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死神異世界冒険譚  作者: つちこう
6/7

死神と街ブラ

サブタイトルが思いつかない…

「ゲイルさ〜ん」とエイルが大声で叫び、奥の扉からゲイルが出てくる。

「決まったのか?」

「これとこれをお願いします。」と麗音が先程の2つをゲイルに見せる。

「このふたつにしたのか。なかなかにいい選択じゃねえか。このふたつだと本当は大金貨と金貨が1枚ずつだが今回は大金貨1枚でいいだろう。エイルとハイクはなんか買わねぇのか?」ゲイルが二人のほうに目線を動かし聞く

「2人の装備選びに夢中で忘れてた!」ハイクがやっちまったとばかりに言う。

「しゃーない、次回買う時にまけてやるよ。」

「本当か!ありがとう!」

「あとはそうだなシノガミとウラネは防具いらないのか?」とゲイルが質問する。

「私は大丈夫だ。」今回は服装がこちらの世界に合わせてあり、リミッターもかかっていないとなるとダメージは効かない。

問題は麗音だ。案の定ゲイルが

「確かにシノガミは大丈夫そうだな。問題はウラネだな。こっちの世界でその服装は見たことねぇから目立つと思うな。とはいえここに置いてあるのは女性向けの防具は少ないしな…。何度もスマンがエイル、お前がよく使う防具店でも紹介してやれ。」

「わかった。ひとまずここを出ようか。」とエイルが入口へと向かう。それにみんながついて行く。いつの間にか恥ずかしがり屋が消えているようだ。扉を出る時に「また来いよ」とゲイルの声が聞こえた。

外は相変わらず日当たりが悪かった。

「今から私のおすすめの店に行くからついてきて」とエイルが言い終わるが早いか誰かのお腹がグゥゥと大きくないた。音が聞こえた方を見ると麗音が顔を真っ赤にしてお腹をおさえていた。

「…ごめんなさい…。こっちに来てから何も口に入れてなくて…。」

「そうなのね、じゃあまずは私がおすすめのレストランに行こうか。」

その後5分ほどの距離にあったレストランで食事をとる。とはいえ死神には食欲が無く、何も食べずに生きていけるのだが味は感じるため、食事は嫌いではない。

食事を終え、そのままエイルのおすすめのお店へと向かった。

こちらはゲイルの店とは違い、看板が扉の上に大きく『ジュエルの防具屋♡』と書かれており、少し嫌な予感がする。私のやな予感の的中率はなかなかに高い。

案の定、扉に入る前に立ち止まりエイルがこちらに振り向き軽い苦笑いをして人差し指を顔の前で上にむけて言った。

「えーと、1つ知っといて欲しいんだけどこれから行くお店の店員さんはなかなかに個性的で特にシノガミくんは最初は驚くかもだけどいい人だから安心して。」ハイクもウンウンと腕を組みながら同意するように頷く。

「じゃあ入るよ。」とエイルが扉を開ける。

「あら、エイルちゃんじゃないの♡いらっしゃい♡」と入店早々図太い声で最後の。が♡に変わっているような喋り方の人間?で、筋肉がゲイルに負けず劣らずの割に顔には厚化粧しており、もはや化け物だ。

とはいえ店自体はゲイルの店に比べ、清潔感があり、防具というより私服に近しいものが置いてある。

「こんにちは、ジュエルさん。」とエイルが挨拶をし、その横に立っている麗音も少しギクシャクしながら「こ、こんにちは。」と挨拶をする。

「あらあら♡新しいお友達?可愛いわねぇ♡」とジュエルと呼ばれた人は右手を自身の頬に当てる。

「後ろにはハイクちゃんにいいお兄さんがいるじゃない♡」

ジュエルが獲物を狩るような目でこちらを見ながら言い、背筋がゾッとする。ハイクも似たような状況のようだ。

そこですかさずエイルが入り込んでくれる。

「ジュエルさん!この子ウラネちゃんって言うんだけど今日はウラネちゃん用のオシャレな防具が欲しいの。ここからは男子禁制だから二人は外で待ってて。」

男子禁制ならジュエルはどうなるのか。とはいえこの店からは早く逃げ出したいので言われるがまま外に出る。

店の外は円形の広場になっており、真ん中に噴水がたっているのでそこにハイクとともに腰掛ける。

しばらくの沈黙のあと私が話しかける。

「この世界の地図って持ってたりしないか?」

「地図はあいにく持ってないな。俺とエイルは基本的にこの町の周辺でしか活動してないから地図はいらないんだ。」

「売ってる場所はあるのか?」

「ギルドに行けば大銅貨1枚で買えたはず。」

「ギルドってどんな場所だ?」

「ギルドは冒険者の資格を与えたり依頼を持ってきてくれる場所だ。冒険者にはなっといた方がいい。いろいろと楽だからな。」

「そうか、わかった。」

そしてまた沈黙が続く。しばらくするとハイクがウトウトとしてきたようだ。今日は太陽が出ており、その割に気温が高くなく、逆に涼しいくらいなので眠くなってくるのだろう。死神は睡眠欲もなく、実際に寝なくても大丈夫なので眠くはならない。

それからまたしばらくする。ハイクは既に夢の中だ。そして私が店を出てから30分、やっとエイルと麗音が店から出てきた。

「おまたせ。見て、ウラネちゃん可愛いでしょ!」エイルがまるで自分のように自慢げに言う。

「どうですか?」と麗音も少し恥ずかしそうに聞いてくる。

ジャージに比べ、魔法使いらしさが格段に上がった。そしてジャージだと着痩せしてるようで気づかなかったが今の服装は胸元があいており、大きさがよくわかる。

「いいんじゃないか。似合ってるぞ。私の独断でしかないがな。」

時代により美人や可愛いの価値観、流行りの服などは変わっていく。とはいえ、私的には実際に似合っているとおもう。

「ありがとう。」と麗音は嬉しそうだ。

「そりゃ似合ってるに決まってるでしょ、私とジュエルさんで選んだんだから。」とエイルが腕を腰に当て、胸を張っているがそのせいで麗音に比べ、胸のなさが目立つ。

「てかハイク寝ちゃってるじゃん。起きなさい!」エイルがハイクに近づき、肩を揺さぶりハイクを起こす。ハイクは「うっ、うーん…。買い物は終わったのか。」と目を擦り、伸びをする。

「おはよう。ところで二人はこの後行きたい場所とかはある?」エイルが聞いてくる。

「そうだな、ならばギルドへと行きたいんだが。」

「ギルドね。わかった。冒険者になるつもりなの?」

「一番の目的は地図を貰うことだ。ついでに冒険者になれればいいなとは思っている。」

「なるほど。エイルもいい?」

「うん、もちろんいいよ。それになんか冒険者って憧れるし。」

「じゃあギルドに出発だね。」

「最後にひとつ聞きたいのだが最初にあった時の恥ずかしがりはどこへ行ったんだ?」

「そうだね。魔法関係の話をした時に置いてきた。」

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