第六話『草原より本の町にて』
本当は、一刻も早く帰りたいよ。でもね、こっちの未来に少し興味があるの。
ある草原で、ひたすらに歩いていた。ここはナイル草原という広大な場所。
しかし、別名本の町と呼ばれる場所、ケティルスに行くにはここを通らなきゃ行けない。なんで行かなきゃ行けないかって言うと、自分の世界に戻りたいから。
あたし実は過去からきた人間なんだけど、ある変な本を読んでしまったせいで未来に来てしまった。そのため、本のせいで来たんだから本を使って帰ろうということになった。だから本の町に行くわけ。
「んもぉー、いつになったら着くのよぉ・・。」
誰に言うわけでもなくつぶやく。いい加減疲れたのだ。
すると前方からガサッっという音。
「え・・?誰かいるの??」
あたしは不思議に思い、自分の背丈ほどもある草を掻き分け音の正体を探した。
そしたらまたガササッとさっきよりももっと大きな音がしたのだ。
声はしない。・・音だけ。
もしかしてモンスター・・・?
イヤな予感。そして草を未だに掻き分けていると、ついに音の正体を見てしまった。
「きゃあぁぁぁああっぁぁぁ!!やだぁぁぁぁ!!!」
犯人はなんと予感的中!モンスターだった。
それも虫の・・。
「な・・気持ち悪っっ!!」
まるでいもむしのような容姿の持ち主。しかし、大きさは違う。なんと全長一メートルほど。
どうすることもできず立ち尽くしていたら、そいつがなんと近づいてきた。
「ちょっと!来ないでよバカッ!!」
思わず顔(?)の辺を蹴る。そして相手がひるんだところですかさずナックル(素手で殴っても手が痛くならないようにつける道具)を装備し殴る。
しばらくピクピクしてたけどやがて大きな音をたてて倒れた。
「よっしゃぁ!倒しちゃった♪」
上機嫌で叫んだ。
まぁ・・ずっとその気持ちの悪いモンスターのそばにいるわけにもいかないでしょ。とりあえず適当に進んでみた。カンでね。
やがて、ちょっと小さめの町が見えて大きくきれいに整備された道に出た。
*
壁一面に本が置いてある図書館。著者名別に整頓された本屋さん。そして、なんと一軒一軒の家に百冊以上は本があった。
「わぁ〜〜、これなら見つかるかも!」
期待に胸を膨らませ、まずは図書館へ。
これからどうやって進むか、かなり困ってます!
一人旅。の方ももちろんですけどアリアの方も困ってます。がんばらなきゃ〜〜!!