僕は真のラスボスと闘った
「ぶっ殺すなんて使いやがって...
こんな奴が自分の息子だなんて信じられないな やはり、貴様は俺の汚点だ」
「好き勝手言いやがる...が、父さんでは僕に勝てない 絶対に そもそも、攻撃すら出来ない 大人しく今の発言と今までの行動に対する謝罪をすれば、親子の情で許してあげるよ」
と言った次の瞬間 僕の体は綺麗な弧を描いて蹴り飛ばされた
「過信、軽率 それがお前の弱点だ こえる 俺が勝ち目も無しに闘いを挑む馬鹿だと思うか?この間抜けが」
僕は痛みに呻きながら、立ち上がった
2重の衝撃により僕の頭は若干パニックに陥っていたがすぐに気を取り直し攻撃体制に入った
「...交渉は決裂か 残念だよ
この手で父を殺す事になるとは
成長を吸収するなんて楽な死に方はさせない完膚無きまでに叩き潰す」
「御託は良い さっさとやるぞ」
究理眼
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名称 全野 国寅
年齢 46
種族 運命と因果と複製
レベル ----
【称号】
真のラスボス
業を生産する者
災を増殖せし者
【ステータス】
意味を成さない為表示しません
【スキル】
『パッシブ』
物理完全吸収:レベル----
魔素完全吸収:レベル----
『アクティブ』
『ユニーク』
『固有』
チート殺し
次元の皇帝
『業罪』
業欲:レベル----
『災罪』
災妬:レベル----
『概念』
運命
因果
複製
なんだ?レベルとスキルレベルが見えない?疑問を感じていたその時、父さんは大声で叫んだ
「俺はここに宣言する!!!
俺は貴様に勝つという事を‼︎‼︎」
突然、父さんの頭上にこの空間を埋め尽くして尚余りある大きさの輝く魔法陣が現れ父さんの体から出た光線により歪みパァァァァァンという音と共に砕け散った
「何をしている?」
「敵に情報を与えるとでも?」
その瞬間父さんはブレ、目の前に現れた
五感に頼っていれば絶対に知覚できない速度で繰り出された拳を僕は軽々と避け
その鼻面にカウンターを叩き込んでやろうと思ったが、それも躱され...
無限に続くと思われていた攻防は5613万手目にして、ようやく終わりを迎えた
僕はこの攻防の間に成長し、父さんの攻撃を完全に見切れるようになり、腹パンを決めた その拳には業食の力が込められていたので、父さんの力は削られた
「ガハッ...やるな だが、まだまだこれからだぞ?」
「負け惜しみを...グッ!?何処にそんな力が?」
その拳は先程よりも早く強かった
父さんの概念は...運命、因果そして複製
まさか...僕の力を複製したのか!?
「その顔...気付いたか そう!貴様がどれほど成長しようが俺は貴様の力を複製し、強くなる‼︎どっちの精神の方がタフかの勝負だ‼︎」
さっきの魔法陣も恐らく運命と因果を書き換えたのだろう 自分が勝てるように
ほんの一瞬考え事をしていただけなのに父さんの業食が使われ、なんとか避けたが僕の右腕と力は食われた
「こんな力があるのに、使わないとか...
馬鹿だろ つまらないプライドを優先していなければ今頃俺は地に伏せていたかも知れないのになぁ 」
ギリリと奥歯を噛みしめた所で、状況が変わる訳でもなく、何かないかとステータスを見る あ、そういえば 災堕 とか手に入れていたな...なになに『災厄を生み堕とす』?...やってみるか
すると、スパゲティモ◯スターみたいな極彩色の謎の物体が落ちて来た
名称
年齢
種族 災厄
レベル
【称号】
生み堕とされしもの
数の暴力
【ステータス】
error 表示できません
【スキル】
『パッシブ』
災厄
『アクティブ』
災厄
『ユニーク』
災厄
『固有』
災厄
...強いのか?少しがっかりしていると2つに分裂した 更に4つに分裂し8つ16
とどんどん増えていき数えきれなくなってしまった
「...何だ?この気持ち悪いものは消えろ」
父さんは光線で災厄を焼き払ったがすぐさま再生して、増えた
物量で押す系か...何か命令してみるか
殺せ
電光石火の速さで父さんに触手を伸ばした その先端は形容しようがない色で当たれば見るからにヤバそうだ
父さんは避けるのに精一杯で反撃する暇がない だが、災厄は今も尚増殖を繰り返している
そして、その時が来た 父さんの集中力が切れ触手が当たった 痛みに顔を歪め一瞬隙ができた その隙を逃さず災厄は総攻撃した
ドドドドドドドドドドドド...!!!
...いつまでするんだろ...あ、止めるまで?止まれ...警戒はしておけ
ピタァ
そこには、穴だらけになり、地に伏した父さんの姿が有った
「ガ、ガハッ ハァハァ ...俺の負けだ
...すまなかったな もう遅いかも知れないが許してくれないか?」
そう言って手を差し出してくる
僕はその手を...食った
「グァァァ き、貴様ァ‼︎俺が貴様を狙っていると何故分かった!?殺気は完全に消していたぞ!」
「いや、いつもと違いすぎて逆に違和感を感じたから 何か裏があるのかなぁと
案の定そうだった...じゃあね何か言い残す事はある?」
「...敗者が勝者にかける言葉など...無い
親子といえど闘いに情けは無用!!」
「...そうか じゃあお別れだね
さようなら」
僕は父さんを一片も残さず食い尽くした
〖 運命 因果 複製の概念
災妬 の災罪スキル
業欲 の業罪スキル を獲得しました 〗
「お疲れ様でした」
いつの間にか消えていた 理 から労いの言葉を貰った
「会って欲しいものがおります
こちらの方です」
次の瞬間現れたのは......僕だった