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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕〔残酷描写〕が含まれています。

悪夢

作者: 龍息ch
掲載日:2025/12/09

「はぁはぁはぁはぁ」

この道は何処だ、暗い、どれだけ走ってもずっと同じ景色だ、寒い、寂しい。

「あっ…あの、影…」

彼氏のアオイ…アオイの影………

「アオイ!アオイ!」

触れたい、隣に行きたい。

──アオイの影の隣に、もう1つ影があった

知っていたはずなのに

「アオ…イ…アオイ………」


俺は嫉妬することだってあった、何度も何度もあった。それでもアオイがしたい事を応援したかったから、他の人達との肉体関係も許した。

そのせいで。

「アオイ……置いてかないで…アオイ…アオイ…」

どれだけ手を伸ばしたとて、触れることも、とってもらえる事もない手。

アオイの影にすら触れられない。

アオイ…アオイ…

[…!!]

[…サ!]

…アオイの声?

……アオイと添い遂げたい思いのせいで、幻聴まで聞こえるようになっちまったな。

[…リサ!]

[アリサ!]


「あっ…?」

[やっと起きた…ずっとうなされてたよ…]

[大丈夫…?]

「……夢か」

「…アオイ…!!」

[わぁどうしたの、アリサから抱き着いてくるなんて]

[って泣いてる?!大丈夫?!どうしたの?!]

「アオイ……アオイぃ……………」

[いっぱい聞くから大丈夫、大丈夫だよ]



──次の日

「……………夢か」

俺と、アオイの二人で撮った写真。

「…飯食うか」

「……うん、美味い…少し……塩味が強いけど…」

「汗…凄いかいてたんだな…風呂入るか…」

「なぁ、アオイ……」

「…」

「            。」


───数日後

『アリサ〜』

『遊びに来たぞー…って、ポストから溢れるぐらい色々と…』

『ゲーム誘っても未読無視だし…』

『アリサ〜、大丈夫か〜?』

ピンポーン

『隣の人とかに聞いてみるか…友人の隣人さんってので仲良くさせてもらったこと多々あるし』

『すみませーん』

〔はーい〕

『アリサに会いに来たんですけど、全然出てこなくて…出掛けてるんですかね?』

〔……アリサ君〕

『…アリサに何かあったんですか?』

〔アリサ君…ね、彼氏が他の人と付き合っちゃって、彼氏が帰ってこなくなって精神的に…って噂だけど聞いたの〕

〔…そのまま、自殺したってのも聞いた〕

『…嘘、嘘ですよね』

〔……〕

『アリサ…なんで。馬鹿野郎…馬鹿……』

〔君が来た時に…って、渡されてたものがあるの、中は私も見てない。〕

『………』

〔…上がって、ゆっくりしていいよ〕

『……ありがとうございます』

〔…はい、これ〕

『……アリサ………』


「きっと、これ見てる頃には俺は死んだんだろう。もっと頼るべきだったかな。

お前は俺の、一番の友人だったしな。

ごめん、先に死んで。俺、もっとお前と遊びたかった。けど…もう耐えられない。

お前に吐き出せてたら少しでも楽になったんだろうな。ごめん。

…アオイは俺にとって、新しい光だったんだ、けど、もうその光が消えた。生きる気力も無かった。あの日から、飯が基本喉通らねぇんだ。どんな飯食っても不味く感じる。もう、こんなこと考え続けるのは嫌だった。ごめん。

長生きしろよ、しっかり飯食えよ、しっかり遊べよ、しっかり笑えよ。幸せになれよ。

お前は俺にとって一番の友人だったからな。

俺はきっと地獄だから死んだって会えねぇだろうけど、もし会えたら一緒に飯食ってくれよ。じゃあな。」

〔…なんて書いてあった?〕

『…なんで、もっと早く気付いてやれなかったんだろうなあ…』

〔…〕

『………』


あの日から夢を見る。

アリサが笑っている夢。

あぁ………終わらないで欲しいな…

唯一。起きてる間の悪夢から忘れられる時間なのだから。

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