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老魔導師と猫耳従者  作者: 徳傳惣吉
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緑の魔術と戦の火

老人は大地を癒す為に旅を続けている…そう、

古代に大地全てを癒した魔術師の様に…

昔… バスツィールという不毛の大陸にある一人の魔術師が

大陸自体に蘇生の魔術を掛け、国土に緑を繁らせ岩清水がこんこんと涌き出る大地に変えてから早数百年… 人間はより良い土地、

より良い住まいを求め争い、無益な血が流れ…魔族までもが、

人間を害悪として滅ぼさんとして、より恐ろしい戦いとなった…



それからまた長い年月がたち、戦も疲弊してきたころ…一人の

老魔導師が荒れ果てた荒野を歩いていた…。



???「ふむ…ここもまた緑が消え去ったか…どれ…」


と老人が呟き近くにあった石に腰掛け何やら呪文を唱え始めた…



???「底深き大地の精霊に命ずる…荒れ果てた荒野に緑を…!」



と老人が言うや否か荒野の土から草や、木の苗木が固い土を押し退けるようにして芽を出し急速に伸びてゆくではないか…



???「ほぉ…ここの精霊は物分かりが良いようじゃ…あと数日もすれば果実や水の溢れる場所に変わろう…さて…行くか。」



老人はそう呟くと魔力の籠った杖をついて歩き出した…



???「戦はまだ続くか…人や動物、大地の命迄も奪う…止めさせなければ…」



と老人は言いながら荒野の先にあった小さな(トト)に宿を求めた…。



町人「お爺さん…大変だったねぇ…ここいら辺りは人拐いや奴隷商人がうろうろしているような場所を…まぁ…」



???「なぁに…ただ運が良かっただけじゃよ、…人拐いや奴隷商人がいるのかね?」



町人「あぁ、多分西の都で売り捌くのに行き倒れになり掛けた奴等を集めて売りにいくってことらしいんだが…なにぶんに今は王都

騎士団さえも戦に駆り出されているからね、無法地帯だな。」



???「ほぉ…それはいかんことじゃ…なんとか出来ぬものかのぅ…」



町人「俺達もなんとかしようと試みたが…やつら不思議な力で

守られてるのかびくともしないんだ…。」



???(不思議な力か…)



と老人は町人の話を聞いた後床につき、眠りに着いた…

戦の火を絶やすまいとする心、大地を癒し、果てには人の心を癒やさんとする心…いずれその心を癒す日はくるのか…

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