕、先に行ってるな!

大輝が宿題写させろってうるさいからさ(汗)

じゃあな!!」

学校へ走って向かった。

あっ、行っちゃった………(しょんぼり)

また忘れ物したのかな?


ガラガラ「おっ?来た来た♪若奈、おっは〜☆」

おはようございます朱音(あかね)さん。

もう〜…さん付けじゃなくて呼び捨てで

いいってば!!

そ、そう?じゃあ朱音♪よぉし!

朱音の幼馴染「何だよその喜び方(汗)」

5限目の家庭科にて・・・

「若奈若奈♪今度こそ、手芸の勝負しよう☆」

勝負?勝負するような物じゃないけど………(汗)

いやいや!!

前に私の誕生日にあげた物、覚えてる?!

「えっ、クマのぬいぐるみだけど???」

だ〜からそれが物凄い才能な・の!

そうかな。

まだまだ改良の余地があると

思うんだけどな〜(悩み)えぇ……(汗)

「しかも前に若奈の家に行ったけど、

部屋のテーブルに花柄のテーブルクロスも

あったし、冬の時に着てたセーターも

手作りって何よ!?」

ううん。私なんてまだまだだよ(汗)

テーブルクロスはカタログとか作り方を見たり

セーターだってお母さんに手伝って貰ったから

私の努力じゃ………

いやいや!もう十分凄いんだよ!!

私なんてコースター作るのに2年も掛かったんだよ

幼馴染「そ、それは…単に不器用なだけだろ」

失礼ね!私だってちゃんと頑張ってるんだから!

うん、朱音は頑張ってるよ♪若奈〜(涙)

グスッ……そういう事だから若奈も

少しは自信を持ちなさいよ!!

遠くの席からじっと見つめる良太がいた。


(故園 若奈。

私はある事から勇気と自信だけが持てなくなった

「特技と趣味は同率で裁縫が好き!!」

なんて事を急に言われてもおかしな子としか

思われないんだろうな〜

そんな事を幼馴染の良太にすら言えずに

時間だけが過ぎていく。

朱音は凄い褒めてくれるし、驚いてくれる

そういう感情豊かな子が私の友達だなんて

思えないくらい!

褒めてくれるのは勿論、嬉しい♪

でも最近、夢中な事はというと

「他の人が驚いてる姿が私は好きなのかもってね」

こんな気持ちを抱きながらも

なんだかんだ学校は楽しい場所だと

私は思っています♡)


家の目の前まで歩いて来ると良太の声が

後ろから聞こえた

「おーい!!若奈、裁縫セット忘れてるぞ〜」

えっ!(手に持っていない事にいま気付いた)

あっ、ごめんね。わざわざ、届けてくれて♪

「いや〜たまたま母さんが買って欲しい物が

あるからって言われて今からスーパーに

行く所なんだよ!

だからついでに届けられるかもって思ってさ。

明日、僕は学校に行けないからな」

(手さげとかバックは持っていなかった)

そうだったんだ。それでもありがとう♡(笑顔)

……あっ。

じゃ、じゃあな若奈!!

うん♪届けてくれてありがとう!(手を振る)


ガチャ。

おかえり、若奈。お婆ちゃん、ただいま〜♪

何か手伝う事はない?

「そんな〜いいのよ。気を遣わなくても

帰って来たばかりの孫に手伝わせる訳には

いかないさ♡」

うふ♪ありがとう、じゃあお言葉に甘えて!

部屋・・・

(こんな日常が毎日続くなら私はこれだけで

満足だわ。

そういえば、今日は平治(へいじ)叔父さんが

来るんだっけ???

窓から外の様子を見てみようかな♪

あっ!平治(へいじ)叔父さん、

ベラちゃんの散歩に出てたんだ♡(黒いトイプー)

んっ?なんであそこで立ち止まって………

すると「ワンワンワン!!」突然吠え始めた。

べ、ベラちゃんが吠えた!?

一体…どうしたんだろう!

他のワンちゃんにも吠えないあのベラちゃんが……


一方外では・・・

電柱の下辺りの草むらにゲートが現れて

ルーナが出てきた。

(こ、これが人間界!何もかも大きいのは

私が小さいからであって…

こんなにもサイズ感が違うのですね〜

精霊様が私の魔法に反応して下されば

早いのですが、

そう簡単には見つけられそうにないです。

ひとまず私が隠れられるような場所に人間達に

見つからないようやり過ごしましょう!!)

草を手で漁りながら道の所へ出て行った。

物陰に隠れようとその場から離れようとした瞬間、

犬に吠えられた!

「ワンワン!!ワン。グルルル…ワンワン」

ひぃっ!再び草むらに引っ込んでしまった。

(※この時代の時は透明魔法が無かったので見えます)


ルーナ(何この動物!?私にだけ反応する???

精霊?いえ、これは精霊なんかじゃありません!

おそらく人間界にいる「犬」という動物。

見つかってしまったら最後、

もう逃げ切る事が出来ないと本に書いてあった!!

私は精霊を探す為に人間界に遥々(はるばる)来たという

のにここで、おしまい……なの???

空へ逃げる方が良いのかもしれないけど、

小さな犬でも十分な脚力があります!

私は決して飛ぶのが早い方ではないので。

この手は使えないのです(汗)

一層の事、魔法使って撹乱を図らないと………)


すると家の方から若奈の声がした

平治叔父(へいじおじ)さ〜ん!!こんにちは♪」

あれ?若奈ちゃん、おかえりなさい。

はいっ!ただいまです♡

ハッハッハッ♪(犬)ベラちゃんもおかえり!

ワン!!(尻尾を振る犬を見て困惑するルーナ)

「でも、どうして若奈ちゃんがここに?」

私の部屋の窓から平治叔父さん達を見てたら

突然、ベラちゃんが吠えてたので

何だろうって思って来ちゃいました(汗)

あぁ〜なるほど。

でも…もうベラは大丈夫そうだよ!

若奈ちゃんが来てくれたお陰で助かったよ。

そうですか?

では、私はあのお店に行って来ますので

平治叔父さんは先に戻ってて下さい♪

あぁ、そう?それじゃあお先に。

暗くなる前に帰って来るんだぞ〜!!

は〜い♡


平治叔父さんが家に入って行くのを見計らって

若奈は草むらを覗いた。

そこには縮こまっているルーナが怯えていた

「ベラちゃんが吠えちゃって怖かったよね?

私からも謝らせて。本当にごめんなさい!」

ビクビク怯えていたルーナが草むらから

出てきて初めて背中に羽が生えてる事に

気付いた

若奈「えっ?は、羽???て事は妖精……さん?

本当に妖精さんなの!?」

その言葉を聞いたルーナが後ろに吹っ飛んだ。

あ、ごめんなさい(焦)

ルーナ「あなた…私を見ても何も驚かないの?」

えっ、驚くも何もお婆ちゃんから

妖精さんについてよく聞かされてたからさ♪

……っ!!

でも、最近はすっかり聞かなくなっちゃったな〜

若奈「とにかく無事で良かったです妖精さん!

それじゃあ私はこれで♡」

と言ってそれ以外は特に思わなかった。

(私はただあのお店に行ければそれで良いと、

そう思っていたのにお店まで着いて来ていた事に)


「はあ♪やっぱりいつ見ても素敵です!!」

ルーナの問いに初めて気付いた時だった

「この建物はなんですか?」

これはね、趣味で始めた裁縫遠きっかけに

鈴音さんっていう人がお店を開いたの。

私にとってはもう素敵なおみ……って

何で着いて来てるんですか?!

「私はあなたを気に入りました。

なので、しばらくあなたのお家に

住ませてくれませんか?」

という淡々と喋っていくルーナ。

一瞬だけ目が点になりながらも

「か、勝手に決めないでよ!?」

という拒絶反応が起きた

そのお婆様から聞いているのなら

妖精を匿ってくれていたんじゃないですか?

そ、それは………(汗)

鈴音「あら、若奈ちゃん♪いらっしゃい!」

突然お店のドアが開いてびっくりと同時に

慌てる素振りを見せて手で包み込むような

優しさでルーナを隠した

「こ、こんにちは〜?こんばんは???」

はい、こんばんは♪あはは……(焦)


「うわ〜!もう新作が…ですか?!

可愛いし、それにミニチュアに挑戦したんですか」

はあ♪うふふ♡

喜んで頂けて私も嬉しいですよ。

手をパンと叩きながら「あっ、そういえば。

若奈ちゃんも裁縫がお好きでしたよね?

何か作って来れましたか?」と聞いた。

あっ、そうでした!はいっ!コースターです♪

正方形の白い無地にピンク色のダリヤと

(ふち)が緑色のコースターだった

若奈「ど、どうですか…鈴音さん?」

そうね〜よく出来ているわ♪……っ!

ありがとう………ございます(汗)

んっ?どうしたの〜♡

「あ、いえ…鈴音さんに褒めて貰えるのは

嬉しいですが〜

それを(かて)として

次から作っていけるか正直、不安です」


そう♪

確かに褒めたら人は簡単にやる気を見せてくれる。

逆に不安とプレッシャーにも勝たなければ、

自信が持てなくなる。

自信と勇気を2つ持ち合わせる事は難しいけれど

それでも私のお店に来てまで

私に若奈ちゃんの作品を見せに来る方が

よっぽど凄いと思うわ♡

初対面にも関わらず、私を選んでくれた

信頼してくれた事がとても嬉しい気持ちに

なるから。

いつか私の教えを誰かに引き継いでくれるまで

私はあなたを信頼するわ♪

だって若奈ちゃんは私の最初のお客様だから。

きっと克服する時が来ると思うわ。

それまでは裁縫を続けておきなさい♪」


は、はい?ありがとうございました!!

またいらっしゃ〜い♡

若奈の家の付近まで来ると

飛んでいるルーナを見てこう言った

「あ、あのよ…良かったら私のお家に来ますか?」

突然の問いに戸惑ったが変わらずルーナは

「言われなくてもそうするよ!」

と呆れた顔をして言った。

そ、そうだね。

そうでした、私はあなたに話したい事があるの

人間さん!!

えっ?

帰宅・・・

ただいま。お帰りなさい若奈♪

またあのお店に行って来たのかい?

あ、うん!平治叔父さんに聞きましたか(汗)

聞かんくても分かるわよ。

手を洗ってらっしゃいな♪

ご飯にするまでもう少し時間が掛かるからね。

うん!!分かった♡


部屋にて・・・

あ、あの話って???

人間!!若奈です(汗)

では、若奈。

私がこれから話す事は誰にも言わない事を

約束して下さい!

えっ(突然なに?)あうん♪分かった!

「単刀直入に言います。

私が人間界に来た理由は他でもありません、

精霊様を探し出す事で黒き者を倒したいのです!

精霊様の精霊カードを若奈、

私と集めてくれませんか!!」

精霊……カード?黒き者???えっ、えっ?!

「困惑してる所、申し訳ないですが!

これは一刻の猶予も許されない

大事な仕事なのです!!

こうしている内にもフェアリータウンの侵食が

進んでいくば………かり…に」

(ルーナはある物を取り出して放心状態だった


よ、妖精…さん???

「えっ……母…上?母上!聖闘士(セイント)!?

皆んな、一体私が人間界に行っている間に何が。

全滅???……嫌だ(涙)」

デバイスを見てしまったルーナは泣き崩れた

「私が勝手な事…をした………からかな。

嫌だよ!何の為に私は人間界に来たの…さ!

母上〜!!(泣)」

お、落ち着いて下さい妖精さん、どうしたの!?

(人の物を勝手に覗かない若奈)

コレを見れば全部、分かるでしょう?

酷い、何がどうなったら……こうなるの(汗)

はっ…はっ…はっ。皆んな〜(泣)

デバイスをゆっくりルーナの元へ戻した


若奈(こんな小さい子がその世界の為に

遥々、人間界に来た意味が無くなっちゃうよ。

妖精さんが沢山いる世界なら

なおさら救わなきゃ!

君もお母さんが居なくて悲しいよね、

寂しいんだよね。私も不安しか残ってない…

お母さんが居なくなってから

私はすっかり自信と勇気が出ないの。

人間界に来るまではいつも通り話したり、

些細な相談、悩みなど今までやってきた光景

と直前まで会っていた相手が居なくなったら

どういう気持ちなのか私には分かる。

だから!この妖精さんには前を向いていて欲しい

私はもう手遅れになっちゃったけど。

この子には笑って欲しい………な自信はないけど)


若奈「あのね、妖精さん!!

私も同じように毎日一緒のように居た人が

突然、居なくなる寂しさや悲しさは

痛いほど分かるよ!

でも…今いる人に心配かけちゃ駄目だって

ここ最近分かったの!

居なくなる事は突然やってくる運命もあるし、

突然襲われる事だってあるんだよって!!

それでも妖精さんのお母さんが

居なくなって建物に居た皆さんは

もう居ないけど、

フェアリータウンには生き残っている

沢山の妖精さんが住んでいるなら

なおさら精霊カードは探し出さなきゃ

いけないよ!!

ようやく自分に出来る事が見つけたのに

やらないまま帰っても世界は変わらないし、

そのやる気で前に進んでみようって

思える気持ちが大事だと思うよ♪

それなら、生き残っている子達の事を考えたら

その子達の事を一生懸命救おうとしようよ!!

妖精さんには……君ならまだやり直せるよ。

私が正しい道に導く事しか出来ないかもだけど、

前を向いて歩んでいこう♪ねっ?」


はあ♪

ルーナ(この時、私の中で大きく響いた。

こんなに辛くて苦しい思いをしたのに

彼女の言葉で綺麗に吹っ切れた気がした!

この人は自信と勇気がない理由は

深刻だったんだ。

彼女の方こそ、ずっと落ち込んでた。

それなのに私は悲しさいっぱいで

克服はしてない本人でも私を………励まそうと

頑張って説得してくれた事だけは

何よりも私は嬉しかった!!

それでも彼女の「導く事しか出来ない?」

って言葉は本当にそうかな♡)


うふふ♪んっ?私、何かおかしい事…言った?

「ううん、導く事しか出来ないは

あなたの役目であって私にもあるわ!」

んんっ?

若奈、あなたも私と同じ場所に立ってみない?

えっ?でも私は………(焦)

「手遅れなんかじゃないよ!!

少しだけ出遅れてるだけだから♪

私と若奈で2つの世界を救ってみせよう!」

あっ!……うん。

私、元の自分に戻ってみようと思うよ!!

うふふ♪何それ、おかしい。

えっ!違ったかな!?

過去の自分もそうだけど、

新しい自分にも生まれ変わってみない☆

うふ♪望む所だよ!…妖精さん!!あっ。

そういえば、妖精さんのお名前って〜(汗)

私の名前………覚えられるかな?えっ!

「ルーナ・グレンダ・スアロミ・ルグナス」です。

これからも2人で乗り越えよう若奈☆

うーーーん。長いからルーナさんって呼ぶね、

「私は故園 若奈、よろしくね♡」

高みを目指して一緒に頑張りましょうルーナさん。


フラッシュバック終了・・・

はっ…はっ…はっ。ありがとうソイル(涙)

土の精霊の背中に手をやって囲んであげた。

ソイル(今の若奈に会えて嬉しいかった♪

また、僕を頼って欲しい。使って欲しい!

その為にも……邪見は絶対に倒してみせる。

打つのは僕じゃない、リーア達だよ!!

この終わりが来るまでは

僕はずっと若奈の側に居るからね)

んっ?どうしたのソイル???

ううん、何でもない。そう?

ガチャン!!

リビングまで少しの距離だが足音が重かった。

はぁ…はぁ……うふ♪

豊「ただいま〜!………お母さん♡」

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