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サウラス王国


目を開けると王冠を乗せた壮年の男性とドレスを着ている少女がいた。下を見てみると幾何学模様の図形と文字がいくつも集まったものがある。恐らくこれが俺を召喚した魔方陣だろう。

それから服装はトランクスと半袖のシャツ1枚を来ていた。幸い裸で放り出されるということはなかったらしい。


「お初にお目にかかる、勇者殿。余がサウラス王国第66代国王ミルグリア・ヴィレア・サウラスだ。此度の召喚に応じていただけたことに心より感謝を」


「わたくしは王女のエカテリーナ・サウラスですわ」


王様は軽く頭を下げ、王女様はカーテシーで歓迎の意を示した。

応じるも何も強制だったがな。わざわざ口に出す必要もないか。


「初めまして、王様、王女様。この度召喚されましたサエジマ・ミナトです。よろしくお願いします」


「とりあえず勇者殿の服装をなんとかせねばならぬな。バルトロ!勇者殿の召し物を!」


すると木製の扉から燕尾服を着た白髪混じりの男性が現れ、「こちらを」と俺にTシャツとズボンを手渡してきた。


「この際だから紹介しておこう、こやつが執事長のバルトロだ」


「ミルグリア陛下より恐れ多くも執事長の任を任せられております。お困りのことがありましたら何なりとお声掛けください。」


一歩引いた話し方だがそこからは自信の仕事に対する矜持と誇りが垣間見える。


「よろしくお願いします、バルトロさん」


俺は服を着替えた後に王様の案内に連れられサロンに向かった。なんでもここで状況の説明を行うらしい。

使用人が飲み物と茶菓子を持ってきた後に王様が話を切り出した。


「まずは、何故勇者殿を召喚することになったかについて話をしようか」


それから話を聞くと、なんでもこの大陸には4つの国家が存在し、4振りの聖剣(魔王やその軍勢に対抗するために鍛冶の女神が鍛えた武器)を用いて魔王の勢力を抑え込んでいたが、初代勇者と魔王の決戦の際にその内の一本である聖剣パナケアが初代勇者と共に行方不明に。ちなみにこれが百年前の出来事らしい。


それからというもの現存する3振りの聖剣を巡り国家間の戦争が勃発、それを見かねたアルファスが聖教国に神託を下し、サウラスが召喚したという流れらしい。ちなみに何故聖教国ではなくサウラスが召喚したのかというとアルファスが指定したからなのだとか、理由は聖剣を保持していないから。


「なるほど、大体理解しました。それで俺は魔王を倒せば良いのですね。」


「あぁ、その通りだ。勿論、勇者殿が動きやすいようにこちらで最大限サポートする。何か必要なものがあれば言ってくれ」


「とりあえず何が必要なのかすら分からないので、書庫で情報を詰め込んできます。幸い文字は読めるみたいですから」


アルファスの土産か勇者の特性かは分からないが、召喚部屋からサロンまでの道程で広間に飾ってあった肖像画の下に書かれていた人名が読めたのだ。


「あい分かった、使用人を1人付けよう。小間使いにでも使うといい。」


これは小間使いというより監視か。いくら女神に召喚された勇者とはいえ、会って数時間の人間をそう信じられるわけもない。まぁ召喚部屋の様子を見る限りある程度は信用しているが、その勇者が無作為で選ばれたなんてことは知らないといったところか。


召喚や環境の変化で疲れたのかその日は晩飯を食べた後にすぐに寝た。

王宮の料理というだけあってなかなか美味しかったが、素材自体の美味しさはあまり感じなかった。やはり地球では植物や家畜の品種改良されていただけあって美味しかったのだなとしみじみ。舌が肥え過ぎているというのは異世界人にとっては逆風だ。







《結芽ちゃんからのお願い》


どくしゃさん!よんでくれてありがとうございます!さくひんのひょうかとぶっくまーくをおねがいします!

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