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席替え①

「え~、それでは席替えを始めます。ここにある箱から紙を1枚取ってそこに書かれている番号の席に移動してください。番号は黒板に書いてありますので、それじゃあ出席番号1番からどうぞ」


今日休んでいる仲地さんの机に箱が置かれた。

仲地さんは毎日休んでて、来てもすぐ保健室送りで先生は「体が悪い」と言っているけど本当はいじめにあっているからだ。クラスのカーストップみたいなオーラを出している加菜実というやつが主犯で、仲地さんは髪はボサボサで清潔感なかったからそれが理由でいじめられたんだろうな。


先生はまるでらだの暇つぶしをしているように席替えの説明をしていく。

だが先生とは違い生徒は「○○君の隣がいい~」「あいつの隣だけは嫌」「また一緒になれたらいいね!」などと大盛り上がりではしゃいでいる。もちろん俺もどの一人で友達こそいないから一緒になんて言葉は出えてこないものの「○○君の隣がいい」という言葉とはあって今脳内で神様に必死にお願いしている最中だ。

生憎俺は最後から二番目の28番なので願う時間がたっりある。


(あの子がいい、璃紗さんの隣がいい!頼む神様。一生のお願いだ)

俺が心の中だけどあの子と言って恥ずかしがっている隣の席がいいと願っている人は、、、


「次は12番だな。12ばーん」


「はい」


ピクッ。


12番、それは俺の好きな人の番号だ。

成神璃紗、それが璃紗さんの名前だ。璃紗さんはこの学校のいわゆる美少女だ。

顔はまるで女優さん見たいだし、体型もいいし性格も陰キャのような僕にも優しくしてくれる。そんな璃紗さんを皆好きで、男子はもちろんのこと女子まで「レズになっちゃった」と好きになる人まで出てきた。


ジロジロ見すぎるのはばれてしまうので横目に璃紗さんを見ることにした。その横目に映ったのはミディアムの黒髪が小さく舞って、制服自由のこの学校でパーカはヤンキーやよくないやからが着て嫌な目で見られるのだけれど璃紗さんは逆に白パーカーが無邪気感を出していて、にっこりとした笑顔で箱のところまで「わたしのばんぅー」と可愛い声を出しながら小走りで走っている。


「可愛いな・・・」

思わずそんなことを言ってしまって聞かれてないか周りを見るけど気づかれてなかったらしい。


俺は璃紗さんを一目惚れで初恋の人にした。こういう時なんか凄い思い出で好きになったとかがいいのかもしれないけど生憎俺のは同じクラスになって可愛いと思ったからという平凡なものだ。


けど俺は、何も凄いことがない平凡に璃紗さんを好きになっている。


読んでくれてありがとうございますぅぅぅぅぅぅ。

1週間に1度投稿するかもしれないようなやつですのでお気に入りだけしてみなくてもいいですつつつつつつつ。

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