第三話 ステータスチェック
「王様、どうやればいいのか僕らには分からないのですが…」
「はっはっは、わかっている、なに簡単だ、召喚の儀の際にはこちらの世界に馴染む意味のものも込められておるのだ、こちらの世界では一般的なステータスの技能、それから翻訳魔法も自動化するようになっているのだ」
おー、考えてみれば言葉が通じるのも不思議だもんね、てか魔法あるんだやっぱり、ふぁんたじぃだ。
「魔法ですぞデュフフ」
「其れがしは魔法チートしたいでござるよブフフ」
オタク'sが大興奮してるね。
「おいおいゴロウ魔法だってよ魔法」
「ん?なんで透までオタクじみた鼻息してんのさ」
「あ?…あー、やっぱおじいちゃんはスレてるなぁ、ロマンがねえよ」
失礼な…確かに周りは鼻息荒くなってるなぁ、とくに男子…
「ふむ、それじゃあ種明かしも済んだところでステータスチェックと行くかの、ステータスチェックと使うイメージをしながら唱えるのだ。このようにな"ステータスチェック"!」
王様の眼前にステータスボートのようなものが現れた、薄青い透明な板みたいな感じだ。
なんか書いてあるけどよくみえないや。
「上から力 守 速さ 精神力 魔力だ」
「精神力と魔力の違いはなんでしょうかデュフフ」
オタク食いつくね…僕も気になるとこだけど。
「ふむ、精神力は魔法の質で魔力は魔法を使える量だ」
「魔力がMPで精神力が賢さってとこか?HPはねえのかな?」
「ゲームじゃあるまいし致命傷は致命傷なんじゃない?」
まったく、透はすぐ調子にのるなぁ。
「お前手のかかる孫を見る目で俺をみるなよ…」
うるさいな…
「俺からやってみよう"ステータスチェック"!」
空くんが率先して試している。
あ、先越されたみたいな顔で青木さんがぶーたれてる。
「力が…Bで 守がC、 速さがC、精神力もCか、魔力は…おっ160か!…どうなんだ?これ」
なんか平均値的なイメージだなぁ…チートじゃないの?
あ、王様固まってるよ。
ローブさん一同もだ。
「す…すごい…」
「流石勇者様だ…」
ローブ一同がざわつく。
「は…はははっ!素晴らしい!卓越した冒険者ですらBの値に届くかどうかなのに初めからそのステータスとは!魔力も宮廷魔法師に劣らぬ値だ!」
「あれ?…その人達では魔王を討伐し得ないのですか?」
「ああ、説明が足りなんだ、ステータスの他にもレベル、スキルがあるのだ、あと経験からその値は変動し得るのだ、スキルについてはさらに効果が付随したりもするがな、素の値でそれは凄まじいことだ」
なんだ、チート危うしかと思ったよ、まあレベルをあげたりするみたいだし油断はできないくさいけど。
「みなも確認するのだ」
王様に促されてみんなが各自で確認を始める。
「おっ全部Cかぁ」
「俺Dあったよ」
「俺はーーー
みんな概ねCかDあたりで魔力は100前後だった。
あ、黒川さんは魔法関係がズバ抜けていて、青木さんは速さがズバ抜けていたみたいだ。
空くん&幼馴染チームはチートだな。
Dでも一人前の戦士レベルらしいから伸び代を考えたらみんなチートだけど。
僕もやりますか。
「"ステータスチェック"!…あ?」
「おうおじいちゃんのみしてみ?…ブハッ」
「ゴロウくんみしてみしてー…ウワォ」
僕のステータスは…all Fの魔力5だった…