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第七十八話 勇者の死とゲイル覚醒

決戦が始まりました。

 遂に決戦が始まった。

 マイアとパティは剣の戦いを。

 セシルはカゴシマに向かった魔翅族のゾンビを殲滅すべく戦っている。

 ノーラは地上でヘビーモスと戦い、レイコは海でレビアタンと戦う。

 残るジュンヤとハル、マリー、エルザ、アステル、ボルクは、ゲイル率いるアジダバーガ、ヘンリル、ヤマタノミズチ、クラ―セン、バハルード、ルキフェルと戦いを開始する。


 ノーラとレイコの槍攻撃を妨害したゲイルはまた接近を開始した。

「ゲイル!!おまえ、怪獣を人化したのか」(ジュンヤ)

 ゲイルと眷属が間近まで近付いて来たので呼びかけた。

「そうだ!怪獣の死体を魔力に変換して、アジダバーガが吸収した人格マトリクスを使って作った。どうだ、いい出来だろう」(ゲイル)


「戦うのをやめないか?このまま生きてても良いだろう?」(ジュンヤ)

「駄目だな。この戦いこそ俺の生きてきた証だ」(ゲイル)


「それなら、俺達だけで勝負を付けないか?眷属は残しておきたいだろう」(ジュンヤ)

「残念だったな。俺が死ねば眷属は消えてしまう。ネクロマンサーの定めだ」(ゲイル)

 戦いは避けようがないようだ。


「行け!!ジュンヤのみを狙え。あいつを倒せばこの戦いは終わりだ」(ゲイル)

 ゲイルが眷属に命令する。ゲイルの眷属はジュンヤに押し寄せる。

 ジュンヤの眷属は魔法金属の武器を使い、マリーが電子ビーム、エルザが魔力カッター、アステルがエアグレネード、ボルクがファイアカッターで迎撃する。


 一番前に居たルキフェルは手足、下半身が吹っ飛び上半身のみになっても、口を大きく開けジュンヤに噛み付こうとする。

 最後はアステルのエアグレネードで吹っ飛ばされて下の森に落ちていく。


 次のクラ―センはすぐに細切れにされ、撃墜される。

 次はバハルードとヘンリルが同時に攻めてくる。その後ろからはヤマタノミズチの首が実体化して絡み合うように接近する。


 流石に魔法金属の攻撃には耐えられず、全身細切れになって落ちていく。


 前からルキフェルとクラ―センが元の姿で攻めてくる。

「復活してきたあ!?」(アステル)

 ゲイルの方を見るとゲイルの体からバハルードとヘンリルが現れ、ジュンヤに向かって飛び出す。


『もしも無限に復活するとなればいつかはこちら疲れてやられてしまう。やはりゲイルを倒さないと・・・え、一体少ない・・・』ジュンヤは相手の手ごたえの無さと復活に焦りを感じた。


 その時である。ゲイルの後ろに黒髪のハルが現れ、ゲイルの首に剣を当てる。

「え、どこから現れたあ」(ゲイル)

「さよなら」(ハル)

 ハルが剣を振るとゲイルの首が飛び上がった。


「うん?」(ハル)

 ゲイルの体が落ちずにそのまま空中に留まっている。

 突然!ゲイルの体からヤマタノミズチの首が伸びハルに噛み付く。

 ハルの体が引きちぎられる。


「ハル!!」(ジュンヤ)

「「「「ハルさーん!!」」」」(ジュンヤの眷属)


 引きちぎられたハルは消えてしまい。白い髪のハルはジュンヤの横に帰ってきた。

「びっくりした!影分身か」(ジュンヤ)

「ゲイルはどうなっているのでしょう?」(ハル)

「あいつの首に気配を感じる」(ジュンヤ)


 ゲイルの首は体に戻り、ヤマタノミズチが現れ、停止していたルキフェル、クラ―セン、バハルード、ヘンリルが攻めてくる。


「どうする?いくら倒してもすぐに復活させるぞ」(ゲイル)

「さっきはかなりビビッていたようだが?」(ジュンヤ)

「同じ手には引っ掛からんから大丈夫だ」(ゲイル)

 これはゲイルの弱点が解るまで攻め手を欠くなあと思うジュンヤであった。



 ところ変わって、ここは少し西に行ったマイアとパティの戦い。

 マイアはすぐに勝てると思っていたがパティの持つ聖剣に手古摺っていた。

「サンダーボルトーォ!!」(マイア)

 パティを襲った雷は瞬時に掻き消えてしまった。


 魔法を消したパティはそのままの勢いで斬りつけてくる。

 刀で剣を受ける。マイアは魔力を強制的に吸い出される感覚を感じ、刀を離し間合いを取る。

 間合いを取ったマイアにパティは魔力弾を撃つ。

 魔力障壁を使って魔力弾を弾く。


 パティの聖剣は吸魔の剣、魔法攻撃はすべて吸収され、鍔迫り合いでも魔力が奪われる。

 マイアは魔力の使用が激しいパティの魔力切れを狙ったが、魔力を吸収されて目論見を外された。


 更には今まで空中戦が出来なかったパティが、四大精霊を憑依させたことにより、空中戦も問題なくこなしている。

 しかも彼女の出す魔力弾は、山をも崩す威力がある。

 精霊を憑依させたパティの実力は、マイアと同等になっていたのだ。


 後は電光石火で高速移動して隙を突きたいのだが、その隙を見い出せずにいた。

「パティ!私の負けです。もうやめましょう」(マイア)

 マイアはパティが精神的に不安定そうなので、揺さぶってみることにした。


「私は強くなくては勇者として存在できないのだ」(パティ)

「あなたは十分に強いです。流石勇者です」(マイア)

「うるさい!私はお前を倒さないと勇者を名乗れないのだ!!」(パティ)


 パティは上段に振りかぶって一直線にマイアに斬り付ける。

 少し、攻撃が荒くなってきた。もう少し言葉で攻めてみよう。マイアはかろうじて避けた演技をする。

「だから、あなたの方が強いと言っているのですからもう戦わなくて良いでしょう」(マイア)

「うるさい!うるさい!!うるさーい!!!殺してやる」(パティ)


 マイアの心は冷えていた。

 攻撃が徐々に荒くなっていくパティを観察しながら必殺の一撃の準備をする。

 父や兄弟たちから教えて貰った士爵家の心得、生死を分かつ瞬間の心構えだ。

 マイアはようやくここに至った。兵士としての自分に目覚めたのである。


 パティが上段に振りかぶって突っ込んでくる。

 刀を左脇に構えなおす。

「電光石火!!」(マイア)


 素早い移動でパティの脇を駆け抜け、胴を抜く。

 パティは剣を振り下ろすことなく振り返る。

 その腹から血が零れ、腸がはみだす。

 何か喋ろうとしたが、スッと力が抜け、森に落ちて行った。


「すまん、この戦いには全人類の未来が掛かっている。手加減は出来なかった」(マイア)

 マイアはそうつぶやくとジュンヤ達の方に飛んで行く。




 ノーラはイラついていた。ヘビーモスが海に出て、ノーラも海に来るように誘っている。

 ノーラも海上に出たいが、ジュンヤから地面の上で戦うように命令されている。


 すでに上空のジュンヤ達は接近戦になっており、こちらからは援護できない。

 かといってヘビーモスを引き連れて上空の戦いに参加する訳にもいかない。


 微妙な距離を取られて決定的な攻撃も出来ない。明らかな時間稼ぎだ。

 レイコもレビアタンが陸上に逃げて距離を取られている。同じ狙いだ。


 セシルは逃げ散った魔翅族を追いかけている。

 これまでほとんど一方的に攻められていたジュンヤ達ではあったが、マイアがパティに勝利したことで形成が逆転した。



「ハルとマイアはゲイルを狙え!後は二人を援護しろ」(ジュンヤ)

 勢いよく飛び出していく二人。

 エルザ、マリー、アステル、ボルクの四人は後方からは魔法を撃つ。

 ゲイルの眷属はそれを防ぐためにゲイルの周辺で防戦一辺倒になっていく。


「くそ!勇者め!折角力をやったのに一人も倒せないとは」(ゲイル)

「お前のせいでパティを・・!!」(マイア)

 マイアが上段からゲイルに斬りかかる。

 ゲイルは後方へ逃げる。間に入るゲイルの眷属達。

 ヘンリルが真っ向唐竹割に斬られる。すぐにその姿は消え、ゲイルの体から復活する。


「ゲイルを倒せ!!そうしないといくらでも復活する!」(ジュンヤ)

 ゲイルの首が斬られた時に一時的に奴の眷属の動きが止まった。

 ここに居るゲイルが本物かどうかは解らないが、奴を倒すしか今は方法は無さそうだ。


 次々と眷属が倒され、ゲイルを守り切れなくなってきた。

 そこに魔翅族を倒したセシルが戻ってきた。


 こうなっては防御を維持するのも難しい。

「全員集まれ!!」(ゲイル)


 後方に飛ぶゲイルの腹の部分にヘンリル、ヤマタノミズチ、クラ―セン、バハルード、ルキフェルそして地上近くに居たヘビーモス、レビアタンが吸収される。


 ゲイルの姿が変化して三面六臂の怪物になる。

「あれはアジダバーガ!」(ボルク)

「そうかゲイルにアジダバーガが憑依した状態だったのか」(ジュンヤ)


 アジダバーガがみるみる巨大になっていく。

 遂には百mにもなってしまった。

 正面の顔はゲイルで左右の顔は、八体の怪獣の顔が切り替わる。


「これが俺の完全体だ。もうお前達の攻撃は通じない。元に戻れなくなるので、こうは成りたくなかったのだがな」(ゲイル)

 ゲイルの声が響き渡る。


 マイアが突っ込んで行くが手で払われてしまう。

 手の平の大きさが十mを超えるし、その速度は軽く音速を超える。

 マイアは数km飛ばされて魔力障壁で防御していたが全身の骨をやられ、飛んで行ったマリーに手当てをして貰っている。


「接近するな!魔法で攻撃するんだ」(ジュンヤ)

 マイアの様子を見てジュンヤがみんなに指示を出す。


 ゲイルは地面に降りてゆっくり北に歩き出した。

「途中に居る奴はすべて殺すから早く止めた方が良いぞ。ハハッ」(ゲイル)


魔金槍オリハルコンランサー!!」(ノーラ)

 いつの間にかゲイルの前に回っていたノーラがヘビーモスをも串刺しにした魔法を放つ。

 金色の槍がゲイルの足に当たるが折られてしまう。

 ゲイルは地面を蹴っ飛ばした。

 ノーラに土砂と掘り起こされた森の木が襲い掛かる。


 ノーラは下敷きになっていた。彼女は地面に居る限り不死身だ。

 踏みつぶされる前に逃げ出した。


 セシルの聖水、ホーリーベル、ターンアンデットも何の効果も無かった。

 アステルのダウンバースト、ボルクのファイアービーム、レイコの冷凍ビーム、エルザのマジカッターも効かない。

 戻ってきたマリーのサンダーボルト、マリーの電子ビームも効かない。


 そんなことをしているうちにハルが隠形で近付き、ゲイルの顔の左目を剣で突いたが跳ね返される。

 六本の手で追い回されるが隠形と影分身でなんとか逃れる。


 ジュンヤがビームライフルを放つがやはり聞かなかった。

 全員の攻撃に効果が見られなかった。ジュンヤはどうする。

手も足も出ないジュンヤ達、さてどうする。

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