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 初の長編小説を読み終えた宮野さん、SF的な単語はさっぱり分りませんでしたが、なかなか楽しい内容でした。


「うーむ、この楽しかった気持ちを作者さんに伝えるべきではなかろうか」


 読み疲れて気分がハイになっている宮野さん、今度は感想という物に興味が湧いてきました。

 感想文なんてとんと縁がありませんでしたが、今なら書けそうな気がします。

 意気込んで『各種マニュアル』を調べてみると、感想についての色々な説明や書き方の一例などが事細かく載っていました。

 ですが、文章など書かない宮野さんには「良い所や悪い所を具体的に」「礼儀正しく書きましょう」という丁寧な説明も、なかなかに難易度が高い代物に感じます。


「これはどうやら、ぼくには早すぎる機能かも知れない」


 難しい説明に、やる気がすっかりしぼんでしまった宮野さん。

 それでもぼんやりと、ネット検索で「簡単な感想の書き方」という条件を探していると、『小説家になろうを使う時の心得みたいなエッセイ』というものを見つけました。

 何だろうかと開くと、それは『小説家になろう』の書き手側から見た、交流についてのマナー集のようです。

 そこの感想についての項目には「一言の感想でも作者の励みになる」と書いてありました。


「なるほど。感想というのは、一言ぐらいに短くても大丈夫なのか」


 何か解釈が違う気もしますが、宮野さんは何事も挑戦と思い立ち、いちばん最初に読み終えた長編小説へ感想を書き込みます。

 一言だとちょっと寂しいので、二言ぐらいのボリュームです。宮野さん、頑張りました。


 翌日、ユーザーページに「新着メッセージがあります」という見慣れない表示が出ました。

 何事かとクリックすると、なんと宮野さんの感想に、早くも作者が返事を書いてくれていたのです。


「なんてことだ、こんなにすぐ感想に気付かれるなんて!」


 どうして作者さんに感想が書かれたと気付かれたのか、さっぱり分りません。

 自分の文章が読まれてしまって恥ずかしい宮野さんでしたが、下手な感想にも丁寧な返事が返ってきた事に嬉しくなりました。


「なるほど、反応があるというのはなかなか楽しい物だなあ」


 また感想を書いてみようか、と思う宮野さんでした。


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