第1話
ぼくはなぜかこないだ皆に回したチェーンメールが気になり
内容が本当にあったかどうか調べてみることにしてみた。
本当に少しの好奇心だけだった。
ほんの少しの。。。。
その日、学校帰りに近くの図書館により昔の新聞、インターネットを調べ帰った。
帰り道少しドキドキしていて回さなかったったら死んでいたかもしれないという恐怖心にあおられた。
まさか本当にあった話なんて思ってもみなかった。
「世田谷区で佐藤 優菜さん(12)出火で死亡。。。。」
誰かが昔の未解決の事件をチェーンメールにしたとも考えたが、ぼくはもう少し冒険してみたかった。
次の日は土曜日で部活もなく休日だったので
4年前の現場まで行ってみることにした。
親には友達と遊んでくるとか適当に言って本当のことは言わなかった。
ぼくは刑事気分を満喫していた。
一様ぼくの中では
「佐藤 優菜さん殺人事件」
となっていた。
チェーンメール通り本当に殺人事件かどうか分からないが
とにかくぼくは普通すぎてぱっとしなかった現実を少しでもいいから変えたかったのかもしれない。
ぼくの家から現場の家があった所までは電車で35分ぐらいのところで以外にも近かった。
駅を降りて歩いて10分ぐらいで4年前家があったと見られる場所についた。
4年前の跡地はそのままなのか草が伸びきっていてぼくの背丈ほどあった。
隣の家に住んでるとみえるおばあさんが外に出て掃除をしているので話を聞いてみる事にした。
やはり内心は「聞き込み」という刑事気分だった。
話を聞いてみるとやはりドラマのように大きな情報は得られず、ぼくは少しがっくりきた。
ぼくはもう少し近所の人に話を聞こうと思い現場の家までもどった。
するとぼくと同じぐらいの年の女の子が立っていたので何か知ってるかと思い、話しかけてみることにした。
「あのー」
彼女は振り向きぼくの目をじっとみてから
「なにか?」
と言った。
彼女は髪が長く目がくりくりしていてスタイルもよく、ぼくの好みにぴったりだった。
いままで一目ぼれなどしたことがなかったがこの時初めて一目ぼれをした。
彼女は可愛いというより美人系で、声が透き通っていて少し寂しそうな目をしていた。
「あ、いえここに何か?」
「いえ、別に・・・・・」
少し間があいてから彼女の方から
「ではもう帰りますので」
と言ってきた。
ぼくは彼女ともう少し話したかったが引き止める事さえ出来なかった。
駅に行きキップを買い、家に帰った。
姉は帰ってきており
「どこ行ってたの?」
と聞かれたので
「ん。友達の家」
とまた適当な嘘をついた。
なんとなく本当の事を言いにくかった。
家に帰っても彼女の事を忘れる事は出来なかった。
思い出しただけで胸がドキドキした。




