昨日は寒かったという話
ごきげんよう、ひだまりのねこですにゃあ。
昨日は寒かったですね……(首都圏の話)
私はねこですが、温度変化に弱いというお話。
◇◇◇◇◇◇
私は基本的に天気予報を見ない。
信頼を裏切られるのが辛いのと、気象予報士さんを恨んだりしたくないからだ。
そもそも天気予報よりも自分の感覚の方がよほど信頼できる。
空を見るまでもなく、空気の匂いや肌感覚でおおよその予報を済ます。
問題は住んでいるところと職場がかなり離れていることだろうか。
地理条件がまったく異なるので予測は難しいのだ。
私は温度変化に弱い。
寒いとじっと動かなくなるし、暑いとくたっと動けなくなる。
日中の温度変化がそのまま頭痛のレベルに比例しているので、季節の変わり目はとても苦手としているのだ。
昨日の朝。
うん……? これは寒くなるぞと直感。
いつもより厚着をして出勤する。
土日が暑くて半そででもOKだったせいか、周囲は薄着の人も多い。
くくく……愚かな。寒さに震えながらおのれの未熟さを後悔するがいい!!!
内心ほくそ笑むが、私は他人が薄着だと自分まで寒くなる超共感性体質だ。
もらい寒さに震える。くっ、厚着してくれ、私のために。
職場で困るのは、温度感覚の違い。極端な暑がりさんがいるのでいつも寒くて困っているのだ。
夏はガンガンにクーラーをつけるし、冬は暖房を極力つけようとしない。
厚着すればと思うかもしれないが、私は超共感性体質以下略。
「おはようございます」
「おはよう、今日は気持ちが良い陽気だね」
いや……めちゃくちゃ寒いんですけど? なんで薄手のシャツ一枚なの? 凍死するよ? 私が!!
その後、夕方からはさらに気温が急降下、冷たい雨と風のダブルパンチ。
だが問題ない。
私のパンパンのかばんにはあったかインナーが常にストックしてある。
さらに重ね着をして帰路に就く。
寒くはない、寒くはないはずなのだが、周りが寒そうにしていると私も寒い。厚着の意味がわからなくなってきた。
バス停へ着くと間が悪いことに目の前で行ってしまった。
あと5秒早ければ……後悔が私の心身を冷やす。
くだらないネタを思いついて一人笑いなんてしていなければ……。
黒歴史行き間違いなしのネタに震える。いかん……本格的に寒くなってきた。
雨風の中、次のバスを待つ。
「ううぅ……寒いなあ……」
背後から震えるような男の声が。
ちらりと目を向ければ20代~30代ぐらいの男性が隣に並んできた。
ぎゃああああ!? は、半袖Tシャツ!? しかも傘なしで濡れているだと……!?
さ、寒い、キミが存在しているだけで寒い。
「バス停に並んでいると思ったら北極であった。」
男はおもむろにポケットから何かを取りだす。
や、やめて、濡れたハンカチを首に巻いても暖かくないよ? しかも長さが足りないよ?
耐えきれず目を逸らすと驚くべき光景が目に飛び込んでくる。
靴下なしでサンダルかよ!?