表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/73

ゲームの始まり。

インカメで撮影すると、ローディングが始まって、クルクルとさっきの白いフワフワな、うん、綿菓子みたいな生き物が回ってる。

クルクル、クルクル、あれ?さっきの比じゃないほどの長いローディング。何かのバグじゃないかと思うほどクルクル回っていた。

うちのWi-Fiが弱いのが原因なのか古いスマホを使っているから良くないのか…。

待つこと数分…。

その間に今さらなのだが、どんな話か全く知らなかったので、さっと説明文に目を通す。

簡単に言うと『運命』を信じているヒロインが『運命の人』を探すお話みたい。

まぁ、乙女ゲームにはありきたりと言うかもうストーリーよね。

私がインストールしてるソシャゲは、時間潰しにはもってこいのパズルゲームと、アイドル達のライブを画面に流れてくる音符をリズムに合わせてタッチして楽しむ、俗に言うアイドル育成ゲームを二つ入れてる。

何だろう、スマホゲームはただの時間潰しのため頭を使わずにできるのが一番いい。

なので、こう言うシナリオタイプの恋愛アドベンチャーゲームはあまり得意では無い。


わ!

ローディングが終わり画面が開いた。

画面いっぱいに先ほど作成した私のアバターが写っていた。

これが私?

当然、いつも鏡で見ている自分が写る訳では無いが、よく特徴を掴んでいる。

浅黒い肌に栗色のくせっ毛、左右均等化になっていない奥二重の紺色の目。

そして、左目の下の泣きぼくろ。

へぇー、ここまで容姿をよせてくるアバターなんて初めて見たな、とちょっと感動しながら、マニュアルに従い、先ほど登録した本名では無く、ゲーム内で使われる名前などを登録していく。

何て名前にしようか?

正直名前を設定するのは苦手だったが、今日はすぐに思い付いた。

リリア、うん、リリアにしよう。

まぁ、これでゲームが楽しかったら最高だな、と思いながらストーリーを進めてく。

とりあえず、メインとして5人の男の子が出てくるらしい。

その中の誰かが自分の『運命の人』になるのだろう。

運命?運命なんて本当にあるのだろうか?そんな妄想は妄想の中だけにとどめておくしか無いから、こうして現実とは違う世界で夢を描いてしまうんだろうな。

さっと登場人物に目を通すと緑色の短髪の髪をして見るからに明るそう悪く言えば脳まで筋肉でできているのうな運動系の幼馴染みに、艶やかな長めの黒髪文武両道容姿端麗まるで絵に描いたような生徒会長さまに、弟?または子犬?キャラの後輩、あ、この子は千代子が選びそうな男の子だな。

ふむふむ、ここまではビジュも性格も刺さる相手はいないなー、あ、見た目はこのコが好きかも!

漆黒の髪を七三に分け、片目を隠したそのコは中二病をこじらせた男の子そんまんまのイメージ。

見た目のビジュは断然このコだな。

と、タッチした瞬間。

目が合った。

おかしな話よね?

画面の向こう側のゲームキャラの相手と目が合うなんて!

でも、間違いなく、確実に目が合った。

シルバーグレイの瞳が私を捉えた。

え?

何これ?

何でこの人…この人、私が見えてるの?

そんなことある訳ない!

固そうなシルバーの髪を更に固め、凛としたシルバーグレイの瞳、一瞬だけでも分かる高貴な雰囲気。

間違いない、この人はやっぱり夢の中の人だ!


そして、ゲームが始まった。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ