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魔法使いの妖精さん  作者: 白百合リーフ
2/25

第2話  「月の光に照らされて」

豊「それでリーア・ルグナスさんは、

フェアリータウンっていう所から来たのですか?」

リーア「そう!

妖精しか住んでないから

フェアリータウンって言うんだよ♪

あと、フルネームじゃなくてリーアで良いよ〜♡」

豊「う…う〜んと(照)り、リーアさん。

今は、これくらいで許して〜お願いします(汗)」

「まぁいっか、それでね。

私は前から人間界に興味があったんだ!!

[そうなの?]とリーアが、下から声が聞こえてきた。

お母さん「豊〜ちょっと下に来てくれな〜い?」

豊「あ、は〜い!!

だぁれ?(点目なリーア)

今の声はね、私のお母さんなの♪」

リーア「へぇ〜お母さん居るんだね」

豊「えっ!?

一人暮らしとかそういうのは〜……まだ私には早いし、

何よりお母さんとは離れたくないから

私は、独り立ちはしない…かな(汗)」

リーア「そっか〜……普通は、そうだよね(落ち込む)

どうしたの???(豊)

あ、ううん。何でもない!!

呼ばれてるんだから、早く行ってみたら〜?」

豊「あっ!そうだった。

それじゃあすぐ戻るから待っててね〜♪」

リーア「は〜い♪」

そう言って、豊が大きな扉から出て行くと

嘘のように静まった部屋の中で窓を眺めながら

外は、雨が降っていたのだ。


フェアリータウンに場面が変わり、

茂みからは、細長い人の足が映り込んだ。

ブーツのようなヒールを履いており、

背中にはオーロラ色でダイヤ型の羽を付けている。

???「あぁ…自然も空気もどんどん薄く(汗)

困ったわね。

あの2人からもあまり連絡が取れていません。

ですが引き続き、

私達の使命の為にもやらなければならない!!

待っていて下さい、私の愛しき人の為に♪」


豊の部屋でぽつんと立ち尽くした。

リーア(人間界に無事来たのは、いいけれど〜(汗)

フェアリータウンに居る皆んなが……心配です。

私だけ安全地帯に…来た所で何が変わるのでしょう?

コンコン・・・

リーア「ハッ!」

豊「入るね〜……って私の部屋なんだけど〜(汗)

あれ?どうかしたのリーアさん???

あっ、いやそのちょっと考え事してて(リーア)

まさか帰れないとかないよね!?」

リーア「その〜…帰りたくても帰れない状況でしてぇ」

豊「どういう事?!」

リーア「それが〜〜〜

私だけフェアリータウンから追い出されたっていうか

気が付いたら人間界に迷い込んでたの………だから」

豊「う〜ん、そうだったんだね(汗)

ごめんね〜……気付いてあげられなくて」

咄嗟の行動とはいえ、豊は元もなくお盆を机に置き

人差し指でリーアを撫でている図。

豊「でも、大丈夫!いつかきっと戻れるよ!!

どんなに時間が掛かっても必ず、ね♪」

リーア「(……嬉しい)手だけでも大き過ぎるよぉ(笑)」


数分後・・・

豊「ねぇ、さっきから気になってはいたんだけど〜

その羽って仕舞えたり出来るの???」

うん勿論、仕舞えるよ!ほら♪

わぁ〜妖精って何でも出来るんだんだね!

あっ、そうだ!!

お母さんがりんご切ってくれたんだ〜

一緒に食べよう♪うん、食べる♡

んっ?…そっか〜まだ大きいよね(汗)

ちょっと待って切る物、持って来るから。

ううん。良いよそんなの持って来なくても♪

でも、食べれないよね?ふっふふ!

「私を誰だと思ってるの………妖精だよ(汗)

魔法くらい妖精なら使えるよ!!」

そ〜か!その為の魔法があるんだもんね♪

何も言わずに魔法を掛けた。

(白い棒を持って6等分の線が入り、

それぞれのりんごに割り当てられ白い光が降り注ぎ

りんごが小さく切られた)


「おぉ〜!呪文とか言わなくても出来るんだね?!」

てっきり言うのかと思ってたよ♪

魔法にも色々と種類があるんだよ。

えぇ〜そうなんだ!?

普通は言わないと発動しない仕組みだけど、

「私達はカードで呪文を使うの♪

それ以外は呪文を言わない(おきて)になってて

中でも強いのは精霊カードかな♡」

カード?精霊???うん!!

フェアリータウンには「8つのカードがあって

それぞれ世界の均衡を保つ為に大切に保管されて

いるの♪8つの精霊は火・水・木・土・地・金・

天・海の精霊がカードになって力が使える。

でもこれは精霊城の物だから滅多に使えないし、

扱えるのは女王様だけって決まってるの♪」

へぇ〜女王様なんて居るんだ?!(女王蜂みたい♡)

「それでそのカードって精霊の力が使えるの?

見た目はどんな感じ、何か特徴ない!?」

正しくはカードに精霊が宿っている…かな♪

見た目はそうね〜……(少し考えてから)

「うーん。私も分かんないや♪

女王様とメイドさん達にしか分からない代物だから」

そっか〜リーアさんも知らないんだ………

何かごめんね、役に立たなくて。

「ううん、全然!知らなかったら分からないよね♪」

と豊は笑って言ったがリーアはそうはいかなかった。


何とか話を戻そうと精霊カードの前の話をし始めた。

「それで〜フェアリータウンは地のカードによって

自然や空気が荒れているの。

私は地のカードがやったに違いないと考えてるけど」

えぇ〜そんなに深刻な状況なの?!

でも地のカードだけじゃなかった筈だけど、

思い出せない(汗)

(1回、状況を改めて把握した方が良いかも。

まず城に雷が落ちて…落ちてから何があったっけ?

外の雨の音に耳がキャッチした!!

あ…め?雨!?そうだ。最初は雷から雨に変わって

羽が濡れて…それから風が吹いた。

それで私は………はっ!)

何もかも思い出した、そうだったわ?!

急いで豊に伝えたかったが精霊カードに夢中だった。


「でもその地のカードってどんな力があるんですか?

私にはまだ分からない事だらけだよ〜(汗)

ちなみにどういう風に力が違うのリーアさん?」

地は「災害を引き起こす力」があって地のカードだけ

でも被害の防ぎようのない規模に発達するほど

膨大な力なのです!!」

「他にも水なら水源や水がなくなったり、

水を自由に操れたら〜木のカードなら

自然のエネルギーを全て奪われたり蓄えたりも

出来るんだ〜♪

(うーん、私にはちょっとその仕組みが分からないや)

「精霊カードはとにかく普通のカードと違って

1つ失うだけでもバランスが取れなくなるんです!」

リーア(そう、火のカードだけはすぐに探さなければ

見ず知らずの人間に憑依する可能性だってあるわ)


「その一つ一つのカードに特徴があるんだね♪」

またいつか精霊カードについて詳しく説明するわ。

うん!お願い、私の頭じゃ追いつかないや〜(汗)

「まだこの世界は平和だけど、いずれ同じように

フェアリータウンは今も荒れ果てた世界のまま

侵食されていくばかり、

今だに皆んなの安否が分からないまま……」

そうだよね。大切なお友達だからこそだよね!!

はい、皆んなが少し心配です。

「ですから一刻も早くフェアリータウンを

蘇らせる為にも精霊カー………」

でもさ、リーアさん。

「人間界ってそんなに安全地帯じゃないと

思うだけどこっちの方がよっぽど危険だと思うの!」

…えっ?(さっきまで笑顔だったり苦笑いをしていた

豊が急に口を挟んできた)

何より私、考えたんだけど〜

「どこの世界にも安全地帯って関係なくて

仮に安全地帯が存在するとしても、

もう後には戻れないかもしれない。

その怖さを分かってリーアさんはここに来てる?」

そう尋ねられても連れて来られたリーアには

この話に全く着いていけなかった。


「でも…それでもあなた達、人間の優しさは

感じ取れた何よりもこの身で実感したわ!!」

それでも身分が違い過ぎる。

「だってリーアさんは小さな妖精で

私達は大きな人間なだけ、

私みたいに皆んなが皆んな良い人とは

限らないんだよ?

もしかしたらあなたを捕まえて何されるかも……」

(淡々と話すが事実を突き付けられているのには

何も変わらなかった。リーアは何も返したらいいか

分からなくなり、素直に言った)


「うん、危険なのは分かってる………けど(涙)

それでも私は皆んなを…フェアリータウンを助けたい

私の意思が固くても救えない物は救えないと

お母様にも言われました。

弱音を吐きすぎるのもダメだとも………(思い詰める)

このまま弱気な自分では変えられないのでしょう?」

ううん、変えられないんじゃない。変わるんだよ♪

「私はあなたの世界とリーアさんも

どっちも助けたい!!

誰に何を言われようとも私は自分の意志を

貫き通すだけ!そうリーアさんを守るって決めたの♪

この世界に来て頼れるのは私しか居ない。

だから安心して、ねっ?」

どんなに私の本音を聞いた所で救う方法が

分からないんじゃ、無茶ですよ?!

「無茶でもやらなきゃリーアさんは帰せない!!

フェアリータウンを救えるのか私には正直、

分からない。でも私が両方の世界を救えるのなら

救世主でも何でもなってやるんだから♪」

それにリーアさんにもきっと出来る事があるはずだよ

お母さんの言い分的にも「気持ちの問題」って事。

だったら前向きに考えて進んで……壁にぶつかったら

乗り越えるって事が自然な考えなんじゃないかな!

モチベーションも大事だけど自分の身も大事な事を

忘れないようにしなきゃ。

私は私の力でリーアさんを助けるんだ!!(はっ!)


「う、うん。ありがとう……本当にありがとう(涙)」

大丈夫だよ(汗)泣かないでリーアさん。

リーア「……グスッ。嬉しくつい、すみません…!

そんな事、言われたのが初めてで(嬉し泣き)」

よしよし♪また人差し指で撫でていると

「お風呂が沸いたから豊、先にはい…って」

と運悪くお母さんが来てしまった

「えぇ〜?!な、何でここに妖精さんが居るの!?

豊ったらどこから連れて来たのよ」

あぁ!!お母さん、これは…その!たまたま野良猫が

来ちゃって思わず持ち帰って……来てその〜(汗)

と言い訳する豊に少し歩み寄ってから元気に

「な〜んてね、冗談よ♡」えっ?怒らないの???

うふふ♪「だって私も昔あったんだもの♡」

えぇ〜(汗)昔にあったの!!お母さんも?!

そうそう………(髪色が似てるって事は)

「あなたはもしかしてルーナの娘ちゃんかな♪」

そ、そんな訳ないですよね〜!リーアさん?

リーア「どうしてお母様の名前を……!!」

本当だった?!

やっぱり髪色もそうだけど名前も同じじゃない♪


「初めまして豊の母の若奈です♪よろしくね」

初めまして、リーア・ルグナスです!

あのねぇ〜お母さん(汗)

そんなにのんびりしてる場合じゃないんだよ今は。

んっ?そうなの。

そうだよ!!同じ事があったって事は

どうやってフェアリータウンを救ったのお母さん?!

あら〜またピンチなの。

相変わらず事件が絶えない子達ね(汗)

実は〜……とこれまでの出来事をリーアが全て話した

そうね、それは地のカードで間違いはないわね♪

でも天候が一瞬で変わったなら天のカードとかも

あり得るんじゃないかしら?

確かに!!そうでした(汗)

(豪雨、雷雨、嵐さっき思い出したものを考えると

天のカードや木のカードとか色々と使う種類が

多いので蚊帳の外でした。

あの話を聞いて理解する若奈さんが凄い(汗)

豊(あれ〜?私、全然話に付いていけないんだけど)

「お母さんの時はどうやってルーナさん達の世界を

救えたの?」確か、ルーナはこう話していたわ♪


フラッシュバック・・・

ルーナ「どうやらメイドさんが世界の均衡を保つ

8つの精霊カードを取りに出掛け、儀式に使うはずの

カードが邪見によって精霊カードが散ってしまい

地のカードだけが奪われてしまったそうよ。

だからあのような悲劇をまた繰り返さない為にも

私はここに残るわ♪

今までありがとう若奈、心から感謝いたします!」

フラッシュバック終了・・・


そう話していたわ。私もその話聞いた事ある!!

精霊カードが誰かに奪われて事もあるんだ(汗)

豊(それに邪見って一体、誰のことだろう?)

若奈「カードはカードだけど襲われたケースもあって

それで自分専用の属性カードが配られたんだよね?

ルーナの代より遥か前に作られた物だと

そう聞かされているわ♪」

へぇ〜じゃあリーアさんの腰に付けてるカバンみたい

なのに属性…カードっていうのが入ってるの?

そうなの♪と言ってカバンから属性カード5枚見せた

うわ〜!!すっごく綺麗なカードだね♡

(銀色の縁で囲まれていて真ん中にはステンドグラスが

取り付けられており、属性ごとに模様が違った)


ふ〜ん、属性と精霊カードって昔から今も同じなのね

えぇ!?お母さん、精霊カードも知ってるの?!

勿論よ、こう見えてもカードを探した身なんだから♪

どんなのどんなの!!属性と何が違うの!?

若奈「属性の縁は銀色でステンドグラスになってて、

逆に精霊カードの縁が金色で精霊の姿が載ってるわ」

それにしてもてっきりリーアちゃんは知ってる事だと

思ったけど、まだ見せて貰ってないのかな〜?

えっ、あぁー……そうなんだ♪んっ?何の話?

まぁ〜良いわ。

「そういえば、お母さんは別れてから

ルーナさんに会ったの?」勿論ないわ。

若奈「ルーナはやるべき事を見つけた。

その仕事をすっぽかしてまでこの世界に来てたら

もう会っているわ」

えっ?そのまま帰って来てないの?!

心配じゃないのお母さんは!?

私達は私たちで人間界で住んでるけど、

妖精さん達はフェアリータウンという居場所がある。

ルーナとは住む世界が違うわ。

でもこちらの世界にいた思い出は

ちゃんとここに残ってるから♪

ここって心?

「えぇ〜ルーナと過ごした時間は私にとって

かけがえのない思い出ですし、

私の人生を大きく変えてくれた人よ♡

だからあなた達も何か良い思い出を

作って帰れると良いわね」

思い出♡お母様に思い出話でもしようかな♪

私の知らないお母様が見れるかも!!

(リーアは作る気満々だったが豊は悲しそう顔だった)

「思い出を作って帰っちゃうのも……それはそれで

可哀想だよ(涙)お母さん」

仕方がない事よ、それが運命だから。

ほ〜ら豊も高校生なんだから〜しっかりしなさいよ♪


もう〜お母さん、私はそんなに子供じゃないんだよ!

うふふ♡そうだったわ。もう〜!!

それでどうやったら戻りますか?

う〜ん。危険は承知だけどこっちの世界で

やる事はただ一つね!

「世界各地に散らばった精霊カードを、

あなた達の手で見つけ出すのよ♪」

んっ!精霊のカードを見つける?

でもどこに???それは分からないわ。

でも案外、身近な場所にあるかもよ♪

……???「もっとも精霊カードだけは

強力な力を持っているから探す際は

リーアちゃんが魔法を掛けて反応するかどうかね♡」

えっ?それで見つけられるなら何だか探し出せそうな

気がするよ♡

うふふ。くれぐれも無茶しちゃ駄目よ、豊♪

分かってるよ!!

「どのくらい強力な力か私には分からないけど

手伝うって決めたんだもん!」

そう、なら決めた事はしっかりやり通しなさい♪


それにしてもリーアちゃんはしっかり者ね〜

(ギクッ!)「これからも豊の事、お願いするわ♪」

は〜い(汗)任せて下さい。

そうそう前にルーナが使ってた家を貸してあげる♪

い、家?(若奈が自分の部屋から持って来た)

はい♪これ。これってお人形さんの家じゃない?!

そうよ、リーアちゃんもこれ使ってね〜

はいっ!ありがとうございます♪

豊はお風呂に入りなさい。は〜い!!

皆んなが就寝した後・・・

(こういった家が人間界にあるのは便利だな〜

イーリスちゃんとマイアに教えたいな♪

でもしばらく2人と連絡が取れてないんだった

大丈夫かな?

ううん!あの2人は私の見込んだ親友だもん♪

いつまでも2人の心配をしてる訳にもいかないよ!

「精霊の力は強い、普通の人間には荷が重過ぎる。

それに精霊の住処は至って気まぐれ。

精霊カードは出来るだけ私個人で探し出したい!!

この町の事を豊に教えて貰わないと豊をあまり

巻き込みたくない!)

豊をじっと見て………「えっと〜…おやすみ?豊♪」


登場人物・・・

故園 若奈

・髪色:光悦茶色(こうえつちゃ)

・髪型:ハーフアップ(飾り、紫色のリボン)

・瞳の色:黄緑色

・性格:表面上は優しいお母さん……だけど。

・服装:大体腰に薄黄色のエプロンを装着

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