表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30/33

統合失調症で障害年金を申請することに

主人には障害年金3級が認可された。


移植をすると障害年金対象者ではなくなると聞いていたが、クレアニチンの数値が基準をクリアしていたので、ギリギリ移植前の状態で審査が下りた。


2年間は障害年金がもらえた。


残業が出来なくなった分の補填にはなったのだった。


障害年金は精神病でも下りることがわかったので、私も対象になるのではないかと思った。


しかし、初診の証明が出来るかが問題だった。


セレネースで落ち着いた私は、電話で実家近くの大学病院に私のカルテが残っているか確認を取った。




とぎれとぎれではあったが再発するたびに来院していたのでカルテは残っていた。


それで初診日を確定する受診状況等証明書を書いてもらうことが出来た。


診断書については腎臓の手術をした大学病院に書いてもらった。


病名は統合失調症で陽性反応も含めて重い症状で書かれていた。


私は自分の病歴を記入する病歴・就労状況等申立書を書いたが、あまりにも病歴が長いので、5年ごとに区切って書くように指示されてそのように書いた。


年金事務所では何度も書き直しを指示されていたのでパソコンで書いたものを切り貼りした。


そして、障害年金2級の承認が下りた。




これからは、定期的に病院に通い、自分の判断で薬を止めるわけにはいかなくなった。


リスパダールが使えないために、体調も低空飛行のような状態でうつのような症状も残った。


趣味だったガーデニングもやる気が起きず、家の中も荒れて行った。


主人も息子も気を使ってくれて、私に無理な負担をかけないようにしてくれた。


主人は会社に復帰して以前と同じように仕事をしていた。


今度の部署は出張などがないので、その点は気が楽だった。




私の方は仕事を辞めた。忙しい仕事についていく体力は残っていなかった。


家に閉じこもり、社会労務士の勉強などをしていた。


障害年金を受け取り続けるためと他にも障碍者としての権利をきちんと受け取るためだった。


腎臓ドナーと言う立場を理由にして在宅で複数の病気を抱えている人が対象の特別障碍者手当という新しくできた手当金ももらえることになった。


家計簿アプリを使って資産管理をし、投資にも挑戦していた。




その頃になって主人が思いがけないことを言ってきた。


「俺、前田さんに会ったよ。名刺ももらってる。」


「庭に出ていた恵美子ちゃんを見ていたそうだ。」


「その時に10年間はこのことは秘密にしておくという約束になっていたんだ。」


「もうそれくらい経つからいいだろうと思って。」


「自分の気持ちを確かめたくて来たと言っていたよ。」


私はそういえば庭に出ていた時に変な声を聴いていた。


「奇跡だぁ。何にも変わっていない。」


「本当にそのままだぁ。」


私は声のする方へ行ってみたが誰もいなかった。


あの時に来ていたのかなと思った。


「連絡先を聞いているよ。知りたい?」


私は断った。今更会っても何にもならない。


「向こうはそろそろ定年かな・・。」


最後まで私たちは縁がなかったのだった。




主人は障害者1級で治療代はどんなものでも無料になった。


バスや電車も介助者がいれば半額になる。


ガソリン券も一年分もらえて指定のガソリンスタンドで給油が出来た。


障害年金の方は移植して数値が良くなったので2年間しかもらえなかった。


私は障害者2級になった。障害年金の等級がそのまま採用された。


2人とも障害者として暮らしてゆくことになった。




そんな中、母に痴ほうの症状が出始めることになる。


弟夫婦から連絡が来た。


そして私は様子を見るため、弟のうちに向かったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ