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神様がお嫁様

遥昔、神様と悪魔、人間は均衡を保ち生活していた。しかしある日、人間に加護を与えた神は、人間が堕落し自分達の力を悪用するようになると、人間を見限って天界に帰りました。そして悪魔も、人間の欲望の深さに嫌気がさして天界へと戻りました。

そうして

欲にまみれた人間と、過保護な神様、欲深い悪魔が残りました。

人間は神の加護を失ったため、魔物や魔獣に襲われやすくなりました。しかしそれと同時に、魔法を使えるようになったのです。

こうして魔法という力を手に入れた人間は、他の動物とは違う、特別な存在になったのです。

人間は、他の動物達よりも強い魔力を持っていることを神様も悪魔も危惧しました

そのため、人間の魔力を抑制するために"契約"を作りました。

"契約"では、悪魔、神から使わされた天使、使い魔と契約し魔法を使う仕組みを作った

契約によって初めて魔法を使うことが許可されるのです。

その契約も人間が15歳になった時願い石という物で契約を結ぶことによって成立します。

願い石とは、相性のよい天使や悪魔を選定するためのもの

しかし魔力に恵まれず相棒を持てぬもの

がいたり

仲が悪く強制的に契約破棄するものがいたそういった者の末路は悲惨なもので、多くは命を落としてしまう そこでその者たちを救うべく、生まれたのがこの「救済の石」である この石に自らの血を一滴垂らすことで、相棒となる天使・使い魔との縁を結ぶことができる ただし、縁を結んだからといって必ず幸せとは限らない


現代2025年

そろそろ40になろうかというおっさん阿部清明あべきよあきは困っていた。

「どうしてこうなった?」

目の前には白い毛並みの美しい狐が座っている。いや、それはいい。

問題はその後ろに控える女性である。

長い黒髪を背で一つに束ねた姿は大和撫子と呼ぶに相応しい美

遡ること2時間ほど前

在宅勤務のくせに納期がカツカツで徹夜仕事となりコンビニに行こうとしていた

ふと道の端にダンボール

『ひろってください』

とたどたどしく書いてある

中には白い狐

捨て使い魔だとすぐにわかった

最近ニュースでも話題になってる

「君は僕を幸せにしてくれるかい?」

徹夜明けのせいかそんなことを口走った

そう問いかけると狐はうなずいた気がした だから連れて帰った


阿部は魔力に恵まれず相棒が居ないタイプの人間だったので救済の石を持っていた

願い石で相棒が見つからなかった人間に1つ無料で渡される石

新たな相棒が欲しく買うとなればウン10万の売ることのできない石、使うことはないと思っていたが

そのまま狐を連れ帰り契約をした

狐は契約後人の言葉を話せた

「さて、これからどうするかだ」

「はい!私はご主人様のお役に立ちたいです!」

阿部は何の気なしに

「嫁さんになってくれそうな人が欲しいな」

と呟いた

「えっ?!お嫁さんですか?」

狐が突然赤くなる。

「ああ、そうだな。お前が人間の姿になったらなってくれないか?」

冗談で言ってみたが

「申し訳ありません、ですが心当たりがありますので」

狐は嬉しそうに答え姿を消した。

それから暫くして

現在に至る

狐は綺麗になり

黒髪の女性に抱えられ帰ってきた。

狐が元気よく

「只今戻りました。」

と言うと女性も続けて

「初めまして、今は名も無き稲荷の一角、子度は我が眷族を助けて頂き感謝いたします」

と頭を下げた。

俺は、その姿にかしこまり頭を下げていた

そして顔を上げると目の前には先程の女性が微笑んでいた。

その女性は優しく俺を見つめると、

「貴方の願いを叶え私があなたの妻になりましょうか?」

そう言ったのだ。

すると横から

「主様!」

狐が心底驚き声を上げたが

「我が社無くし力もない我では縁組などできぬ、ならばこの私自らが応えること」

そう言うと女性に向かい頭を下げた。

俺はと言うと状況についていけず固まっていると、

「貴方はどうしたいですか?」

女性は優しい声で聞いてきた。

冗談だったとは言えいきなり使い魔と美人な嫁さん

もしこれが悪魔の契約だとしても良いのかなと阿部は思った

「よろしくお願いします」

阿部は女性に頭を下げた

「それでは旦那様、私の名は元稲荷の一角名無し今は椿つばきと名乗っております、この子は白狐のハッカク末永くよろしくお願いします」

そういうと外には天気雨が降っていた。



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