第18話 「ハロウィン+文化祭」
先生「えぇ〜いよいよ文化祭の季節が
やってきましたね!!
それぞれの部活動でやる、あるテーマが決まり
次第準備に取り掛かりましょう!」
はいっ!
豊(実は、私達の学校ではクラスでお店を開いたり
するのではなく部活動の皆んなで
作り上げる文化祭です♪
そして今回のメインイベントに関しては
何と言っても「ハロウィン」なんだ〜!!
去年は色々と騒ぎが大きくなっちゃって
着替える暇がなかったんだけど、
お化け役(驚かす側)の人はお化け衣装も
持ってきている為、その影響で〜…………
とにかく今回は私達も出来るって事!
そうだ、リーア達にも何か仮装して欲しい
気がするのは私だけかな???
でも聞いてみる価値はありそう♪)
お昼休み・・・
私はある所に向かって歩いて行った。
コンコン!ガラガラ〜………
白井ひな乃「うふ♪来たわね故園さん」
先輩〜皆んな、もう集合していますよ☆
だ…だから私は先輩じゃないです日葵先輩(汗)
でも育てるのは部長と同じくらい
上手いじゃないですか、ねぇ〜皆んな!!
12人「はい♪」ううぅぅぅ(汗)
はいはい、話はそこら辺にして
「園芸部の文化祭」について決めましょうか♡
カキカキカキカキ(チョーク)
とりあえずコレが皆さんの案ですね。
どうしますか先輩?と豊が尋ねると
「そうね、基本は私達のお花や作物などの
展覧会と後は〜………うーーーん(汗)どうしよう」
キーンーコーカーンーコーン!!
あっ、もうそんな時間でしたか(焦)
「皆さん!申し訳ないのですが〜
もう一度、放課後に集まって下さいね♪」
は〜い!!
急いで教室に戻る生徒・・・
授業の途中でも豊達はモヤモヤしていた。
生徒(お花や作物の展覧会はいいとして
その後はどうしよう。
何より白井先輩(部長)ばかり考えて貰うのも
なんか違う気がする!
でももう一つの案を考えないと〜〜〜(汗)
放課後・・・
ひな乃「皆さん、お昼休みで決めたい所でしたが
残念ながら放課後になってしまいましたね(汗)
お疲れ様な所、すみませんが明日から
準備の方を始めなくては当日に間に合わ……
どうしました皆さん?」
俯きながら部長以外の皆んなの顔を伺い口を開いた
「………ごめんなさい先輩!!」
えっ?ど、どうしましたか(汗)
豊「あの〜私達ずっと考えていたのですが、
今までは案を出してきた私達は
白井先輩にだけ考えをまとめて貰ってばかりで
成立していましたが!
でも、部長だけに考えて貰うのは
なんか違うと思うんです。
悩んだり、落ち込んだり、笑い合ったりするのが
園芸部で作り上げた関係なんです!!
「だから私達もいっぱい考えさせて下さい。
同じ園芸部員として少しでも部長に頼って欲しい」
……っ!うふ♪はい、必ず決めましょう皆さん♡
帰宅・・・
「…って事だからさ、リーア達にも文化祭に
来て欲しいの!
一緒にハロウィンの仮装、やろうよ♪」
えぇ〜何それ、楽しそう(リーアは目を輝かせる)
やるやる火葬パーティー!!
そ、それは違うかな。あはは………(汗)
ふぅ…良かった。
少し申し訳なさそうな感じでマイアが言った
「私が豊の学校に行った時に
ハロウィンという言葉を口にしていたので
調べたのですが。
私達は本当の妖精です!
仮装する意味があるのか正直、分からないのです。
仮装しなくてもハロウィンは成り立つのでしょうか」
えっ?えっと〜……(汗)
タッタッタッタ!(廊下から足音)バタン!!
ドリアード「だからマイアは、
いつもいつも真面目に考え過ぎなの。
少しは、豊ちゃんの提案に騙されたと思って
乗って欲しいなの!」
(手をバサバサさせながら左右に暴れる)
マイア「そ、そう言われましても………癖でぇ(汗)」
しばらく唸りながら固まっていたイーリスが
話し始めた。
「いいじゃない?確かにマイアの言い分も
分からなくはないわ。
でも、ずっとこのまま家で過ごすのも退屈ですし
付き合ってあげても良いんじゃない♪
まぁ〜暇だからですよ?
別に人間の為じゃありませんので…
感謝しなさい、そこの人間!!」
う、うん。ありがとうイーリスさん♪
豊(はぁ……この妖精さんはまだだった(汗)
妖精達の了承を今か今かと待ち望んでいた
若奈がビスケット箱を持って来た。
若奈「それじゃあ〜衣装は用意してあるから
少しだけ試着してみない?」
お、お母さん…いつからそこに居たの(汗)
えっへん☆
(マイアはシスター、デビル、ナースなど
イーリスには吸血鬼、巫女、ポリス系を着た)
リーアはというと〜………
2人の論争が、繰り広げられるのであった。
マイア「絶対にあざと可愛い悪魔系が
リーアちゃんに似合うと思います!!
そうね〜例えば、ゴスロリとかキョンシーね♡
全身黒のお洋服もあればちゃんと白い部分も
強調されてかつ、可愛い♪
目元が少し隠れるのもあざとさのポイントでしょ」
いいえ!
イーリス「リーアは顔立ちもスタイル諸々、
完璧な素材なのよ!!
だったら、純白の可愛らしさを持ち合わせた
天使系が良いと思いますが!?
マイアと同じように例えるならば、
どこかに迷い込んだ女の子とか
赤い頭巾の特徴がある女の子(赤ずきん)どうです!!
マイアよりも良い物を提案していますわ♪
早く負けを認めたらどうですの?」
マイア「あらあら(怒)
私も全然イーリスなんかに
劣っているとは、誰も言ってませんよ?」
バチバチバチバチ・・・
豊・若奈「平和だね〜平和な争いだ(わ)♪」
ドリアード(何なの?この醜い争いわ(汗)
2人「リーアは、どう思いますか?!」
とさっきまで居た場所にリーアは居らず、
2人は辺りをキョロキョロと見回す。
「あれ?あれれ?どこ言ったのリーア(ちゃん)?」
シャラン!(カーテンの音)
リーア「あ、あの〜ま、魔女さんの衣装
着てみたんだけど………ど、どうかな?(照)」
いつの間にかミニチュア試着室に入っており
丁度、出て来た所で皆んなから注目された。
それは全体的に黒紫の魔女服でホウキを持っていた。
マイア「に、に似合いますよ♡♡♡
くぅ〜やっぱりカッコ可愛いですね♪
でもでもリーアちゃんには、
悪魔系も着て欲しいのです!!」
イーリス「ハッ!
マイアだけ抜け駆けは、許しませんわよ!?
私だって天使系を着て欲しい気持ちはあるんだから(汗)
でも、本人が決めたからにはこれで決まりです!」
リーア「…えっ?まだ決まってないけど???」
という一言に2人は聞き逃さず、多方面から挟み込む。
2人「でしたら、決めて貰いましょう!
お互いの評価で何が違うのか・を・ね?(怒)
そうね、リーアちゃんには悪いけど
ここは正々堂々…本人に決めて貰いましょうか。
うふふ♪(悪い笑)」
リーア「へっ?えぇ〜〜〜!?」
そして、3週間が流れて文化祭当日・・・
ふぅ〜……これで鉢植えの準備は終わったね。
えぇ♪朝早くから来てくれて
ありがとうございます故園さん!
豊「いえいえ、良い文化祭にする為には
これくらいはお安い御用ですよ先輩♡」
うふ♪そう言って貰えるとありがたいです。
白井先輩「それでは、私達の文化祭を
これから始めましょう!!」
おぉ〜♪
「こんにちは、園芸部です!
もし、良かったら私達が育てたお花と作物など
時間がありましたら見に来て下さい!!
場所はチラシにも書いてありますが、
体育館で展覧会を開催しています♡」
(男性)へぇ〜そうなんだ。後で見に行こうよ(女性)
お花は好きですか?
はい、実は私も家で育てているので♪
えぇ〜!一度見てみたいですね。
じゃあ早速、展覧会…見に行くか???
えっ?良いの?あなたも見るものがあるじゃ……
良いよ♪君の趣味も知れたから後でで☆
2人のカップルは体育館へ向かった。
部長、凄いです!?
こんなに早くお客さんが来るなんて(尊敬)
豊「じゃあ私は体育館に戻りますね♪」
は〜い!
体育館にて・・・
凄〜い!?どれも綺麗に咲いてるわ〜♡
「そう言って貰えると嬉しいです!
先程のお2人さん♪」
あら、さっきの。
このお花は園芸部の皆さんが育てたものなら
あなたのお花もあるのよね?どれかしら♡
「あっ。コレです、このマーガレットの花で〜」
まぁ♡とっても素敵ですね♪
ありがとうございます!!
そういえば今、何時だったかしらって
もう11時じゃない!?
あなたも少し暇だったでしょう?
えっ、いいや全然(汗)
たまには花を見るのも悪くないな(気を張る)
そう?では、お昼でも食べに行きましょうか!
それじゃあ、そろそろ場所を移しますね。
はい!文化祭楽しんで下さいね♪
再び2人を見送ると白井先輩のお花が視界に入った。
豊「わぁ〜先輩のお花、
いつもより気合が入ってるように見えますね♪
それに、この土…どこのだろう?
凄くキラキラしてる!?
コスモスか、私も前に育てたな〜懐かしい♡」
すると体育館にかなり響き渡る声が聞こえてきた。
創太「お〜い!豊、ここに居たんだな」
豊「あっ、創太。
ここにってどこまで行ったの???」
創太「それは〜……別に関係ねぇだろ(焦)んっ?」
リーア「所で豊はいつ着替えるの???」
と誰もいない所から声が聞こえた。
えっ?えっ、り…リーア達どこに居るの?!
「透明の魔法で俺達には見えなくしてるんだとよ。
俺もさっきビックリした(汗)」
(ちなみに創太は陸上部)
豊「着替えって…あっ、そっか〜仮装の事ね!!
でも私、お昼の部まで
ここに居くちゃ行けないから少し待ってて。
丁度、展覧会だから飽きないと思うし♪」
創太「えぇー花なんか見て何がたの……ガチン!
イタッ!?何すんだよ、コンジキ(汗)」
コンジキ「それくらいの事を口に出すな。
見て良いと小娘が折角、許可してくれたのだ。
静かに見てれば良いものの」
創太「わぁったよ!見れば良いんだろ見てれば!」
豊「………うふ(苦笑い)」
本当、本音を口に出さないで欲しいよねぇ〜」
俺が悪かったから忘れてくれよ、豊(創太)
若奈「うんうん、うんうん」
豊「あっ、お母さん達もゆっくり見てってね♡」
若奈「えぇ〜分かったわ。
リーアちゃん、マイアちゃん、イーリスちゃん♪」
妖精一同「は〜い!!」
豊「あっ、そうだ。ソウちゃんも出て来て良いよ。
お人形としてだからじっとしててね!」
木の精霊「うん☆☆☆」
数秒後・・・
木の精霊「わぁ〜凄いなの、凄いなの☆
凄く綺麗なお花さんなの♪(手をブラブラ動かす」
豊「ソウちゃん(汗)」
木「あっ……」
豊「私が育てたのはマーガレットってお花なんだ」
木の精霊「綺麗なの〜♪
お花さん達も豊ちゃんに
お世話して貰って嬉しいみたい(小声)」
豊「えぇ〜嬉しいな?!
というより植物の言葉が分かるのソウちゃん?」
「うん、分かるなの♪豊ちゃんと会った時も
木々達から聞いて飛んで来たから!」
へぇ〜そうだったんだ(照)
豊「でも、その話は恥ずかしいから
誰にも言わないでね〜?!」
いいよ〜約束なの♪うん、今度こそ約束だよ!
うふふ♪(2人は笑った)
リーア「・・・」
数時間後・・・
う〜ん、これで私の仕事は終わったよ♪
ちょっとだけ待っててね着替えてくる!!
「……あっ、待ってよ豊〜(焦)」
リーアは豊の後を追って更衣室へ向かった。
あら?うふ♪何を笑っているの?
ちょっとね♡
(ちなみにマイアはサキュバス、イーリスは巫女)
更衣室にて・・・
ふぅ〜後は白のバンダナを付けるだけって……
リーア!?
(そこには魔女の仮装をしたリーアではなく
フランス人形のようなお洋服を着ていた)
「かっ、可愛いよリーア♪
うんうん、似合ってる!!」ホント?うん!
はあ♪うふふ♡ありがとう豊〜
(それにしてもお母さん、
どうやって作ったのかなこの洋服(汗)
豊と少し話せただけでも満足したリーアは
再び透明魔法を掛けて皆んなの方へ戻って
創太に聞いた。
豊「ねぇ、創太これどうかな?(照)
少し変かな………」
(緑色のディアンドルの仮装を着て出てきた)
「えっ、あぁ…その〜良いと思う……けど(恥)」
創太(って!!俺は今何を言わされているんだ。
は、恥ずかしっ!?(焦)
「うふ♪ありがとう、創太!」お、おぉ。
じゃあ創太も簡単に仮装しよっか♪
へっ?!お、俺はいいよ(汗)
えぇ〜…じゃあコレでも良いから来て見てよ!
はい、バサッ!!
大きな白い布で体を隠して顔だけ創太で
白いお化けに変身した。
「おい、何で………俺は雑なんだよ???」
いい気味ではないか、似合っておるぞ(笑)
それ……陰で絶対笑ってるだろコンジキ!?
ふはっはっはっ(笑)愉快、愉快♪おい!
まぁまぁ…あはは(汗)ほら、行くよ創太!!
その後は屋台で焼きそばを食べたりお菓子を
貰ったり、お化け屋敷に行ったり(やるんだ(汗)
イーリスさんが怒る寸前だったので退場した。
豊「はぁ〜……つ、疲れた(汗)」
む、無駄に俺も疲れたわ。あとコレ暑い!
脱ごうとした創太の手をバッと掴んだ
「駄目だよ!まだ脱いじゃ!!
折角、ハロウィンの仮装なんだから
屋外から出る時にでも外して」
私が創太に注意をすると「ねぇ、君君!」
後ろから肩をトントンとされた。
えっ?振り返るとそこには眼鏡を付けた人が居た。
横田くんだっけ???部活、何入ったの♪
「僕は石研究部さ!!
珍しい石とかを集めてお客の皆さんに
あげてます!
よ、よ良かったら来てくれませんか?(汗)」
手をピンッ!と伸ばして豊の目の前で止めた
豊「うふ♪そんな事しなくても行くよ!!
私も横田くんが部活に入れて嬉しいから」
(………照れメーターが上昇中)
は、はいぃ(照)で、ではこちらに。
は〜い♪えっ、豊着いて行くのか?(汗)
えっ?勿論!行くよ♡
横田くんには言いたい事があるから。
…へっ?言い……たい事???
創太(なっ、何だよ…それ。
アイツなんて全然パッとしないし、
まぁ〜でも!!俺の方が豊に頼られてるから
俺が一歩有利だよな☆それに………)
創太〜早く来ないと閉めちゃうよ!
あっ、行くよ!!待ってて(汗)
教室に入ると普通の教室だった。
(別に装飾とかは一切しておらず、中央には
9個の机が置かれてその上には珍しい石が
コレクションのように並べられていた)
豊「綺麗♪なんか石に色が付いてるけど
これは川沿いとかに落ちてるの横田くん?」
はいっ!そうなんです☆
たまに普通の石とは違う色付きの石があります。
「中には採掘をしてる途中で偶然見つけた宝石も
あるんです!!」
へぇ〜なんて言う宝石なんですか?
コレはですね、翡翠と言う宝石です!
(宝石は角ばっており白い石だった)
若奈「あら?翡翠って緑じゃなかったかしら?」
はい、確かに翡翠という宝石は緑です!
ですが…原石の色は白だと僕も勉強して
知りました。
(と分かってはいたが説明が長かった。
創太と妖精たちは話に疲れてしまい、
コレクションに並べられた石を見つめ続ける)
うん!うん!!と相槌を打つ豊と若奈は
最後まで話を聞いて翡翠を豊に渡した。
豊「えっ!良いの?良い宝石なんじゃない?」
はい、確かに翡翠はとても良い宝石ですし
原石も貴重ですが……コレは豊さんに渡します(笑)
なんだかんだ言ってこの宝石は豊さんに
よくお似合いだと思うんで。
……それじゃあ、お言葉に甘えて
ありがとう横田くん。
そ、それにもう一つ持っていって下さい!!
えっ?でも、お一人様1つまでって書いて……
はい!ですが…原石は前のお詫びですので
豊さんの好きな石を選んで下さい☆
じゃあ〜………選ぼうかな(恥)
ふん!俺はコレでいいや(Kと刻まれた石)
創太の石を覗き込んで疑問を口に出した。
「何でKみたいな文字があるんだろうね?」
さ、さぁな?適当に選んだから特に理由は…
それじゃあ私は……コレで良いかな♡
(Lと刻まれた石を取る)あっ。
私はこれにしようかしら♪(Wと刻まれていた)
それじゃあ横田くん、色々とありがとう!!
暇になった時にここに来るようにするから
またね!はい、ありがとうございました。
(ちなみに横田と豊が会ったのは
夏休みの時に園芸の作業に取り組もうとした所、
大きな石が置いてありジョウロを運んでいた
豊は足元がよく見えていなかった為…
石につまずき転んだ。
それで駆け付けたのが横田だった!!
この石を置いたのは横田ではなく
ヤンチャな先輩らしい)
「大体見終わったような気がするけど
この後どうするお母さん?」
そ、そうね………じゃあもう時期、文化祭が
終わる頃だしコンテストの票でも行きましょうか。
えっ?コントラスト???
えぇ〜っと久しぶりに言ったわねリーアちゃん(汗)
うふふ♪褒めてないよ?!
そういえば園芸部の皆んなで一生懸命考えた
コンテストの事、すっかり忘れてた。
じゃあ行こう♪
体育館に戻った・・・
すると、誰かの植木鉢にお客さんが集まっていた
豊(あそこって白井先輩の植木鉢のはずじゃ?)
と思いながら近くに行くと一際目立つ土に
対して謳歌していた。
私はソウちゃんを降ろして白井先輩に聞いた
先輩、お疲れ様です♪お疲れ様、故園さん。
「何だか好評のようで私もとても嬉しいです!
でも先輩に少し聞きたい事があるんですが、
あのキラキラしてる土ってどこで買ったんですか?」
あっ、故園さんには言ってませんでしたね
「あの土は私の思い出の場所で取った土なので
買ってはいませんよ♪」
えっ?思い出の場所で取った!?
流石、先輩ですね♡その思い出の場所って???
「故山ですよ♪あの山は私のお気に入りの場所で〜
昔はよくお花が枯れる事がしょっちゅうありまして
それで落ち込んだ時にあの景色を見て
心が浄化されていったんです♡」
へぇ〜私も故山でいっぱい思い出があるので
先輩と同じような境遇で嬉しいです!!
「えっ!知ってるの故山♪
ここから随分、離れてる山ですが〜……」
はいっ!えぇ〜それでそれで(白井先輩)
と2人は意気投合していた。
トコトコ歩いていくドリアードは
ひな乃の植木鉢の隣に座った
「久しぶりなの〜こんな場所で人間ちゃんが
育てたお花さん達に囲まれる日が来るなんて☆
本当に幸せなの♪そう思わない…ソーちゃん?」
モゾモゾと土が動いて顔を出しにっこりと笑った
???「見つかっちゃったか(笑)」
うふふ♪やっぱり隠れてたんだね〜!!
なんだドリアード、誰と話して……ってえっ…ウム!
(若奈が創太の口を押さえる)
「あら♡ソイル、久しぶりね〜元気してた?」
はい、お久しぶりです若奈。
僕は前と変わらず元気ですよ!」
ぷはっ!はぁ…はぁ………ごめんね創太くん(汗)
「いえ…声を上げようとした俺が間違ってまし……
で、お前は誰なんだ???」
チラッと創太の方を見て土から体を出した。
(その姿は体長13cmで髪が百塩茶色の小さな男の子だ。トーガを着ている)
「僕はソイル、土の精霊さ♪」
えっ?お、お前が〜!?
そんなちっちゃい体で精霊なのか(汗)
「こう見えてソイルは強いのよ創太くん♪
見た目によらずって言葉が一番お似合いだわ」
うんうん!私もソーちゃんに会えて嬉しいなの♡
僕もドリアードに会えて嬉しいよ!!
んっ?待て待て、お前らソの字呼び多くないか?!
豊が木の精霊の事をソウちゃんって呼んで
ドリアードは土の精霊の事をソーちゃんで
若奈「それで最後が創ちゃんってなるわね♡」
いやいや、誰にも呼ばれた事ありませんから!?
若奈「とりあえずこの話は一旦置いといて
ソイルはどうして白井さんの土の中にいた?」
置いておかないで下さい豊のお母さん!!
ソイル「うう〜んとね、僕も気付いたら
植木鉢の中にいたんだ〜
なんで、僕はこんなにも隠れてるのにバレるんだ?」
……うーん。
「それはねソイル、あなたが寝ている土の所から
綺麗な粉のような物が舞っているからよ♡
そのお陰で私が見つけ出せたって事なんだ」
結構あの山、気に入ってたんだけど(汗)
あの山?どこのだ???
私と豊ちゃんが会った場所なの♪
あぁ〜あそこって同じ場所に居たのか!?
「そうだよ!僕とドリアードは仲が良いから
同じ場所に住処を作ってたんだ」
あっ、そういえばコンジキが精霊には相性が
どうたらこうたら言ってたな。忘れてた(汗)
ソイル「それであくまで僕の推測なんだけど
僕が仮眠を取ってる最中に自ら土を取ったって
あの人が言ってたから掘った所が丁度、僕の寝床に
ヒットしたんだろうね。
それで僕は無事鉢植えの中に入れられたって
所だね〜♪」
いや、逆にソイルはいつも寝る事しかないでしょ?
まぁ〜ね(ご機嫌)
んっ?なんか、嬉しいそうだな(汗)
「だって今まで僕は植物を育てる所を見た事が
なかったんだ。
間近で一から育てるあの子の姿に惹かれてね〜
来る度に僕は仮眠の時間をズラしたぐらい」
創太(間近って……土の中だからな)
えぇ〜仮眠の時間ズラしたの!?凄い♪
これでソーちゃんも植物の価値が分かったね!!
うん!ドリアードの事が分かって嬉しいよ。
「えっ?何々、その子も精霊さんなの?!」
(豊は途中から話を聞いてようやく理解した所)
あぁ〜そうなんだよ。しかもソーちゃん呼び。
えっ?えぇ〜段々、分からなくなって来たよ(汗)
この子は?と若奈に尋ねて「私の娘よ」
と聞いて少し驚いていた。
今度は豊の事をじっと見てから口を開いた
ソイル「さてと、僕はこの植物の開花が
終わった所だし…帰ろうかな♪」
んっ?帰るって俺達の所に来ないのか?
一応、邪見の奴らに人間の精霊使いって
呼ばれるのにか???
う〜ん……行きたいけどあの山に帰りたいし。
「あそこってまだ枯れていないのキィちゃん?」
うん、枯れないよ私がかなり蓄えた場所だから
そっか〜じゃあ行こう(鉢植えから出ようとする)
えっ!待って待って!!ソイルさん!?
豊(もし、土の精霊さんが出て行ったら
キラキラした土じゃなくなって
先輩絶対悲しむと思うし苦情が来たら…(汗)
ううん。そ、それだけは回避しないと!)
なんです?
そ、そのもう少しだけそこに居て欲しいです!!
「もう時期、文化祭が終わるので
そのコンテストの発表会まではどうかお願いします
私は先輩に勝って欲しいです!」
豊ちゃん???
若奈「でも、豊も勝ちたいんじゃないの?
園芸部に入ってからかなり充実してたし、
勝ってもおかしくないわ」
そ、それもそうだけど………
「先輩は今年で卒業もしますし、
それに思い出の場所まで行って取って来た
土もそうですが、何より土の精霊さんが
偶然居たのも奇跡だと思います!!
勝ちを譲る訳ではありませんが、
先輩のあの笑顔が最後まであって欲しい
ただの私のわがままです。
その場で居るだけで良いから、お願いします!」
ソイル(あっ…ふん)少し口元が笑っていた。
「良いよ〜君のわがまま、僕が引き受けるよ♪」
……っ!うふ♡ありがとう…ございます!!
そして・・・
コンテストの結果が出た。
「園芸部が育て上げた花達のお客さんの評価は
これだーーー!!
日葵先輩は372票、
豊ら471票そして白井先輩は476票。
かなりタッチの差でしたが優勝は
白井ひな乃さんです、おめでとうございます!」
はあ♪おめでとう部長♡おめでとう白井先輩
皆さん、ありがとう(涙)
やっぱりお2人方は流石、鉄壁の守り!!
2人「あまりそれは嬉しくないかな(汗)」
あはは♪あはっはっは♡
豊(先輩、おめでとうございます!
土の精霊さんだけでなく先輩の成果ですよ♪)
若奈たち一向は全員豊に票を入れたらしい!!
土の精霊はひな乃に入れて。
その後、故山の山に行って土を回収し
鉢植えを買いに行き、
ソイルから土の精霊カードを貰ったので
あった。
(※ちなみに私ではなくお母さんが貰った)