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この世界のこと!

「では、ステータスの話はこれくらいにして、この世界の説明を少々。」


 神様曰く、この世界は4つの大陸があり、わたし達がいるのはレステ大陸アリエス王国の王都。

 1日は24時間、1週間は7日間、1ヶ月は30日間、12ヶ月で1年。閏年のようなものは無し。

 四季があって1〜3月は白の季節(春)、4〜6月は緑の季節(夏)、7〜9月は赤の季節(秋)、10〜12月が青の季節(冬)だそう。

 その他の感覚もだいたい地球と似ていて、慣れるのにあまり時間がかからなそうなのは救いである。


「この国では10歳になる年から学び舎に入ることが義務になっているので、リオさんは来年から学校生活も始まります。その前に細かい常識を知ったり、魔法も少し練習しておくと良いかもしれませんね。」

「おぉ〜!学校!楽しみだな〜!!」

「ご両親に説明していた時に、こちらでの職業は宿屋を、と伺いましたが建物はこのような感じで宜しいですか?」

「中を見て回ってもいいかしら?」

(心なしか、お母さんの目が光った気がする…!)



 そして、ここからお母さんのターンが始まった。



「部屋数は丁度良いんだけど、もっと大きさを工夫したいのよね。一人部屋、二人部屋も欲しいし。それに伴って1階の食堂もカウンターを設けて…あ、あと2部屋くらいはスイートルームと言うか、お風呂付きにしたいわ。共同浴場もあるけど、個別で入りたい人も居ると思うのよ。私たちの部屋も1階奥の部分と、そこから繋がって行ける離れをお願い。その離れも2階建にしてもらって、お風呂も欲しいわね。それを踏まえて、改修していただける?」

「は、はい!」


 今まであまり発言をしなかったお母さんから凄い勢いで要望が挙がり、少し動揺した様子の神様だったが、要望通り作り変えてみせた。



 しかし。



「また中を見せてもらうわね」

「へ!?」


「う〜ん、ここはもう少し広くして…。」

「はい!」


「光量をもっと欲しいわね。窓を多めに…。」

「これでどうでしょう?」


「いや、やっぱりさっきの方が…。」

「お待たせしました!」


「うん!完っっ璧!!ありがとう、お疲れ様!!」

「ハァ…ハァ……はひ、ありがとうございました…!」


 それを幾度となく繰り返すのは、結構しんどかったようです。



「あなたは?何かあれば今の内にお願いしたら?」


 この言葉を聞いた神様の絶望した顔を、わたしはきっと忘れません、マル。



 そして、そこからはお父さんの要望に沿って、畑を作ったり植物を植えたり。全部終わる頃には明らかにげっそりしている神様へ心の中でエールを送ることにした。



ーー南無……。



「それ、エールじゃありませんから!!」

「おぉ、ナイスツッコミ!」

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