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家族への報告1

 そうと決まれば準備をしなくちゃ!


 スレインさんたちも、一旦ジョロモの街に戻って装備を整えてくるらしく、その日は解散となった。


 とりあえず私は富士子さんのために作った居室に行ってみた。


「富士子さん居ますか?」


 私は律儀に部屋のドアをコンコンとノックする。

 ダンジョン自体は私の家だけど、他の人のお部屋に入るのはちょっと緊張しちゃうかも。


「スチルちゃん? どうぞ入って良いわヨ」


 返事を貰ってから、恐る恐るドアを開けてみる。

 私が作ったのだから、間取りも何かも知っていたけれど、入ってすぐにテーブルが設置されており、椅子が4脚備えてあった。


「良いタイミングね、今丁度紅茶を淹れたところなノ」


 ボロボロだった法衣は脱ぎ捨てられ、布で作られたガウンのようなものを巻いている。

 それは、女性が中身丸見えのボロ切れみたいな服装で居るのは忍びないと思い、私が用意した洋服だった。

 と言っても、ストレンジャーがダンジョンで落とした外套のようなもので、鎧の上からでも脱ぎ着できるゆったりサイズの簡単な服。

 わりと長身な富士子さんには似合っている気がする。


 彼女は優雅に椅子を引くと、私を反対の椅子に招いてくれる。


「それじゃ、お邪魔しまーす」


 私は一言声をかけて椅子に座る。

 ポットから紅茶を注ぐのを見詰めながらあることを考えていた。


 骸骨さんって、紅茶を飲んだらどうなるんだろう?


 そんな不遜な考えを知らないまま、富士子さんは優雅にカップをこちらに寄せてくれた。


「あのストレンジャーさんは何か言ってタ?」


 その声に、このダンジョンに閉じ込められたと嘆いていた時のような、攻撃的な響きも、絶望もないように感じられる。


「うん、アドバイス貰ったから、後であの二人にも相談に行こうと思ってます」


 そのまま漆黒の翼のメンバーと話した内容を伝えると、指の骨を組んで聞いていた富士子さんも、名案だと喜んでくれた。

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