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10・魔法と科学

更新の予定をすっかり忘れてました。すみません。

鵺の言葉が通じるようになり、昼飯のナイニー(カレーみたいなモノ)を食べた後で俺は家の裏で魔法の練習と実験を行っていた。

鵺の言語を人語にした事で仮説ができた。


ルーンはイメージから発動する代表的な魔術である為、この世界の魔法についてゲンチアナに聞いた時に思った

『イメージ+魔力+起動(魔法名を言う等)=魔法』

が成立するかもしれない。よって、科学における物質は前の世界も異世界も構造は不変であるはずなので、魔力の使い方としっかりとしたイメージが出来ればオリジナル魔法が出来るはず。


まずは、照炎フランマを出す。そこまではいつも通りだが、そこに酸素を増やして炎の温度を上げるイメージをする。

すると、オレンジに近い色だった炎が青色に変わった。つまり炎の温度が上がったのだ。

しかし・・・


「あっっつ!」


あまりの温度にイメージをやめて手を冷ますように振ってしまった。

青い炎は約1500℃になる為、熱いのは当たり前だった。


しかし・・・これで証明出来た。

燃焼に必要な酸素を加えると燃焼反応に変化を与える事が出来た。つまり元素の理論はこの成果でも変わらないことを証明していた。


そこで次に実験するのは空気圧縮を利用した魔法だ。

風魔法の疾風刃ガレ・ラミナは圧縮された風の(やいば)を飛ばす魔法なので魔力の通り方はわかっている。

あとはイメージの問題だが、そこは自分にとって大した障害にはならないだろう。


空気は主に酸素が約20%・窒素が約79%・その他の二酸化炭素などが約1%ほどで構成されているはずだ。

要するに酸素と窒素を圧縮すれば、自在に使えるはずである。

まずは、魔力を自分の前に壁をイメージして出す。

そしてそこに酸素と窒素を混ぜ合わせて質量を持たせる。

見た目には何もないが手を前に伸ばすと、イメージした位置に不可視の壁のようなモノがあった。


「よし!仮説は正しかった!・・・そうだ!」


喜びに浸っていたが、好奇心で一つ試したい事を思いついた。

要領は流水フルエンタだが、掌に水の球を出した。

次にイメージするのは水を酸素と水素に分ける事だ。

化学式としては2H₂O=2H₂+O₂である。

イメージを始めると、水の球がどんどん小さくなっていった。球体のイメージは残したまま魔力を込めているのでイメージ通り成功していれば、見えないが掌には酸素と水素の混合物が球体で存在しているはずである。

ここで一気にイメージを切り替えて照炎フランマを発動した。


その瞬間。

ドン!っと音と共に衝撃が自分を襲った。


「おぁ!」


考えてみれば水素爆発を起こしたので当たり前の事だった。

怪我は無かったが少し毛が燃えて焦げ臭い。


「な、なんの音ですか!?」


音を聞きつけて方に鵺を肩に乗せたコロハが家の裏にやってきた。


「いや~、大したことは無いんだけど、魔法が暴発してしまった。」

「えぇ~~!大丈夫ですか!」


ワザとらしく苦笑いで答えるが、コロハは本気で心配してくれているようだった。


「それより、大分仲良くなったんだな・・・お前ら」

「はい、ご主人!コロハちゃんと友達です!」

「フフフッ、お友達になりました」


二人とも明るく答えてくるあたり、本当に仲が良さそうで何よりだ。


(そういえば、せっかく買ったのだから武器に慣れておかなければいけないな。)


「ちょうどいいところに来た。鵺」

「はい」

「ちょっと武器の練習もしたいから、付き合ってくれるか?」

「はい!喜んで!・・・コロハちゃん、またあとでね!」

「はい、頑張ってください。ヌエちゃんミツルさん」


鵺は俺の方に飛んで来たところで、コロハはまた家に戻っていった。

5話に出て来た魔法名を一部訂正しました。

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