表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
理論武装とオカルト少女  作者: ちかーの
5/10

ソラの家庭事情

家に着いたから隼人と別れた。


あの話の後、あいつとはちょっとした言い合いになった。俺は全然キレてないのに「ほら怒った!」ってうるさかった。だから俺は全然怒ってないんだよ!あー、イライラする。


家に入るとき、一応ただいまと声を出す。当然、返事はない。


父さんがいることはいるが、恐らく研究に没頭しているのだろう。.....オカルトの。


そんなことを研究しても、なんの成果もあげられる筈もなく、実質ニートだ。


いや、資料映像などを取り寄せるために金を使う分、ニートよりもタチが悪い。


こんな父親でも、5年前にあの事件が起きるまでは、俺の誇りだったんだ。尊敬していた。


5年前までは大学の教授として、様々な分野での研究によって、数多くの賞を受賞していた。


たくさんの偉い人達が、父さんのことは一目置いていた。その道を進む者なら知らない人はいないほどだった。


憧れた。


いつか俺も、父さんと同じ研究室で肩を並べて、徹夜で試行錯誤するのが、俺の夢だった。


そんな父さんを狂わせたのは、たった一瞬の出来事だった。


5年前、母さんが親戚の結婚式に出るために朝から出かけていた日だ。


遅くなるから晩飯は二人で食べといてと言われたから、父さんが頼んだピザを二人でたいらげていたら。


不意に、母さんの声が聞こえた気がして顔をあげた。すると父さんも同じく顔をあげていて、二人で見つめ合う形となった。


思わず二人とも吹き出して、気のせいだろうと食事を続けた。


それから数時間後、母さんが交通事故で死んだという電話が掛かってきた。


そして、現在。父さんはオカルトに狂っている。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ