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第一話『ゲームの歪み』

いつもと変わらない怠惰な日々。

俺は常に現実から目をそらしていた。

俺が幼い頃、両親がとある事故に巻き込まれてからずっとだ。


「……よし、完成っと」


目の前には俺好みの少女のアバターが写し出されている。

何を隠そう、この俺、小財 包(おざいつつむ)は、この『アンリミテッド(A)ワールド(W)オンライン(O)』というVRMMORPGでネカマなるものをやってみたかった。

俺の全財産、1500円を使ってでもだ。

既に全職業、全武器をもマスターしているこの廃人に敵うもの等はあんまりいない!

まあ、それは置いておいて、このゲーム、お金を払えばNPCすら自由に創ることが出来るのだ。他にも武器の種類が多く、職業によって扱える武器のスキルが違う?、

俺が惹かれた理由はこの二つによるものが大きいと言える。

他にも、無量なのにほぼ全ての行動は自由に行える。

しかも特殊なアイテムを持っていれば、自分の行動をデータに残すことができ、これを図書館のような施設で史書に記すことができる。


「さて、この身体で初の討伐だ。慣らしとかなきゃな」


この身体での感覚を掴んでおきたい。

戦闘に関してはアバターの体格で大きな違いが出てくる。

例えば体格の違い。勿論、体格が違えば隠れれる場所も変わる。

取り敢えず、今回は感覚をつかむため、超上級者向け任務「《滅命龍アラカルト》を倒せ!」なるものに出る。

まあ、いつもの調子が出れば余裕だろう。

そう思いつつ任務に向かう馬車に乗るのだった。







馬車に乗ると一瞬で目的地に到着する。

馬車を降りると周りは嵐が吹き荒れている。

俺は今までの経験から、龍のいる場所まで歩みを進める。


「見つけた」



アラカルトは一人(ソロ)で何度も戦ってきた奴なのでどこで何をしているかは手に取るように分かる。

アラカルトに気付かれない距離まで近づき、背負っていた双剣を手に取る。

メイン職業は召喚術師だが、サブ職業の一つは暗殺者(アサシン)なので双剣を扱うのも可能だ。


「……」


超最上級スキルで気配を消して飛び上がる。

そのまま自由落下を始めるまでの間にターゲットマークを付け、弱点を狙う。

落下を始めて、狙い通りにアラカルトの(うなじ)……いや、弱点(ウィークポイント)に十字に斬り込む。

一撃必殺、と言いたいところだが相手は超上級者向けの任務のモンスターだ。俺は最初に斬り込んだところを始めとし、各部位を順に斬り刻んでいく。

アラカルトは苦しみ悶えているがこれは一体なんだ?

今まで何度も戦ってきたがこんなモーションは見たことがない。

というかこんなに苦しむ時の咆哮凄まじかったっけ?

俺はリズムを崩さず切り刻み、最後は大技で首を切り落としす。


「《ブラッディレイジ》!」


滅命龍アラカルトは俺の斬撃に脆くも敗れたのだった。





後はこのまま馬車にのって街まで帰るだけだ。


『この身体で朽ちるなら貴様も道連れにしてやろう!』


「へ!?」


いきなり変な声が聞こえたので思わず素っ頓狂な声を出してしまった。

あのアラカルトってのこのゲームのイベントすらない裏ボスレベルのモンスターの筈だ。


『青龍、朱雀、白虎、玄武よ、我に力を貸し与えよ!』


「え? え?」


まずは冷静に考えるんだ!

なにこれ、封印系の呪文? イベント?

えっとこれを完全に封殺する法方は……無いか。


「陰術《禁固界》!」


取り敢えず悪あがきに魔法類で一番固い壁を作る。これなら封印の効果も大幅に軽減できるはず!


『禁忌《永眠》!』


禁忌ってヤバイじゃん! 名前的に。

何で性能試しに来たのに、こんな目に遭わなきゃいけない……、んだよ……。

俺の意識は闇の中に溶けていった。




主人公の物語開始時で且つ、男状態でのステータスです。


Name:レイナード・ヴァルロッサ

Sex:♂

Class:人間(ヒューマン)

Main Job:召喚術師

Sub Job:暗殺者、大賢者

States:正常

HP:86480/86480

MP:237592/237592

Level:397

ATK:890

DEF:923

INT:2899

WIS:2137

AGI:568

LUK:2324


包「廃人ゲーマー舐めるなよ!」

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