秋の足音
現代短歌なので、小難しいことは抜きにして。
感じたままを詠んでみました。
お気楽に味わってみてください。
風鈴の音色もどこかわびしげに
聞こえる夕べ 秋の足音
風鈴の音に感じ始めた夏。その風鈴の音色の聴こえ方が変わりました。
爽やかさや涼しさに、少し寂しさが混じって聴こえるようになった気がします。
高く澄んだ音がことさら高く響き、空に消えていくようにも。
暮れていく時間も早くなりました。少しずつ夜が長くなってきているし。
夜空を渡る月も、少し高度を上げて、お化粧直しを始めたような。
秋は優しい季節だから、足音もそっと、忍ばせてやって来るのでしょうか。
風鈴の、風を受ける短冊も色あせたようにみえます。
気のせいかしら。
ご来訪、ありがとうございます。
>夜空を渡る月も、少し高度を上げてお化粧直しを始めたような
この部分の解説です。夏は南の低い位置に月があり、色はオレンジ色に近い色。冬はもっと高い位置に見えて、色は白っぽい。春と秋はそのちょうど中間の位置を通り、特に秋の月は空気が適度に乾燥しているので、澄んだ黄色に見えることが多い。そこで古来より月を愛でるのは秋、ということになっているのかもしれません。気温も最適ですしね。
タイトルは「夏告げる」なのに、ep.8からの3首は「秋の訪れ」を乞う短歌になってしまいました。
そろそろ幕を引け、ということなのかもしれません。
季節が移ったら再開できるよう、少しお休みしたいと思います。長い間、ご声援ありがとうございました。
それでは、また。