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登録
宮野さんは小説をあんまり読まない、ごく普通の人でした。
けれどある日、彼がハマっているネットゲーム会社が開催したタイアップ企画で、『小説家になろう』というサイトの存在を知り、試しに小説を読んでみようかと思い立ったのです。
「ほほう、このサイトは小説を書かない人も登録できるのだね」
サイト名だけだと物書き専用サイトのようですが、公式の説明には『小説を読みたいだけの人も歓迎!』と書いてあります。
どうやらユーザー登録をすると、読者向けの「読みかけ小説を保続できる『しおり機能』」「良く読む作品やユーザーを登録できる『お気に入り機能』」が使えるようです。何て親切なのでしょう!
宮野さんは登録手続きを手早く済ませると、早速小説を読む事にしました。
こうして、宮野さんの『小説家になろう』読専生活は始まったのです。