ウルトラファインバブル
「おい何でこんなモノが厨房にあるんだ」
日本人料理人が言った。
「テクノロジー」
フランス人シェフは答えた。
確かにヨーロッパの方が料理科学は進んでいる。
真空料理、極低温料理などいろいろな技術が開発さている。
そうかな、と日本人料理人は首をひねる。
えッ、彼は言葉を詰まらせ、
視点がそのモノのある1点に止まった。
「TOSHIBA・・・
トシバ、トウシバ、東芝・・・」
やっぱり東芝の白物家電。
どうみても洗濯機だった。
「ウォッシュ、クリーニング?」
彼はつたない英語を発していた。
フランス人はある程度日本語を解していたが。
「ノー」
フランス人シェフは大きく振る。
「ダシ」
「ダシ?」
「イエス、ダシ、コンブ」
フランス人シェフは答えた。
「フランスじゃあ洗濯機で出汁を取るのか」
日本人料理人は鼻で笑った。
「イエス、ウルトラファインバブル」
ナノサイズの泡で衣類の繊維の汚れを取れるなら、
コンブの出汁も良く取れるという。
フランス人シェフは洗濯機にコンブと軟水を入れ、
出汁を取ているのだ。
日本人料理人はそんなバカなと思った。
さきら天悟、そんなことあると思います。
アメトーーークの家電芸人を見て思いました。