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夢小説が、殺しにくる!?  作者: ササユリ ナツナ
第二章 中学生編
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魔法のレッスン



 次の日。

 朝食を終えると、私とフィカスは、ユウとマグとアンタローを見送って、宿屋に残った。

 マンツーマンの、魔法レッスンだ。

 私はベッドの上に正座して、対面でベッドに腰かけたフィカスに向き直る。


「まずナっちゃんは、今までどんな魔法を使ってきたんだ?」


 フィカスの質問に、原文を読む魔法、と答えそうになって、慌てて口を閉ざす。


「え…と…、盾を出したりしたよ。でもね、焦っていると、全然思った通りの大きさでも形でもないものが出てくるの」


「…なるほど。まあ、そうだろうな。精神を落ち着ける修業はしているのか?」


「う、うん。一応、前に精霊の人に教えて貰ったおまじないがあって、それをやってるつもりなんだけど…」


「じゃあ、それを地道に続けてもらうしかないな。…しかし、そもそも臆病な種族に、戦闘時に活躍しろという方が無理があるような気もしている。難しい所だ。俺がいつも傍についていてやれるといいんだが…」


 フィカスは、顎に手を当てて考え込んでいる。


「…よし、ナっちゃん。好きな食べ物でも、好きな香りでも、なんでもいいから好きなものを列挙してみてくれ。とりあえずは5つ程度でいい」


「え? と…」


 言われた通りに考え込む。


「金木犀の香りが好きだよ! 近くじゃなくて、遠くから香ってくるのが好き。どこにあるのかなって、宝探しをしているような気持ちになれるんだー」


「そうか。ニヴォゼにはないもののようだな…言われてもパッとはわからんが、文脈からそれが花だろうことくらいは想像できる。続けてくれ」


「それと、宝石とかガラス玉とか、キラキラと光を跳ね返すものが好き! 特にエメラルドとかね、綺麗だよね!」


「ははっ、ナっちゃんの目と髪と同じ色だな、よかったじゃないか」


 ! ほんとだ!?

 そうか、エメラルドグリーンというステキ表現があったのか…!

 私なんて、最初に見た時に蛍光緑だと思った気がする。

 情緒の差って、あるよね…。


「あとは、プレゼントボックスが好きだよ! 中に何も入ってなくてもね、包みだけでわくわくする…!」


「…面白いな。無作為に言っているんだろうが、他の女なら、宝石をねだられているかと思うような話運びだ」


「もうっ、茶化すのやめてよ…!」


「ははっ、冗談だ。続けてくれ」


 私は軽くフィカスをにらみつけた後、また思考に移る。


「あと、虫自体は好きじゃないんだけど、夜にチリチリ聞こえる虫の声は好きだよ。風流っていうのかな。同じ意味で、風鈴とか、わたしが何もしなくても、音が出るモノが好きかなー」


「寂しがりのナっちゃんらしいな。あと一つだ」


「あとは…空いっぱいのウロコ雲とか、綺麗だなって思うよ!」


「…なるほど。よくわかった」


 フィカスは何かを悩むような間を開ける。

 私は首をかたむけてフィカスをじっと眺めた。


「ナっちゃん、呪文はそれでいい。『金木犀の宝探し、エメラルドの海、プレゼントの箱、風鈴の歌、空いっぱいのウロコ雲』。その時思いついた、好きなものを適当に並べれば、心も落ち着くだろう」


 私はびっくりして、大きく一度瞬きをした。


「試しに…そうだな。先程話に出た、ガラス玉をここに出してみてくれ。盾を出すよりもイメージしやすいだろう」


 フィカスはそう言うと、私に差し伸べるように、手の平の受け皿を片手で作った。


「う……わかった、やってみる」


 私は両手を前に出して、フィカスの手の平の一点を見据えて、集中する。


「―――金木犀の宝探し、エメラルドの海、プレゼントの箱、風鈴の歌、空いっぱいのウロコ雲!」


 頭の中に、お祭りで買う瓶ラムネの中にあるビー玉を思い浮かべる。

 キレイというには面白みのない色だけど、一番イメージしやすいものだ。


   ポト、コロン。。


 そんなにお待たせせずに、フィカスの手の平に、小さなビー玉が一個だけ落ちてきた。

 フィカスはそれを指でつまみ上げると、しげしげと眺める。


「試してみるもんだな。本当に出るとは」


「ほんとだね、わたしもびっくりした!」


 私の言葉に、フィカスは「なんだそりゃ」と言って笑った。


 でも、ちょっとだけ、なんとなくわかってきたことがある。

 たぶん、言葉には意味がないんだ。

 でも、祈りとか、願いに意味があるんじゃないかな。

 だから、呪文とかは関係ない。

 少なくとも、私のこの世界では、そういうことなのだろう。


「これで少しは創造魔法とやらがわかってきたな。仮説は二つだ。物質をなんでも創造できるか、もしくは、望む効力を持った魔法自体を創造したのか。結果としては同じことだが」


「………」


 フィカスの検証が本格的だったので、私は驚いていた。

 原文を読む魔法のことを考えると、おそらく後者が当たっているのだろう。


 そんなことを考えている間に、フィカスの手の中のビー玉は、音もたてずに消えて行った。


「あまり長持ちはしないのか、それとも込めた魔力に比例するのか」


 一歩ずつ進んで行くような検証に、私はあづさにあの時、創造魔法のことを詳しく聞くべきだったと後悔をしていた。

 あんまり情報量が多いと受け止めきれなくなるので、なんとなく聞かずに終わってしまったけど。


「なんというか……難しい魔法だな。俺には使いこなせそうにない。が、うまくいけばこれ以上ないくらいに戦局を揺るがすことができるだろう」


 …そう言われると、なんだか緊張してきた。

 表情をこわばらせている私に、フィカスはふっと笑う。


「安心しろ。そもそもユウとマグも、もちろん俺も、ナっちゃんを戦わせる気はない。あくまでもナっちゃんは、自分の身を守ることだけに集中して、いくつか手立てを用意しておくだけでいい。問題は、その自分の身を守る時に冷静でいるのは難しいだろう…ということだろうな」


「う、うん…がんばる」


 私は無意味に二度三度と頷く。

 フィカスは困ったように眉根を下げた。


「…そう緊張するな。ナっちゃんはまだ魔法を覚えたてのようなものだからな、無理は禁物だ。あとは少しだけシミュレートをして終わろうか」


「わかった…」


 リラックスするために、正座をしていた足を崩す。

 フィカスは少しだけ微笑むと、いつもの調子で喋り始めた。


「では問題を出そう。ナっちゃんの斜め後ろから、剣を振りかぶって襲い掛かってくる賊が居る。さて、どうする?」


「う…と…! わたしの周囲に座敷牢を出して、引きこもる!」


「…斬新だな。その発想力があれば、案外大丈夫かもしれんぞ」



 そこからは、フィカスの問題攻めが始まった。

 私が答えるたびに、フィカスは面白そうに笑い声をあげる。

 …なんだかんだで、悪くない時間だった。



-------------------------------------------



 夕方近くになるとユウとマグが帰ってきて、「どうだった?」と聞いてみる。

 二人とも難しい顔をして、それぞれのベッドに腰かけた。

 意外なことに、最初に口を開いたのはマグの方だった。


「ユウに……思うところがあるようだ……少し整理がつくまで……待ってやって欲しい」


 マグは一度言葉を切ると、報告を続ける。


「キリ番というものについてだが……今日もオレたちは……引っかからなかった……。目新しい情報も……特にない……。オレからは以上だ」


「そうか…。ユウ、焦らなくていい。今日中に話が聞ければそれでいい」


 フィカスが言うと、ユウは返事もせずに、どこかの方向を見て、じっと考え事をしている。

 アンタローは、ユウの頭の上から降りて、「フィカスさん、遊んであげますっ」と言ってじゃれついていく。

 フィカスは手の平でアンタローの頭突きを受け止めながら、ユウを待った。

 やがて、何の前触れもなくユウが口を開く。


「本当に、感覚…みたいなものなんだが」


 私たちはユウに注視する。


「俺たちの、故郷の雰囲気と…どっか、すげー似てる、この街」


 誰もユウを追求しない。

 言葉を妨げないように、じっと待つ。


「はじめに変だと感じたのは、一人の子供ともすれ違わなかったことだ。かといって、子供がいないわけでもない。遠くの方に居るのは見えたし、たまにはしゃぐような声もする。そのことをそれとなく、武器屋のおっちゃんに聞いてみたんだよ。そしたら、昔、子供が旅人に粗相をしたことがあったとかで、街の子供が旅人に接触するのは禁止なんだってさ」


 ユウは一度、水差しを手に取り、コップに注いだ水を飲んで喉を潤した。


「ぷぃぃ……」


「なんか……そういう、街全体を覆ってるような、暗黙の了解…みたいな空気が、俺の故郷とすげー似てる。なにか禁止事項があって、街の中だけでそれが通じ合ってて」


 ユウの言葉に、私も想像してみる。

 …ひょっとして、あれかな。

 学校の授業中に、「○○さんへ渡して」って書かれた手紙が回ってくるやつ。

 で、みんなで、先生に見つからないように、こっそり回していくんだよね。

 あの、手紙を回しているグループ間だけの空気っていうのかな。

 で、間に居る人たちは空気を読んで、そういったことに付き合わないといけない、みたいな、暗黙のルールが、あの場には確かにあった気がする。

 でも、実際にやり取りをしているのは、手紙の書き手と、受け手のグループだけであって、間に居る私には、彼らがどういう話をしているのかは見えない。

 別に嫌でも何でもなかったけど、授業中に一体何話してるんだろうって、気になってモヤっとはしたな。


「オレは……喋るのが得意ではないから……故郷の大人たちとは……距離を取って生活していた……だから、ユウの感覚に同意することはできない……が、ユウがこの中の誰よりも……そういう閉鎖的な環境に囲まれていたことだけは……保証する」


 マグが付け加えた。

 フィカスが、ふむと唸る。


「ならばそこから、単純に考えてみようか。子供を俺たちに接触させない理由についてだ。『うっかり口を滑らせたら困るから』という線が、一番濃厚なんじゃないかと、俺は思う」


 ユウは、はっと顔を上げた。


「それ、あるかもしれねえ! 今、すげーしっくりきた!」


 ユウの表情は、感動さえしているように見える。

 フィカスは続ける。


「今の段階で結論を出すのは早いかもしれんが…。今までのことを総合すると、俺たちを足止めするために、あのキリ番という制度を考えたんじゃないのか? と俺には思えてならん。無料で泊まっていいと言われた宿には、長居をしたくなるのが庶民の性だろう」


「……となると、オレたちの動きは……街の住人全体に見張られている……可能性が高いな……。オレとユウが聞き込みする姿は……痛い腹を持っているヤツラほど……あまり面白くないだろう」


 マグの言葉に、フィカスは窓の外を見て、チッと舌打ちをした。


「しまったな、もう夜が近いか。俺を残してナっちゃんたちを今すぐに旅立たせるという最善手を逃した。もし足止め説が本当だとしたら、夜には動かない方がいい。地の利は地元民にあるからな。…仕方がない。明日の朝、全員で街を出るぞ」


 急な展開に、私は驚いてフィカスを見た。


「どうしたの、フィカス。焦るくらい、まずい状況なの?」


 フィカスは、苦虫を噛み潰したような顔をする。


「できれば、ナっちゃんにはあまり話したくなかった…刺激が強い内容だからな」


 何を言われるんだろうと、私はごくりと喉を鳴らす。


「この水上都市ヴァンデミエルは、かつて集落だった頃の時代に、かなり問題のある風習を持っていた。―――水神への生贄として、人柱の娘を海へと投げ込む、という風習だ」


 フィカスの言葉を聞いて、なぜかマグがピクリと反応した。

 フィカスは気づかずに続ける。


「が、それは魔族の仕掛けた罠だった。魔族はまことしやかに水神の存在をほのめかし、ヴァンデミエルの住民に、人柱の必要性を説いた。その後、人柱を捧げるごとに、大漁になったり、海の時化が収まったりといったただの偶然を、集落の者たちは水神の恵みだと自然と思い込んでいったわけだ。それを、その時代の勇者が見抜いて、魔族を倒して話は終わった」


 今度は、ユウが何かに気づいたように、ピクリと反応している。

 …なんだろう?


「魔族に騙されたという情状酌量の余地により、ヴァンデミエルの風習は一部の王族にのみ知らされ、歴史の1ページとして記されるだけにとどまった。あまり世間では知られていないが、王族は歴史の管理をやらされるんだ。同じ過ちを繰り返されないようにな。さて、ここまでが昔話だ」


 「その話、信じるぜ」と、ユウが話に割り込んだ。


「実は俺とマグは、その話が事実だと知っている。何百年も前くらいには、俺たちの村には1年に1度、水神の生贄に捧げられたって人がよく流れ着いてたらしいんだ」


 あ、そういえば、故郷の話をされた時に、そういう話があったね!


「だけど、それはもうずっと昔の話だってことも知ってる。最近では一人もそういう人は現れなかったからな」


 ユウの言葉に、フィカスは頷いた。


「そうだ、昔の話だった…はずだった。ニヴォゼには寺院があって、俺は王を引き継いでから、よくそこの視察に通った時期があった。あれは、三年くらい前か。寺院には、いろんな国から神に祈る場を求めて、人が集まってくる。つまり、世情を知るための情報収集もできるわけだ。その中の一人に、ちょうど入ってきたばかりの尼僧が居た」


 ちなみにアンタローは、難しい話になってきた頃、フィカスの手に半ば埋もれるようにして、すやっと眠りについていた。

 フィカスは、両手の中のアンタローを撫でながら、一度私たちの表情を見渡すように目を向ける。


「興味本位で事情を聞いたところ、娘がヴァンデミエルに観光に行ったきり、帰ってこなかったのだと言っていた。探しに行ってみても、街の住民からは知らないの一点張りで、母親は途中で運悪く魔物にでも襲われたのだと解釈し、娘の冥福を祈り続けるために寺院に入ったということだ。それを聞いた時は、俺は特に不自然な点があるようには思わなかった」


「そうだな……言い方は悪いが……よくある話でしかない」


 マグの同意を得て、さらにフィカスは続ける。


「俺がティランに貿易の引継ぎをしていたのは知っているな? ついでにその街ごとの情報収集もさせて、報告書を書かせていた。その中の一枚に、こんな一文があった。『酒場で荒れていた男の話を聞いた。昨年、妻がヴァンデミエルに行ったまま、帰ってこなかった、妻は愛想をつかして逃げたんだ、という理由で荒れていたようだ』と。俺がこの報告書を読んだのは、今年に入った頃だ」


「………」


 私たちは、二の句が継げなかった。


「もちろん偶然かもしれない。だが、念のために俺はヴァンデミエルに草を放った。すると、先日から連絡が途絶えた。性別は男で、旅行者を装わせていた」


「…なんつーか、微妙な感じだな。怪しいのに、確証が持てない感じの。そりゃフィカスも黙ってるわけだよな」


 ユウの言葉に、フィカスは首を振る。


「無論それもある。だがお前たちに黙っていた一番の理由は、ナっちゃんには純粋に観光を楽しんでもらいたかったからだ。先日、あの自称兄や姉から、ジェルミナールの勝手で幽閉されていたという事情を聞いてしまってはな…。ナっちゃんが旅にこだわる理由もわかる。ずっと、外の世界を見たかったのだろうな。と、そう思うと…どうしても…、……」


 フィカスは、悔いるように唇を噛んだ。


「だが、結果としては、俺の判断ミスだ。本当にすまない。俺の予想通りなら、おそらく決行は今夜か、明日。そして、狙われるのは、ナっちゃんだ」


 …まだ、そういうことだと決まったわけでもないのに。

 私の心臓は、緊張でドキドキとしてきた。


「いや、フィカスの気持ちはわかるぜ。だから、今この瞬間までツナの気持ちを守ってくれたことに、俺からは感謝しかない。てことは、今夜は交代で見張りだなー」


「その点に関しても、もう一つ謝らなければならないことがある。実は先日のジェルミナールとの戦いで、俺の魔力はすっからかんになっていたんだ。俺の場合、魔力は睡眠でしか回復できない。そして、まだ万全には遠い状態だ。できれば今夜も寝かせてもらいたい」


 フィカスの言葉に、マグは頷いた。


「そういうことなら……了解だ。むしろよく言ってくれた……心苦しいだろう」


 フィカスは、驚いたようにマグを見る。


「…なんというか。マグは、人の気持ちを慮れるのだな。この俺が気遣われる日が来るとは、思ってもみなかったぞ」


「マグはね、細かい所もよく気付くし、すごく周りの人のことを見てるんだよ!」


 私が自慢げに言うと、マグは「別に……普通のことだ」と言って、マフラーをぐいっと上げて、口元を隠した。

 フィカスはその様子に微笑んだ。


「…いいパーティーだな。…だが、ここまできて、やはり解せないことがある。俺は、他人の悪意には敏感なはずなんだ。なのに、この街に来て今まで、そういったものをまるで感じていない」


「あ…それは、わたしも、思ったよ。この街の人って、みんな優しいよね?」


 私が同意すると、ユウが口を挟んでくる。


「フィカスは悪意に慣れすぎてるんだな。王族ってのもつくづく大変だ。だけど、あれは悪意とか、そういうもんじゃねえよ」


 フィカスが「どういうことだ?」と問いかけると、マグが答える。


「フィカス……人間がそういう時にいだく気持ちは……罪悪感、もある。同じく、憐憫も。……おそらく、キリ番という制度は……その罪悪感から来たものだろう……。せめて最後には、いい思いをしてもらいたい……と思って……いろんな店がでっち上げた……番号だ。だから、ツナが居るときにだけ……キリ番が出る」


「そんな……」


 じゃあ、街の人が優しくしてくれたのは、生贄にしてごめんねって意味だったの?

 なんだか、ぞっとしてしまった。


「そう…か。まだ半信半疑だが、確かにつじつまは合う。…あとは、すべてが誤解であればいいと、祈るだけだな」


「…だな。おっしゃ、見張りの前半は俺がやるよ! フィカスはちゃんと寝ろよな!」


「ああ、甘えさせてもらおう。…しかし、なんだな」


 フィカスは、改めてユウを見て笑った。


「ユウが噛みついてこなくなったというのも、意外に寂しいものがあるな」


「はあ!? ちぇっ、なんだよ、からかいやがって!」


 ユウは顔を赤くして、そっぽを向く。

 私もマグも、笑ってしまった。




<つづく>



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