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懐かしさは突如こみ上げてくる

前話に手間取っていたんです…


続きは出来てました。

side:死神


「さて、そろそろ帰るか」


さすがに長居し過ぎた。

巡回の時間のようだ。

足音が近づいて来ている。


「……行っちゃうの?」


「明日また来るからもう勘弁してくれ」


魂を狩りにな。

しっかし、この2時間の間に俺はどんだけ精神力を削られたんだ……?


「ふーん……暇なんだね」


「……()んのやめようかな……」


わざと聞こえる程度の声で言った。


「え……嘘です、冗談だから明日も来てください!」


ものすごく取り乱す千夏。

くくく、初めてこいつに勝った気がするな。


「冗談だよ」


俺は微笑み千夏の頭を少し強引に撫でながら言った。


「そうだよね、しぃ兄は嘘はつかないもんね」


相変わらず喜怒哀楽の激しい奴だ、この2時間の中でどれだけ表情が変わった事か…。

つーか、俺が嘘をつかないって自信が何処から来るんだよ。

……まぁいいか。


俺は千夏のベッドから離れ、後ろ手に手を振りながら言った。

「じゃあな千夏、また明日。」


「じゃあね、しぃ兄」

俺は千夏の声を聞きながら身体を透明化し、

千夏の病室の扉が開くまで待ち、開いたのを見はからって病室を後にした。





10月10日、今日千夏は死ぬ。


俺が狩るからだ。


今日までの1ヶ月間幾度となく繰り返してきた事だ、今更迷いも躊躇もない。


だが、一つ気になる事がある。


いつもなら死因の欄に事故死や出血死といった具合に書いてあるのだが、

千夏のは空欄で何も書いてなかった。


つまり、千夏の行動によって死因が変わるという事だ。


昨日結構話したが、今日千夏がどういう行動をとるか結局よくわからなかった。


そもそもあの小悪魔がどんな考えで動いているかを男の俺が理解できるわけがない。


今思えば厄介な仕事が回ってきたかもしれないな。


だが、千夏と話をしていたあのとき、俺は「人間」だったころを思い出せた。


主観的には二年から三年弱の太く短い旅の日々。


その中で数え切れないほどの物を得て失った。


そんな旅の日々を過ごしていた俺にとって、その時間はとても貴重だ。


千夏との会話で、俺は短い間だったが「人」として必要なものを取り戻した。


そんな気がする。


side:死神 Fin

珍しく一か月以内の投稿です。


部活ですごい無茶ぶりをされたものでして…


夏休み中に一作品仕上げて提出とかwww

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