第三話 魔法はロマン
王国暦395年俺は2歳になった。
だいぶ顔つきがはっきりしてきた。顔はそこそこカッコいいという自信がある。髪は前世と同じ黒色だ。
父は赤色母は金髪なのにと思い両親に聞いてみると
髪の色が必ずしも遺伝するとは限らず、ご先祖様の誰かが同じ黒髪だろうと言っていた。
特に病気にかかることもなく、次男のラウドと遊んでいた。
長男は学園の休みにたまに寮から帰ってくるがあまり話した印象がない。やはりハルフォート家を次に継ぐものとして忙しいのだろう。
2歳になったおかげで部屋から自由に出て良くなり、良く書斎にこもって勉強している。
なんの勉強だって?
『スライムでも出来る魔術教本初級』
魔術のことだ。
魔術は火、水、風、土、光、闇、無属性、7個があるという。
まずは家でも使える水の魔術から始める。
俺は本の通りに右手を掲げ、
「汝に水の加護あり、水よ舞い踊れウォーターボール」
俺の目の前10センチほど水の塊できた。
「これが魔法かあ」
感動し丸い水の固まりを眺めている。
「あっ」
気を抜いた瞬間、維持できなくなり割れてしまった。
何回も繰り返し魔法を使って遊んでいると
急にまぶたが重くなりそのまま眠ってしまった。
すると何故か自分のベットにいた。
どうやら母が書斎で眠っている俺を見つけ、ベットで泣かさせてくれたらしい。
『ザーク、魔法を使う時は私と一緒にやること。もう危ないのでこんなことしちゃだめよ』
と少し叱られてしまった。
それからは母が魔法を教えてくれた。
しかし魔力は相当多い方らしいが魔力を放出するための穴が少ないため、初級魔術しか使えないらしい。
俺が落ち込んでいると
母は『6歳になって教会に行ったらスキルがもらえるのもしその時に魔力操作を手に入れたらあなたも強い魔術が使えるわ』
といって励ましてくれた。