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現実逃避!エスケープマン  作者: 霧雨 けいね
8/8

八回避 ゴールデンウィークの幕開けは

なんとか5月中に更新できた。

 俺が刹那をぶっ飛ばした後、他人が来る前に冒険部はそそくさと退散した。幸い特に見つかることもなかったので、今日からのゴールデンウィークが楽しみだ。

       5月1日

 5月に入った途端急に息づいた太陽が地球を暖め始めていた。眠りにふけるのもほどほどに、朝食を食べた後チャリに乗る。学校のそばの陸橋で落ち合ったあと、朝の空気を吸い込みながら目的地へ向かう。

「絶対全クリしてやるぜ」

「まあ余裕だろ、それより問題はタイムよ」

「ははっ、楽しみだな」

 何のことかと言うと、冒険部のメンバーで森林公園へ遊びに行くのだった。

 漕ぎ始めてから2時間ようやく到着だ。2つ隣の町で、道中かなりの坂が多いためこんなもんだろう。まだ10時なのでとりあえずアスレチックコースを一通り回ることにした。ロープ渡り、丸太のアスレチック、ゴム風船の屋外トランポリン、ネットのピラミッドetc...

 そんなこんなで午前中を遊んだ後、やたらに高い所にあるブランコに乗りながら昼食を取った。

「午後はどうすっかー」

「そうだな、ひとまず実が持ってきてくれたバドミントンといこうぜ」

 適当な高さにネットをはり4人でシャトルを打ち合うこと2時間。流石に熱くなってきたので、噴水のあるせせらぎを渡り売店に行った。なんだかこういうとこに売ってるジュースとか駄菓子とかカップラーメンはやけに旨そうに見える。いや実際旨いんだけどさ。俺が持ってきたボールも使ってひとしきり遊んだ後帰ることにした。帰り道、東松山のSEIYUに入りアーケードゲーム“ドラゴンボールヒーローズ”で熱線をする。クーラーも効いていてついつい長居してしまったがもう時刻は17時半だった。流石に帰りの山道が暗すぎると危ないので急いで自転車に乗り込む。

「それにしても有希がヒーローズのカード結構持ってたのは驚いたなあ」

「小学生のころ過とよく来てやっていたから」

「あーそれで!にしても過、お前ホントタイミングゲー弱いな」

「うるせえ、俺は感覚とかそういう抽象的なものが大っ嫌いなんだよ」

「第六感があるくせに?」

「そ、それは...」

「ほれみー」

 他愛もない談笑をしながらチャリを漕ぐ。今日は死ぬほど遊んだし上り坂がいつにも増してきついぜ。

 ようやくホームタウンに帰ってきたときにはもうすでに19時半だった。中学校の近くの陸橋を漕いでいたらけたたましいサイレンが聞こえてきた。

「なんだろ、火事かな?」

「でも消防車じゃやんくてパトカーだけだぜ」

 と立ち漕ぎしながら下っていくと、ふと目線を戻せばあの問題転校生“刹那 アヤメ”

「「あ...」」

 目が合う。気まずい雰囲気になるも

「おー刹那さんだっけ?初めまして俺5組の白沢」

 と実が助け舟を渡してくれる。

「え、ああ。そう白沢君」

 つっけんどんに返してくる。

「今日森林公園に遊びに行ったんだけどさ。空いてたから連休中暇があったら行ってみれば」

 こいつコミュニケーション能力高いな。

「え、皆で遊びに行ってたってこと...いいなあ、私も...え、あ、いや結構よ遠慮するわ。それじゃ」

 と言って俺の方を一睨みすると去ってしまった。

「あ、おい...」

「まあそう気を落とすな。直ぐ仲直りできるって」

「いや、悪いのはアイツで。謝ってしかるべきなのは向こうだし...」

「まあまあ」

 そうなだめられながらも俺の険悪な心持が次第に杞憂でなくなってしまう。この最悪のゴールデンウィークはもう1日経過していたから。


これから山場が始まりますよー!

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