居るべき場所に
side:死神
それから少しばかり立ち話をした。
千夏としたような自己紹介を少し詳しくしたような内容だ。
焔さんが振ってくる話は、千夏に対するモノが多く、かなり偏ってた気がするが……。
途中で千夏を病院内健康精密診断に連れて行ってた夏帆さんも交じって焚きつけてたし。
「それでは俺は御暇させてもらいます」
現在時刻八時ちょうど、定時連絡の時間を一時間経過している。
「今日は……家に泊まらないかい?
君とはもっと話がしたい、酒でも飲みながら」
「すいません、未成年なんで御遠慮します、それに待っている人もいますので」
酒には魅かれるが遠慮する。
だが、さすがに二日も定時連絡なしで帰ってくるのも遅れてるんだ、
アイツ絶対怒ってるって……。
「そうかね、それはとても残念だ」
「ええまったくね」
焔さんと夏帆さんの両名共残念がる、どんだけ気に居られたんだ……。
だが二人の眼光が一瞬鋭くなったのを俺は見逃さなかった。
怖ぇ、マジで怖ぇ。
「明日、とは言えませんがまた会いにきますよ」
多分次に会うのは千夏の寿命が尽きる時だろう。
「そうかい、じゃあよかったらこれを持って行きたまえ」
名刺を差し出す焔さん。
「ありがたく頂戴します」
受け取り胸の衣嚢に入れる。
「では、千夏には宜しく言っておいてください。
あ、千夏が着ていたフードは差し上げますので自由にお使いください。」
そう言うと俺は病院に背を向けて歩き出す。
俺の居るべき闇の世界に帰るために。
side:死神 Fin
この後書きを書くのがつらくなってきた。
コ「じゃあ、元の戻したらいいです」
それはそれで色が無いだろうが!!
「そんなの知らないですよ」
そうか…今回は俺がやるか。
次回、帰還後のそれは…
お楽しみに