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閃光のライトロード

早朝、俺は猛スピードで走っていた。

理由は一つ。遅刻しそうだからだ。

「だぁくそ、何で寝坊なんかしたんだ俺……」

そう叫びながら曲がり角を曲がった時だった。俺は曲がった先で少年とぶつかってしまった。

少年の持っていたバックから荷物がばまかれる。

「悪りぃ」

ぶつかった事を謝り、俺はすぐに少年の荷物を拾っていく。

 まったく、今日はついていない。

「大丈夫か?」

少年の荷物を拾い終えバックに全て入れると、少年に渡した。が……

「今、俺のバックの中に何か仕込んだな?」

「はい?」

訳の分からん返事が返ってきた。

 なんか最近こんな返事ばっかり聞いてる気がする。

「だから、貴様は今俺のカバンの中に何かしらの物を仕込んだのだろうと言っているのだ!!」

「いや、意味わかんねぇから。そんなことするわけ無いだろう……てか何かしらの物ってなんだよ!!」

「貴様さては組織の人間か? それならば、逃がすわけにはいかん!!」

そう言うと少年はブレザーの内ポケットの中から,短刀(模擬刀)を出して俺に構える。

「我が愛刀,光雷剣(こうらいけん)の錆にしてくれる!!」

いや、もう話がかみ合ってねぇよ。てかこいつも中2病かよ!!

何かもう最近俺の会ってるやつみんながみんな中2病なきがする……

「待って閃光のライトロード!!」

俺と少年の間に突然夏川が出てきて、俺を守るように大の字に体を広げた。

「どいてくれ、狂乱のミサよ。組織の手先となったその少年を俺は殺さないといけない!!」

「彼は組織の人間では無いわ!!」

二人の会話は荒々しくなって行く。

(何だ、この茶番……突っ込みどころが多すぎるだろう!!)

どんどん熱くなる二人に対し,俺はすでに冷え切っていた。

「何を言っているんだ狂乱のミサよ。騙されるんじゃない!!」

「彼の名前は神殺しのレイ。私たちの仲間じゃない……忘れたの?」

二人はどんどんヒートアップしていく。

俺はそんな二人に気づかれないように,俺は学校に向かった。


ちなみに学校には間に合ったかって?

そりゃぁ、ご想像の通り。遅刻だったよ……


放課後。昨日のこともあったせいで、俺は素直に夏川と部室に向かっていた。

部室前に廊下に出たとき、俺は部屋の前に今朝の少年……閃光のライトロード……城道仁がいたのに気が付いた。

「待っていたぞ。神殺しのレイ!!」

仁は俺を見付けた瞬間に大声で叫んだ。

「いや、何なんだよ……」

「俺と戦え!!」

うっわぁぁ~中2病

「貴様ら世界を滅ぼそうとする者を倒すのが我が使命! 閃光の名の下、貴様を倒す!!」

そう言って光雷剣(こうらいけん)を取り出して構える。

「さぁ、貴様も武器を取れ!!」

いや、武器なんて持ってるわけねぇし。お前が異常なんだよ!!

そう思っていると、横から夏川が「あなたの力を見せてやりなさい!!」的な目で俺を見ながら退魔刀(模擬刀)を差し出してきた。

どこに持ってたんだよ! その刀!?

 もう、やるしかないようだ。

「何なんだよ……まったく仕方ねぇなぁ……ほら、来いよ」

俺は夏川から退魔刀を受け取り、構えた。

「いくぞ、雷電流刀争術・閃光・閃斬線!!」

訳のわからん大仰な名前を発しながら、仁が俺に斬りかかって来た。

「やぁ、やぁ、やぁッ!!」

名前のわりには全く持って地味な攻撃だった。

(剣技どころかチャンバラじゃねぇか!)

まぁ、だいたい分かってたけどね……

俺はそのチャンバラ剣術をすべて退魔刀で

らう。「こうなれば奥義を使うしかないようだな……」

数回打ち込んできた後一度間合いをとった仁がつぶやく。

はいはい。奥義ね、奥義。

「雷電流刀争術奥義・閃光・龍閃光!!」

閃光とは名ばかりの素人丸出しの一撃が繰り出される。

俺は仁の光雷剣を退魔刀で軽々と払う。

払われた光雷剣は仁の手から離れ、中を舞、地面に落下し……折れた。

こう見えて俺は剣道2段だ。チャンバラレベルなんて相手になるわけがない。

「はい。お終いな……」

そう言って俺はマンガの様に唖然とする仁と、「かっこいい!」などと大喜びし続ける夏川を無視して部室の中に入って行った。


次の日の朝、俺はまた仁と出会った。

どうやら、通学中の俺を待ち伏せしていたらしい。道のド真ん中で仁王立ちしていた。

「神殺しのレイ、もう一度戦え!! 俺のこの、新しく生まれ変わった光雷剣……“改”と!!」

新たに買ったのであろう模擬刀を俺に突き出して叫ぶ。

近くを通っていた女の子達がそれを見てクスクスと笑っている。

(どんだけ中2病なんだお前わぁぁッ!!)

俺は叫んだ。


こんにちは、細鐘レンです!

中2病な野郎共第4話、いかがだったでしょうか?


さて、この話何ですが作者的には色々あった話でした。

というのも、前回某サイトでこれを連載していた時にこの話を読んだ友達が「模造刀が壊れるかぁ~?」と言われ、その日からその事でよくいじられました。

「なぁ、なぁ模造刀を剣道初段が弾いたらどうなるの(笑)」て感じに……


この話でいじった諸君、模造刀は剣道初段が弾いても折れません。

この話はフィクションです。


そんなこんな(?)で今回はこの辺で。

それでは!

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