どうか! 僕にフリ向いてほしい!
僕の名前は、『板橋 進』36歳、ド・田舎にある1軒しかないコンビニの
店長をしている。
この街には、、、?
お店がほとんどないんだよ。
車で1時間のところまで行けば、大型スーパーがあるのだけど、、、?
この街の近くには、ココのコンビニにだけ。
この街の殆どは、、、おじいちゃんおばあちゃんばかりでね!
車がないと、何処にもいけないところに僕の家もある。
僕は、都会に疲れて田舎に一人で引っ越して来たんだ、、、!
だから、一戸建ての空き家を2万円の家賃で借りている。
ここの若い人たちは、みんな都会に行ってしまって、、、。
僕みたいな若い人たちに住んで欲しいという事で、かなり待遇がいいんだよ!
家の中もリホームされていて、お風呂もトイレも綺麗なんだよ。
他の部屋もキレイになっているんだ、、、!
それに車が、必要だろうと僕に1万円の中古のKトラックを、隣のおじいちゃんが
譲ってくれたりしてさ~! ホント! 致せり尽くせりなんだよね!
若者は、それだけ! 優遇されているんだなと実感したんだ...。
近所のおじいちゃんおばあちゃんも、とっても僕に優しい。
取れたての野菜や肉、卵、日常雑貨とか僕に何でもくれるんだよ。
僕がここに来てからは、、、?
コンビニのお店をPM20時に閉めて、家に帰ると、、、?
僕の家で、おじいちゃんおばあちゃんが集まって来て、、、!
みんなで、それぞれ持って来た料理やお酒でどんちゃん騒ぎになるんだよ!
なんだか? あったかい気持ちになるんだ~!
僕はココが大好きなんだよ!!!
*
1年もココに居ると、、、?
なんだか、ずっとここに住んでたみたいな感覚になるんだ、、、!
それほど、ココは僕にとって居心地のいいところなんだよ!
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そんな時に、、、?
僕と同じように、都会から田舎に引っ越してきた女性がいたんだ!
彼女の名前は、『横尾 えのま』28歳、キノコを栽培したいとココに引っ
越してきたらしい。
女性が一人で、一からキノコ作りなんて、、、!
僕は、想像もしていなかった...。
それに、僕より若い人はココでは初めてなんだって、、、!
*
一軒一軒、彼女は挨拶に行って、最後に僕の所に来てくれたんだよ!
『・・・あのう? 昨日、引っ越してきた、横尾えのまと言います。』
『あぁ、どうも! 一人でココに引っ越して来たんですか、、、?』
『・・・えぇ! 貴方も私と同じだと聞いてます! 若い人って、、、?
ココでは、貴方が初めてです。』
『僕もです、ココには若い人と言えば、、、? 僕以外いないですから!』
『・・・そうなんですか、分からない事があったら? 教えてくださいね!』
『もちろんですよ! なんでも聞いてください!』
『ありがとうございます。じゃ、また!』
『はい。』
▽
僕は彼女を見た瞬間、どうやら、、、?
彼女に、【一目惚れ】したようだ、、、!
本当に、素朴な感じの女性で、、、。
それに、若い女性は彼女しかいないというところも原因なのかもしれない!
*
でも、気がつけば、、、?
僕と彼女は、自然と仲良くなっていたんだよ、、、!
僕の仲がイイ、おじいちゃんやおばあちゃんからもこう言われるように
なったんだ、、、!
『進! ええかー! 男は押しが強い方がいいんだ! おなごは、グイグイ
男にリードされたら? イチコロだでぇ~』
『そうじゃ~そうじゃ~強引にいったれ~』
『・・・でも、そんな事したら? 嫌われるかもしれないし!』
『だから! 今の男は、“草食系男子”とか言われるんじゃ~』
『・・・・・・』
『えのまは、本当にええ子じゃ~絶対に! モノにせいよ!』
『・・・あぁ、ううん。』
▼
そう言われても、、、?
僕は、昔から【恋愛が苦手】で、、、。
彼女に、どうアプローチしていいのか、、、?
さっぱり、分からないのに、、、。
『進クン! 今から、二人で山に行かない?』
『えぇ!?』
『珍しい、キノコが生えているらしいのよ!』
『あぁ、ううん! いいよ!』
進の心の声
【僕がえのまちゃんの事を好きと伝えたい! そして、えのまちゃんも
僕の事が好きであって欲しい! どうか~! お願いです、神様!!!
えのまちゃんが僕にフリ向いてほしい! 願いを叶えてください!!!】
最後までお読みいただきありがとうございます。