第17話 「マイアとの戯れ」
カレンとシェアの激戦を終えた豊達は
やっと家に帰れる事になった。
ガチャ。ただいま(汗)「………豊、おかぇり?!」
(自分の部屋に入ると心配したリーアが
飛び付こうとしたが木の精霊を抱えている事に
気付いた)
んっ?どうしたのリーア???
「ううん。キィちゃん、大丈夫!?(焦)
まだエネルギーが供給されていないの!
す、すすぐに栄養剤を準備しな…」
わぁ〜!?リーア、落ち着いて!!
大丈夫だからエネルギーは増えてるし、
今は寝てる時間だからってお母さんが……!
えっ?そ、そうなの(汗)うんうん!!
(ドリアードをベッドに寝かせ布団を掛ける)
そのベッドの上をじっと見つめるリーア。
「んっ?どうしたの?」と豊が聞くも
目線をズラして(プィッ!)と振り向いて
「何でもな〜い」と言って返した。
んんっ???(マイアはコクコクと頷く)
「豊達、お風呂はどうする?」
バッと若奈が廊下から出てきて聞いた。
「あっ、入る入る♪マイアさんも入りますか?」
…えっ?うーん(リーアの事をチラッと見る)
少し考え事をした後に「お風呂」という単語を
聞いて反応し出した
「………あ♪お風呂!入ろう入ろう♡」
急に元気になったリーアが手をバタつかせる。
それを聞いたマイアは「じゃあ入りますね」
と言って2人共ルンルンでお風呂へ向かう。
カポン!!「はぁ〜……極楽極楽♪」
(リーアが使っていたドールハウスと
同じお風呂を新しく買ってきた。マイア達用に)
えへへ〜♪暖かーい!
「リーアと一緒に入るのは久しぶりだね♡
私も嬉しいよ。また一緒に入れて」
うんうん!!
肩が沈むくらいまで力を抜いてプカプカ浮いた。
マイアが少し微笑んでから豊に話しかけた
「うふふ♪人間さんのお風呂はこんなにも
お広いのですね。まぁ、私達からしたらですが♡」
あっ、そういえばマイアさんは
この世界に来て初めてお風呂に入りますよね!
どうですか人間界は慣れましたか?
「そうね。あまり外に出ていないので
まだ何とも言えませんが〜……
私達はお風呂という物がある事を
初めて知りましたわ」
えっ?お風呂を知らない………???
暖かいお湯に浸かったり洗う事は無いんですか!
「別に無いわけでは無いわ。
川遊びとかでしか私達は洗わないだけよ」
えぇ〜川で…ですか!?
何だか妖精さんがサバイバルしてる
イメージしか思い浮かばないよぉ〜(汗)
うふふ♪人間さんからはそう思うのですね。
(豊は疑問に思った事を次々とマイアに
聞いているとリーアは放ったらかしだった)
すると、リーアがお湯をバシャ!!
と音を立ててムッ!とした顔で
お風呂から先に出て行ってしまった。
あらあら???
「リーア、どうしたんだろう???」
まぁ…少しからかい過ぎたかしら。えっ?
(苦笑いをしながら口元に手をやった)
一方・・・
若奈が丁度リビングを出た瞬間にリーアが
飛び出してきた。
「リーアちゃん、もう出て来たの?早いのね♪」
(若奈をスルーして部屋に戻っていく)
「……んっ?あらあら。どうしたのかしら?」
数分後には豊とマイアが上がってきて
若奈に止められた。
「お風呂で何かあった?
リーアちゃんの様子がおかしいのだけど(汗)」
ううん、様子がおかしいのは分かるけど
こっちも原因が分からないの。
と返事を聞いた若奈は心配そうな顔をした。
「あら、そう?少し心配ね〜(汗)」
リビングで休んでいると木の精霊が起きてきて
豊が正座している所に体を倒した。
わっ!ソウちゃん、どうしたの?
………ねむぃと小さい声で言った。
「そっか〜しばらく外に居たから疲れたんだね♪
早く眠れるようにさすってあげるから」
と言ったと同時には背中をさすってあげた。
ドリアードの可愛らしい一面を見たものの
マイアは素で事実を言った
「ですが精霊様方は精霊カードが散る事は
そんなに珍しくはないので慣れてると
思いますし、何より精霊様の養分があるだけで
かなり充実した暮らしが出来てると思います」
えっ、あ…そうなんですか(汗)
豊が折角、優しい言葉を掛けてくれたのに
マイアが水を刺すように真面目に答えてしまう癖
を何度もドリアードから注意をされる
「…ムッ!そういう所ですよマイア。
何でもかんでも真面目に考え過ぎです!!
少し空気を読んで下さい(プンプン)」
あっ。あら、すみません精霊様(汗)
(自分自身の癖を分かってしてでも
思って気付いた頃には口に出しているそうだ)
ムスッとした顔から寝顔に変わった
若奈「キィちゃん、風邪引いちゃうよ〜
(精霊だから引かないけど)」
スゥ〜………スゥ〜…ソーちゃん(寝言)
少し前から疑問に思っていた事を若奈に聞いた
豊「そういえば、お母さんは
なんでソウちゃんの事をキィちゃんって
呼んでるの?」
えっ?何でって〜私が見つけた時が
木に横たわっていたからよ???
「…へっ?木=キィちゃん?!」えぇ、そうよ?
そんな単純な!!なっ!
まぁ〜キィちゃんは私と会った時は
かなりげっそりしていたし、
あんまり頭が働いてなかったのかもね☆
(私が付けたって事だけは内緒にしておこう(汗)
「じゃあ豊は何でソウちゃんって言ってるの?」
(今度は若奈が同じ事を聞いてきた(
えぇ〜!?私は特に知らないよ。
自分で言ってたんだもん!!
「私は草原のお花畑に住んでるソウちゃん」
って……もしかして草原のソウちゃん!?
あははは(笑)やっぱり♡
案外、ソウちゃんのネーミングセンスって…
そうだね。若奈「あはは(汗)」あはは♪
さぁ〜て(ボロが出ない内に帰らせないと)
そろそろ寝る時間よ、2人共。
あっ、そうだね。
それじゃあお母さん「おやすみ!」
おやすみなさ〜い♪
部屋に戻るとリーアとイーリスは
電気を付けたまま、就寝していた。
「あれっ?もう寝てる……みたい(汗)
あっ、そうだ。マイアさん!
昨日のいちごが余ってるから明日、
私が学校に行ってる間に出しておいてって
お母さんに伝えるから食べといてね♪」
はい、分かりました。
いちご…というものを初めて食べましたが、
とても美味しいかったですよ♡
うふ♪良かったです!!
マイア(学校とは……何をするのでしょう?)
豊が部屋の電気を消して
暗くなってから小さなベットと大きなベッドで
眠りについた。
翌朝・・・
んんっ〜!ふぁ………スゥ〜スゥ〜〜スゥ。
「もう朝だ、マイア!イーリスちゃん!起きて」
リーアが揺らすとマイアはすぐに起きるが
イーリスはまだ寝ていた。
しばらくすると外から「……ぁ〜!」
という声やガンガンと窓に音を立てて
窓の方へ目線を向けると
そこにはいつの日かに出会った猫が居た。
「あっ!!猫さんだ〜〜〜久しぶり♪」
窓に近寄ってガラス越しで擦り付け合う。
にゃあ〜!あはは(笑)また会えて嬉しいよ!
その光景を見ていたマイアは
ゆっくりと近寄って窓の鍵を両手で回した。
「あっ、リーアちゃん。
少しまどから離れて下さい、窓を開けますから」
えっ?…あ、うん(汗)
ガシャン!!と大きな音を立てながら
リーアは呆然としていた。
(なぜなら、自分は窓の開け方も分からず
魔法でしか通り抜けた事がなかったから。
すんなり開けられたマイアに少し嫉妬する)
「どうしたのリーアちゃん?開けたわよ?」
あ、うん!ありがとう(苦笑い)
猫さ〜ん、また会えて嬉しいよ♪にゃ〜お!
モフモフ!?(猫の背中に乗って撫で回した)
うふふ♡確かに可愛いわね!
マイアが猫の視界に入ると目線をズラす猫。
んっ?あら、どうしたの?
プィッ!プィッ!!プィッ!と横に首を振る。
どうしちゃったの猫さん???
マイア「私がリーアちゃんの友達でも
駄目かしら………???」
猫に探りを入れるように近寄ると
リーアが飛び付いて来た時の尻尾を振り回す
仕草がなくなり、だらーんとしていた。
(じっと見ながら猫を見つめるマイアと
少し固まり気味の猫が見つめる中、
リーアは背中でモフモフし続ける)
「じゃあこれはどうかしら♡」と言って
猫の顎を触ると目がニッコリし始めた。
ゴロゴロゴロゴロ。うふふ♪ここが良いのね!
少しだけ上がっていた背中も時期に低くなり、
警戒心が無くなった模様(尻尾を振る)
…あっ。ムー!!と今度はリーアが睨み付き始めた
(こんな良い顔してる猫さん、初めて見た☆
いやいや!違う違う(汗)
これは私じゃなくて……マイアなのにぃ〜)
少しションボリするリーアを見つめていた。
ガタン!!にゃっ?!にゃうぅぅぅ〜!
リーア「あっ、猫さんどこ行くの???」
物音を聞いた猫は驚いてしまい石塀を軽々と
乗り越えてどこかへ去ってしまった。
豊「…ふぁ〜あ(あくび)お、おはよう2人共……
今まで何してたの?それに窓開けっぱなしだし、
昨日開けたままにしたかな???」
あぁ〜うんうん。私達が開けただけだから
合ってるよ豊♪
豊を顔を見たリーアは再びウキウキし始めた。
マイアが少し首を傾げて豊に伝えた
「そういえば、人間さん。
昨日の夜に言っていた学校というものは
行かなくてよろしいのですか?」
と尋ねると豊は急に慌て出した!!
あっ、そうじゃん学校学校(汗)
ドタドタと足音を鳴らしながらカバンを
持ってリビングへ向かった。
「うふ♪騒がしい人間さんですね!」
う、うん。そうだねマイア(またションボリ)
私達も向かいましょうか、いちごが余っていると
あの人間さんが仰っていましたわ♪
そっか〜…いちご………いちご。
(ぶつぶつと言いながらリビングに連れてかれた)
リビングに着いてすぐに豊が廊下を飛び出す。
うわっ!あっ、ごめんなさい(汗)
大丈夫だった?えぇ〜平気だわ。
じゃあ私、もう学校に行く時間だから
リーアとお留守番よろしくね♪は〜い!(リーア)
2人はテーブルに座っていちご取った。
あ〜む♡(豪快な一口で口いっぱいに含む)
いちごをじっと見ながら周りを見渡す
マイアを気にせず頬張り続けるリーア。
イーリスが2階から降りて来ると
まだ眠そうに目を擦る。
「あぁ〜イーリスちゃん、おはよう♪」
おはようございますリーア!!
いちご食べる???
(前にここで食べた物ですね♪)
えぇ、私としてはまぁまぁ美味しかったので
お食べになりましてよ♡
「2人っきりで食べられるのでしたら
私は大歓迎ですわ♪」
2人???マイアも一緒だよ!
えっ?ですが、どこを見渡しても居ませんが?
(さっきまで居たであろうマイアの姿がなかった)
………へっ!!えぇ〜居ないじゃん!?
どこ行っちゃったのかな(汗)
「まっ!マイアはいつもの事ですわ。
自由奔放な所は誰に似たんでしょうね?」
(※リーアです)
一方イーリスが来るタイミングを
見計らっていたマイアはこっそりと若奈をも
欺きつつ外を出て行ったのだ!!
石塀まで飛びながら風属性のカードが
手に瞬間移動して
「風の力の根源よ、私にお貸ししなさい!」
小さなカバンから日傘を取り出して
風を傘に宿らせた。
(風魔法の色を纏わせた日傘を握りしめる!
豊の家の石塀は他の家と高さが異なっているので
それを足場にして助走を付けた!!)
飛んだと同時に傘を開き、風船のように浮かび
自然の風に流される
マイア「あら〜とても綺麗な街ですね♡
私達には大き過ぎますが、いつかローズの国も
こんな風に賑やかになって欲しいですね」
気分が良くなった所で友達と歩いていた豊を
見つけて頭付近まで近寄りながら傘を閉じる。
(急降下しながらも詠唱した属性ではなく)
「ゴールド=延棒+射程距離10cm(早口)」
棒が生成されて手に握られた。
(途端に豊のカバンの隙間に延棒を引っ掛け
その反動で中へと入り込んだ!)
「…コンジキ、ありがとうございます♪」
(空の所に金の精霊の姿がうっすら映る)
そんなこんなで学校に辿り着いた一同は
授業が始まった。
マイア(ふむふむ、なるほど♡
人間さんの授業は少し難しいですが、
学ぶ価値がありそうです!!
今日一日は退屈しなそうで良かったわ♪)
と前にリーアが座ったロッカーの上で
授業を聞いたり、ノートに書いたりと
かなり勉強熱心な一面もある。
(※前に豊から貰ったノートを使って書けている)
なるほど、ここはこうすれば分かるのですね。
とても分かりやすい先生で助かります♡
(数学の溝田先生)
「リーアちゃんは退屈と言っていましたが、
授業を聞いていれば退屈凌ぎにも
なりますのに………聞いても分からない!!
と言ってすっぽかすのは駄目だと思うわ。
帰ったらイーリス達にも教えなくてわね♪
マイア(ちなみに〜私は堂々と教室の後ろに
座っていますが、透明魔法で姿は完全に消えます
勿論!私が触れる物全て透明です。
前にリーアちゃんが折り鶴に乗って
色々と人間さん達を困らせたと少々顔が
引きずっていましたね。
私が触れると物が消える、リーアちゃんは
あの人間さんに加護を使ったから透明魔法が
薄れてしまった結果、物だけが浮いてる現象に
見えたとなります)」
授業が終わると次は体育の授業だった。
体育係「では、これから準備運動をしますので
整列して下さい!!」
は〜い♪(準備運動とは何でしょうか???)
音楽に合わせて皆んなが体を動かし始めた。
体を捻らせたり、体を前後に倒したり
途中でジャンプしたりと色々!
マイアは動いていないがノートにメモった。
(かなり上手な絵で再現させていた!!
頭も良く、どんなに難しくても数分後には
完全に解ける程の知識がある。
記憶力とデッサン力、解析+分析も可能!
※ポルターガイストの回はマイアが創太のテストを
書いてくれた。他の男子生徒を書いたのが2人)
生徒たちがグラウンドを2周走り始めた。
マイア「あら?人間さんも走るのですね♪
まぁ〜私達の場合は飛んでいますが、
うふふ♡何だか親近感が湧きます!
私も同行します♪」
一緒に2周を走った(飛んだ)
はぁ…はぁ……はぁ…息が上がる生徒たち。
「ふぅ〜久しぶりに体を動かしましたわ♪
生徒の皆さんには申し訳ないですが、
私はお先に休憩を取らせて貰います!」
(知識や技術があっても妖精は妖精だった)
ピロティの椅子にちょこんと座って
校庭を眺めていた。
「良いですね〜こんなにものどかな場所があって。
植物は仕方ありませんが、それ以前にも
人間会の世界は常に平和です。
母様はいつお戻りになられるのでしょうか?
(マイアの母親はある物を調べる為に
旅に出て行ってしまい、それと同時に
イーリスの母親まで調査に向かってしまった!
2人はその帰りを待っている。
その矢先にルーナは石化されてしまい、
リーア含めて3人の王女様は独りぼっちだ)
しばらく無言で眺めるマイアと体育の授業を
終えた生徒たちが続々帰ってきた。
そして最後辺りで豊達の声が聞こえた!
「ねぇ〜ねぇ美咲、詩音!!
そろそろハロウィンと文化祭の季節じゃない?
今年こそは、2人も一緒に仮装しようね!」
あぁ〜もう……そんな季節なんだね〜
全然、考えてなかった(汗)えぇ!?
来年こそはやろうねってあれだけ約束したの。
あはは………ごめんごめん嘘だってば!!
でも、屋外だったらアレだけど学校なら
思う存分出来ますよね♪
豊「そうそう、ハロウィンの日に文化祭がある
っていう事自体が一番嬉しいよね〜!」
まぁ去年は、仮装してるのにお化け屋敷って
どんな神経してるんだか(汗)
そ、それ〜本人の前で言います?(提案した詩音)
「結果的に驚かす側が驚かされる側になって
その騒ぎのせいで仮装出来なかったもんね〜」
詩音(まるで私が悪いみたいな気分)
はぁ〜……(あくび)
あっ。ほら、行かないと!
次の授業始まっちゃうよ?!
それもそうだね、急ぎましょう(汗)
ピンッ!(耳の音)ハロウィンとは何でしょうか?
図書室にて・・・
カタカタカタカタ……バチン!!
「この学校にパソコンがあって助かりました♡」
(※これは消えていません)
「ハロウィンは、お菓子を貰う為に
仮装をし民家を訪れる行事…なるほど♪
でも、私達は仮装というよりも
正真正銘の妖精ですし別にしなくても良いような。
後で聞いておきましょう♡」
それから倫理、科学、古典などなど
色んな授業を受けていきノートに記入するのも
欠かさず、徐々にページが埋まっていった。
そしてお昼の時間・・・
豊(美咲と詩音はそれぞれやる事があると
お昼を食べながら何かをするようです!)
「まぁいっか、私には関係のない話らしいから
1人でゆっくり食べようかな〜♪」
と呟きながら隣では大きなヤシの実を飲みながら
いちごを小さな口でパクパク食べている。
少しだけご飯を食べて水筒を飲み始めて
ゴクゴク…んっ?(なんだマイアか〜……)
って………ブーーー!!(吹いた)
ケホッケホッ!…ゔん。
「なんでマイアさんがここに居るんですか!?
あら、今頃気付いたの〜?
見かけによらず鈍感なのねあなた。
それに………そのいちごって朝の〜(汗)
「えぇ〜あなたが学校というものに行くと
言ったので、人間さんの学校を見学しに
来たのです♪」
(じっとマイアの顔を見つめる豊)
何ですかその顔は???
「ひ、暇じゃなかったですか?」
全然よ。むしろ良い勉強になりましたから♡
そ、そうですか(汗)
豊「リーアなんてあんなに暇だなんて
思わなかったんだもん!!」って言ってたのにぃ
本当に良い勉強になりましたか?
(豊がしつこく聞かれるのでマイアが
証拠を見せつけた!)
「コレが証拠です、何か問題でもありますか?」
と強い口調で行った。
すると「えっ!?凄い☆
今日の単元、あんなに難しかったのに
こんなスラスラ解けているんですか?!
えぇ〜♪それに私が前にあげたノートだ(笑)」
とあまりの反応に驚きを隠せないマイア。
そ、そんなに凄い事なんですか???
「うん!!物凄く凄い事だよ☆良いな♪
私も数学で良い点取れるようになりたいな〜」
褒めるだけではなく羨ましがる豊の表情に
圧巻させられていた。
先程の口調が和らいだのかふと、
マイアは自然と口に出していた
「まるでリーアちゃんとそっくりね♪」を聞いて
えっ、私がリーアとそっくり???
うふふ♪
マイア「実はね〜昔同じような事があって♡
あっ、勉強とか関係なくですよ?
私がリーアと初めて会った日を
時々思い出すんです。案外、運命だったのかもって」
フラッシュバック・・・
120年前の事(妖精の世界では)
「その頃はローズという国が出来たばかりであり、
妖精でも知っている人が少なかった!!
それのせいで幼いマイアは日々独りぼっちでいた」
(その姿は今のショートヘアーとは違い、
後ろツインテール(長め)にし顔立ちと雰囲気から
フワフワした子として可愛がられていた)
「アリシアとデザーシャはかなり前から
栄えており、2人の女王とあまり接点する事が
ありませんでした。
でも新しい国が出来たという通達を聞いた
ルーナは真っ先にローズへ招待状を送る事とした」
招待状が届いたという事で
マイアの母親「ヘイデル」はすぐに向かう事を
決意してマイアを王女として2人はアリシアへ
2人でアリシアの国を訪れた理由としては
・今後、どのような国にしていくか
どうかの偵察。
・それとマイアなりに自己肯定感を
意識して欲しいという親の願いとして
連れて来られた。
国に到着するとお祭り騒ぎで賑わっていた!!
(水紋の音、風の音、草木が揺れる音、
精霊の歌声、妖精たちの声などが奏で合う
その光景こそが国を作り上げられている)
幼きマイア「はあ♪凄いですね母様。
私も…いつかローズの国もこうして
賑やかになって欲しい……な〜(照)」
えぇ、そうね。2人でやっていきましょう♡
はいっ!母様♪
そんな仲良し親子の元に遠くの方から
声が聞こえてきた。
???「わぁ〜〜〜い!!風船だ☆頂戴!」
ひぃっ!(この頃は1人だったという事もあり
かなり臆病な一面があったマイア)
えっ、あら♡大丈夫よ、あの子だそうよ。
……あの子???
そこには「風船を貰う小さい時のリーアが」
(その姿は今のハーフアップ(セミロングくらいの長さ)
とは違い、2つの小さなツインテールの頭を
していた)
無邪気に「ありがとう!!」と言った後に
うふ♪ふふ〜ん(鼻歌)
水色の風船を持って城の方へ歩いて行く!
それを眺めていたマイアはクスリと笑った。
あはは♪あははは(笑)
あら、どうしたのマイアちゃん?
何か楽しい事でもあったかな〜
それに、もしかしたらあの子と気が合うのかもね♪
ここに来て良かったわね。うん!!
ヘイデル「マイアちゃんは何か欲しい物とか
やりたい事とかあるかしら?」
欲しい…もの?……やりたい…こと?
マイア(私はずっと1人で同い年の子とは
遊んだ事も誘って貰った事なんて一度もなかった。
でも、何かしたい!
したいけど何が良いの分からない………)
辺りを見回しているとある看板を見つけた。
「あっ☆母様、私!!髪切りたい♪」
えぇ?それは散髪屋さんだった。
(マイアの心境としては
アリシアに来てから誰にも注目されず、
普通に街中を歩けているという嬉しさの現れから
自分もありのままの事を伝えたくても
人見知りのせいで何も出来なかった。
そんな時、屋台にある風船を貰うだけで
顔や体で嬉しさの表現をするリーアの姿を見て
「自分の幸せの為に過ごしている事に
意味を成した事」がよっぽど大きかったのだろう)
(あんなに髪を切りたくなかった
マイアちゃんが髪を???
でも、殻を破ったのなら♡
お望み通りマイアちゃんの願いを
私は尊重するだけです)
ヘイデル「やりたいと言ったからには
バッサリ行っちゃおう!!」お、おぉ〜(照)
数分後・・・
後ろツインテールからかなり短いショートに
なり、かなり大人っぽく見える髪型だった。
(この時は毛先が真っ直ぐだった)
ヘイデル「あら〜前の髪も十分可愛かったけれど、
やっぱり短い方が私は好みかな〜♡
その調子で、色んな事にも挑戦できると
良いわね♪」
(頭をコクコクさせながら頷いた。かなり)
よしよし♡それじゃあ行きましょうかお城へ
2人はゆっくり歩きながら城を眺めて
上を見上げていると門番に止められた。
あんた、名前と国籍を教えてなさい!
「私は新しく出来た国ローズの
ヘイデルですわ。
ルーナ様から招待状を受け取った者です!!」
はっ!失礼致しました、どうぞお入り下さい。
はい、ご苦労様です♡
ヘイデルの後ろに隠れながら入って行くマイア。
(そこには綺麗な薄黄色髪で海のような瞳をした
女性、何でも仕事をこなせる完璧メイドさん)
???「お待ちしておりました♪
ローズの国の女王ヘイデル様。
私はマグナス・レーベルと言います
ルーナ様のお世話係兼メイドです!!
これから忙しくなると思いますが、
何かしら頼んで頂ければすぐにでもお仕事に
取り掛かれるのでよろしくお願いします!」
はい、よろしくね。こちらは娘のマイアです♡
マグナス「こんにちはマイアお嬢様♪」
……こ、こんにちは(焦)
うふふ。ごめんなさいね、少し人見知りで。
いえいえ、構いませんよ♪
マグナス「立ち話も何ですのでこちらへ」
大きな扉の王室にノックをした。
「ルーナ様、ローズの国の女王様が
ご到着致しました。
こちらのお部屋にいらっしゃいますか?」
………シーン。えっ?(2人)
はぁ〜…すみません少しだけお時間、
よろしいでしょうか?
えっ、えぇ〜特に休んでいる訳ではないので(汗)
「かしこまりました。
では、急いで呼んで来ますのでラヌラと
ご一緒にあそこにお席に座っていて下さい♪
すぐに戻りますので!!」
金色の羽でかなりのスピードで飛んで行った
は、早いですね(汗)
「そうなんです!マグナス先輩は飛行する速度は
メイドの中でもズバ抜けていますから♪」
へぇ〜私はあんまり早くは
飛べないので羨ましいです!
だよね〜☆
あっ、女王様に向かってタメ口を
使ってしまい申し訳ございません(汗)
「あら、良いのよ♡アリシアの皆様方が
信頼されているようにも思えますので」
そ…そうですか〜?では……アタッ!(お盆)
「駄目ですよ。女王様、自らお許しをされても
メイドはメイドとして振る舞わなければ
なりませんから!!
ヘイデル様、大広間にルーナ様がくつろいで
いらっしゃるので着いて来て下さい♪」
は、はい?
大広間に行くとかなり溶けていた(涼んでる)
「あっ、私から招待したのにごめなさいね、
私はルーナ・グレンダ・スアロミ・ルグナスです。
よろしくね新しい女王様。うふふ♪」
あ、はい。
ヘイデル(あれっ?想像してた人と全然違う!
てっきり棘のある人だと思いましたが、
意外にもお気楽な方でした(汗)
えっと〜私達も自己紹介をしますね!!
「私はヘイデル・フィオ・ヴィーナス
と申します。
そしてこちらが私の娘のマイアです♡」
コク………コク(恐る恐る)
あら〜それでは、私の娘と同い年かしら♪
えっ?と思わず2人は口に出して言った。
すると「ただいま〜お母様!!」
と先程の風船を持ってこちらに走ってきた。
あら、帰って来るのが早いわね?
それにまた風船貰ってきたの!?
これで今日、何個目よ(汗)「えへへ♪16個目☆」
もう(笑)「それにお金、忘れちゃって〜……」
えぇ〜!もう仕方がない子ですね♡(よしよし)
うふふ♪んっ?
今気付いたのか、マイア達の方をじっと見つめた。
この方々たちは〜???
ルーナ「新しく出来たローズという
国の女王様と王女様よ。
それにあの子はリーアと同い年らしいわ♪」
えっ!ホント!?
えへへ♡「お名前は何ですか?」
無邪気な笑顔を見せながらマイアに尋ねた。
「…え?えっと〜ま、マイア・ヴィーナスです(汗)
これ……からも会う機会が…あると思うので
な、仲良くして下さい(精一杯)」
うふ♪うん!良いよ、マイアちゃん!!
私は「リーア・アルグエル・セリーネ・ルグナス」
長いからリーアって呼んで!
ちゃん付けでも良いから一歩一歩進んで行こう」
はあ♪はいっ!!よろしくお願いします♡
手をブンブン振り回して喜んでいた。
うわっ、わぁ〜〜〜うふふ♪あははは(笑)
フラッシュバック終了・・・
そしてお昼頃に話した話は長くなってしまい、
あとの2限目を聞きながら授業をしていた!
豊は夕方になっても話を全部聞き入れた。
マイア「そういう事になりますわ♡
ありがとう、私の話を最後まで聞いてくれて」
い、いえ……何度かキャパオーバーには
なりましたが、とにかくリーアと出会えて
今があると言いたいんですよねマイアさん?
「えぇ〜その通りです♪
何やともあれ人間のあなたに聞かせた事、
私は話を熱心に聞いてくれる方は
リーアちゃんと母様だけですから。
本当にありがとう豊」
だ、だから〜私を人間呼びしないで
下の名前で呼んでくださ… えっ?えぇ〜!!
い、今!?豊って呼びました(汗)
はい?何か、都合が悪かったでしょうか?
いやいや!そういう事じゃないよ(汗)
もうマイアさんは真面目過ぎるんですぅ〜!
「???」
帰宅・・・
リーア「あっ!マイアだ〜〜〜☆
やっぱり豊と学校に行ったんだ!!
私も連れてってくれても良いんじゃん豊(汗)」
あ、あはは……ごめんねリーア。
学校に着くまで知らなくて気付いたら居たの〜…
イーリス「まったく。
まぁ〜別にマイアの事を心配した訳じゃないけれど
また機会があればすこ〜しだけ
私も連れてって貰っても良いんだからね!」
えぇっ?!そ、それは困るから(汗)
また変な七不思議の噂が出来ちゃうよ!!
リーア「ナナ」マイア「不思」イーリス「議会?」
そうじゃないよ!もう、お母さ〜〜〜ん!!
(家全体が映し出されて声が響き渡る)
「まぁ〜何もなかったんですからひとまず……」
と言ってマイアが軽くリーアのほっぺに
キスをした。
イーリス「なっ?!」豊「…えっ?」
あらあら♡可愛らしいじゃれ合いね♪
と冷静に言う若奈の言葉を聞いてから
マイア「では、私はお先に部屋に戻っています!
後は任せますね〜うふふ♪」
そう言ってピンク色の蝶の羽を広げて
ルンルン気分で戻っていく。
一同「・・・」
ききき…キス!?マイアに取られちゃうよ〜(焦)
イーリスは頭から湯気が出て
目がグルグルになった。
「うわ〜!?イーリスさん、大丈夫!!
それにな、何が取られちゃうんですか(汗)」
あっ……ぅぅ。またリーアとキスしたぁ〜(涙)
床で泣き喚く妖精1名ともう1人の妖精は
リーア「ねぇ〜ねぇ若奈、お昼の時に
真ん丸のフルーツがあるって言ってたけど
それっていつ食べるの?今!?」
アレは夕食が終わった後にデザートとして
食べるのよ。
だからまだ先かな〜♪えぇー…早く食べたい
とデザートの話を2人でしていた。
(※リーアは全然、気にしていない)
豊はイーリスを運んでてんやわんやしながら
看病をするのであった。
(ちなみに創太はカレンとの戦いの末、
疲労と風邪のコンボで学校を休んだ)