超越した死
これからは火と木を除く偶数日に原則更新します。
side:死神
千夏の前に刺してあったナイフの柄を握り―――
「解除」
―――解除の呪文を唱えて抜き、ホルスターに収める。
「もういいぞ、千夏」
千夏の頭を優しく撫でながら言った
「……うん」
耳から手を離し、目を開く。
「?さっきのおじさんは?」
「死んだ、いや……狩り獲った」
簡潔に言った。
「そう……しぃ兄!」
何か聞きたそうな声色だ。
「何だ?」
「千夏も……今日狩るの?」
やはりそこが気になる……か。
「なぜ今日狩ると思うんだ?」
疑問を疑問で返してやった。
「しぃ兄が……すごく急いでてたし、
本当ならさっきのおじさんに、殺されるはずだったんでしょ?」
鋭いな、恐らく違う可能性の今日ではそうなるはずだったんろうな。
「お前はどうされたい」
「どういう、意味?」
「俺が『お前を狩る』と言ったらどうするつもりだ?」
「千夏は……逃げる、かな」
俺は大剣を抜き千夏の鼻先に当てる。
「俺から、逃げれると思うか?」
真剣な口調だ、冗談の成分なんて無い。
「逃げ切れるよ、絶対に!」
「なぜそう言い切れる」
「しぃ兄は、千夏を助けてくれたから。
優しいしぃ兄は千夏を狩れない」
断言しやがった、面白い子供だよまったく。
「じゃあ祈りな。
俺がどういう行動を取るかをな!」
俺は大剣を振り上げ―――
「!?」
―――地面に突き刺した。
「悪かったな、ちょっとした意地悪だ。」
笑って言った。
自分で助けた命を簡単に狩ってたまるか。
「しぃ兄~、心臓に悪いからやめてよ~」
地面に両手を付け少し涙目で千夏は言った。
「俺はお前の代わりにあのおっさんを狩った。
それで俺はお前を狩る意味も理由もなくなったのさ。
お前は死を超越したんだ」
「……え?」
「簡単に言えばお前は死なないって意味だ」
千夏の顔がパァー明るくなった。
「本当!?」
「ああ、本当だ。
俺は嘘はつかないんだろう?」
「……しぃ兄って意外と根に持つんだね……」
「よく言われるな」
「ふふ」
「ははは」
いつの間にか俺達の顔には笑みが浮かんでいた、
心からの笑みが。
side:死神 Fin
死「なんで更新日にちを変えた?」
火、木に塾があって更新が困難だからだ。
「最初からそう言っとけよ・・・」
いけると思ってたんだよ・・・
「予定は未定か」
まさにそれだ。
本当ならもう少し行く予定だったんだが時間の都合で更新不可になってしまった。
「友人に嘘言っちまったな」
クソおお、今度の土曜日に二話ぐらい上げてやる!!
「まぁ、頑張れ。
俺は見といてやるから
次回、はじめては…
お楽しみに」