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第十一話

特化ステはロマンだと思う作者です。それでも良ければお付き合いください。


「それじゃあせんせー。くれぐれも。くれぐれも! やりすぎて学校に行けなくなることが無いように気を付けてくださいね!」


「分かった分かった。も~心配性だなぁ。それじゃあ見てなよ! レベルを上げて直ぐにそっちに向かうからね!」


 全然話を聞かない残念教師はさておき、家に帰ってSSOの続きをすることにする。今度は先に甘めの菓子を食べてからプレイする事にする。あの地獄の様な頭痛をできるだけ軽減しておきたい。

 アニーは今日は他の初心者プレイヤーに向けて初心者講習のような物をするらしい。週に5日のイン。内2日だけが始まりの町での初心者の物色らしい。つまり、今日は一人でレベル上げだ。俺の場合、ウサギ狩りとも言うけど



~~~



 ゲームを起動させ、目を開くとそこは昨日と変わらぬ始まりの町スタートだった。町の外に出る…その前にギルドに向かう。依頼受けとけばお金ももらえるからね。ここら辺はやっぱガメツくいこうよ。意地の悪いお金の単位にあやかってね。


「なぁ! アンタ昨日あのTHE・冒険者って感じの人に個別指導されてた奴だよな! 今日はあの人一緒にいないのか?」

「ん? THE・冒険者ってアニーか? あぁ確かにそんな見た目だもんな…。残念。今日は俺以外の初心者プレイヤー達に講習会的なこと開くんだとさ」

「マジで!? 『兄ぃ』って事は兄弟でやってるのか。どうりで仲良さそうにやってた訳だ。講習会って俺も参加してぇ! なぁなぁ。どこでやってるんだ?」


 なんか今ちょっと違うニュアンスで伝わったような……。いや俺もアニーマジ兄ぃってふざけてた事あったけど。


「確か冒険者ギルドで人集めするらしいぞ。俺もギルドに用事があるから場所が分からないなら教えるけど」

「助かるわ! 俺は【オッティー】ってんだ。弟君もギルド行くってことは、やっぱ兄貴さんの手伝いとかするのか?」

「いや、単に依頼を受けるだけだよ。今日は別のプレイヤーを物色したいんだと。言い遅れたけど俺は【メイ】。よろしく。それとアニーってのはプレイヤネームで、別に実の兄弟って訳じゃないんだけどな」


 そんな感じでオッティーと共にギルドへ向かう。行く途中で、このゲームについてや自分の知ってる事を話したりした。LP全損のことを言ったら驚いた様子だったけどむしろテンションが上がった感じだった。メンタル強いね。


「つまりはノーコンティニューが絶対条件なんだろ? 燃えるじゃねぇか! そうだメイ。昨日結構経験値稼いだんだろ? 俺、剣士系のジョブがあったらやろうと思ってんだ。今度一緒にパーティー組もうぜ!」


 う~ん。俺も短剣で一応前衛だし、アニーも剣士で今のところ前衛多すぎなんだよな。出来れば盾役か後衛が欲し……いや、後衛はまだいいや。残念教師が湧いてくる。


「そうだな。その時は厄介になるよ。ただ、俺は紙装甲の短剣使いやってるから、タンク役とかが見つかったらにするよ。それまでは基本ソロでやってると思うから。……着いたな。講習会、頑張れよ」

「おうよ! じゃあまた会う時までな!」


 そう言ってオッティーと別れた。活発でテンション高かったな~。結構運動神経もありそうな印象あったし、剣士として成功できんじゃね? こりゃアニーも喜ぶな。

で、俺は俺の依頼をっと。ギルドの中の酒場の方を見ると、アニーを中心にたくさんのプレイヤー達が集まっていた。まずは話から始まってるらしい。邪魔するのも悪いし、軽く手を振って受付の方へと向かう。


「冒険者ギルドへようこそ!」

「すいません。ウサギの討伐の依頼を受けたいんですけど」

「承りました。こちらが依頼証です。」

「ありがとうございます」

そういって依頼証を受け取り、町の外へと向かう。にしても受付嬢さんNPCなんだよな。流暢な受け答えだったな~。


~~~


「っよっと! よし、これで25体目だな。」


 町の外を歩きつつウサギを狩る。既にウサギだけなら気負わずとも楽々できるレベルまでになった。突っ込んできたところをキャッチするだけだからね。暴れるウサギの耳を押さえつつ、短剣で首を掻き切る。

 すると普段よりも大きな被弾エフェクトを飛ばしてウサギは倒された。たぶんクリティカルが出たんだろう。火力の少ない短剣で一撃で終わらせることが出来るのは驚きだ。クリティカル補正は大きいのかもしれない。

 本日25体目のウサギを倒したことによって、今の俺のステータスはこうなっている。


【メイ】 Lv.21

ジョブ:短剣使い

HP 10

MP 10

STR 5

DEF 5

INT 5

AGI 14

DEX 36

スキル数:4

補正詳細▲



 こんな感じでずっとDEXに振ってきている。普通はSTRとかに振るんだろうけどこれには理由がある。アニーは気のせいって言っていたけど、DEXに振る度に少しづつだけど身体の動かしやすさが変わってくるのだ。最初は脳波の読み取りとやらに慣れてきただけかと思っていたけど、ウサギを捕らえるときの手の動かしやすさが微妙に違う。

 ぶっちゃけ俺はウサギ狩りにおいてSTRとかDEFとかは全部、極端に言えば必要としていないからずっとDEXに振っていた。だからバランス良く均等に振っていたアニーや保身や火力を優先したタンクや魔法使いとは違い、大幅なDEXの変化に気付けたんではないだろうか。


 ウサギの突進一つでもHPの半分近く吹き飛ぶ耐久にクリティカルを出さない限りウサギを倒すのに複数回の攻撃が必要な攻撃力。だけど、ウサギ相手なら避けて捕まえて死ぬまで切ればいい。そしてDEXに振る度に動きは冴えていく。あとたぶんクリティカルも出やすくなってる。何が言いたいかというと、DEXさえありゃどうにかなんじゃね?


 もしかしたらこれはとてもすごい事を見つけてしまったのでは無いだろうか。


 これがこの先DEXに振っていけば振っていくほど動きが良くなるならマジで器用特化のままでもいい気がしてきた。それにおまけに新しく得たスキル。これを説明すると


【兎狩人】

勲章スキル。ウサギをそこそこ倒したものに与えられるらしい。ウサギを倒すときSTRとDEXが微増する。


 勲章スキルってのはパッシヴスキルと同じものらしく、何かしらの功績をあげると得られるっぽい。勲章という位だから何かしらの意味があるんじゃないかな?

 これはウサギと戦え=DEXを上げろっていう神の思し召しだろう。しかもそこそこ倒した者って事は倒した数によって更に効果が高いものが貰えるんじゃないだろうか。


とりあえず行けるところまではこれで行こうと思う。



次は明日あたりに出せたら出します。


12月13日

勲章スキルについての部分をちょっと書き換え。

字下げ行いました。

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